1,800円以上の注文で送料無料

ノルウェイの森(下) の商品レビュー

3.9

182件のお客様レビュー

  1. 5つ

    58

  2. 4つ

    43

  3. 3つ

    43

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    5

レビューを投稿

2018/11/11

上下巻通しての感想。 村上作品の根底には常に「孤独」がある。 この作品についても同じように孤独が常に横たわっている。そんな感想です。 ワタナベも、直子も、緑も、レイコも、永沢さんも、ハツミさんも 孤独を抱えながら、生き抜いたり、生き抜けなかったり。 人は常...

上下巻通しての感想。 村上作品の根底には常に「孤独」がある。 この作品についても同じように孤独が常に横たわっている。そんな感想です。 ワタナベも、直子も、緑も、レイコも、永沢さんも、ハツミさんも 孤独を抱えながら、生き抜いたり、生き抜けなかったり。 人は常に孤独と戦いながら、生きていかなければいけない。 ワタナベと緑には生き抜いていってほしい。 さて、相変わらずですが、この作品にも完璧無比な人間が主人公の近くにいます。 そんな完璧無比な永沢さんの珠玉の言葉です。 「俺の言う努力と言うのはそういのじゃない。努力というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」 「自分に同情するのは下劣な人間にやることだ」 かっこよすぎです。

Posted byブクログ

2018/10/17

再読。やはり今の「僕」はどうなったのかが気になる。ドイツ行きの飛行機で37歳の「僕」が若かりし日のことを振り返る冒頭からすれば、どこでもない場所から緑に電話するラストというのはなんとも居心地が悪い。後日談も何もなし、過去の記憶の世界に沈み込んだままで「僕」は語るのをやめてしまう。...

再読。やはり今の「僕」はどうなったのかが気になる。ドイツ行きの飛行機で37歳の「僕」が若かりし日のことを振り返る冒頭からすれば、どこでもない場所から緑に電話するラストというのはなんとも居心地が悪い。後日談も何もなし、過去の記憶の世界に沈み込んだままで「僕」は語るのをやめてしまう。思い出を語ることで今の「僕」が救われたりだとか余計みじめな気持ちになったりだとかを語らぬままに「僕」は口を噤む。聴いているこちら側としたら些か困惑することとなる。「ねえ、どうしてそこで話をやめちゃうの?それから『あなた』はどうなったの?このままじゃ、あなたの話をどういう風に受け止めたら良いか決められないよ」と言いたくなる。「僕」の方もこれこれこういう風に受け止めて欲しいというようなはっきりとしたビジョンを持たずに語っている節がある。それはどうとでも好きなように読んでくれて構わないというのではなく、どんな形であれ理解されたり同情されたりすることを拒んでいるといった感じだ。

Posted byブクログ

2018/04/04

聞いていた周りの評判より読みやすく、久しぶりに本の世界にのめりこみました。帰宅後のほとんどの時間を本に費やすなんて中学生ぶりではないかしら。

Posted byブクログ

2017/11/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何度読んでも面白い。 主人公と直子の関係の悲しさと報われなさを強く感じた。真剣な気持ちをぶつけてくれる緑に惹かれ、貫けなかった愛情。そんな時に直子の死は主人公の心を大きく揺さぶる。とても切ない。 前に読んだ時より、主人公の心の動きに共感できた気がする。 愛を貫いてハッピーエンドっていう恋愛小説に慣れていると辛いかもしれない。でもこっちの方がリアルじゃないか? そしてやっぱりレイコさんとの最後の意味は分からなかった…

Posted byブクログ

2017/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上下まとめて。 人間の美徳好きを表したような話、と思った ほんまに好きやったけど、死んでしまった相手をいつまでも特別な存在とし続けること 愛する人が死んで心に傷を負った彼女を一生守りたいと思ったこと やけど、別の人に気が移ることもあるのに それでも美しく終わることが良いとされる世の中 そんな論理的なものじゃないのに、って話 やからワタナベくんは最後に緑にいったんやろうな ただ村上春樹の提示型の書き方は好きじゃない 俺の表現が分かる人だけ分かればいい、みたいな でもまあ、さすがみたいなところも

Posted byブクログ

2017/01/18

初村上春樹。合う人と合わない人がいると聞いていたので自分はどちらなんだろうとワクワクしながら読み始めたが、まんまと村上ワールドの虜になってしまった。 生き続ける人は、死んだ人のことを忘れず、背負いながら生き続けなければならない。と同時に、それとは別に、自分の幸せを掴みとらなくては...

初村上春樹。合う人と合わない人がいると聞いていたので自分はどちらなんだろうとワクワクしながら読み始めたが、まんまと村上ワールドの虜になってしまった。 生き続ける人は、死んだ人のことを忘れず、背負いながら生き続けなければならない。と同時に、それとは別に、自分の幸せを掴みとらなくてはならない。 文章が美しく、登場人物もそれぞれ個性豊かで楽しめた。ワタナベくんの優しくて、しかしどこか冷めたしっかりした生き方に好感が持てた。 美しい文章を楽しみながら流れるように読んでしまい、様々なフラグを回収せずに終わってしまったような気がするが、この読み方で正しいのか村上春樹に詳しい人の話を聞きたい気分である。 他の方のレビューを読んで 直子が死の象徴、緑が生の象徴。二人の間で揺れ動くワタナベくんは、緑の「今どこにいるの?」という質問に答えられない。しかし彼は直子ではなく緑、すなわち生を選んだから緑を呼び続け助けを求める。なるほどなぁ

Posted byブクログ

2016/12/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

不思議な話のような、ものすごく現実的な話のような 全く知らないことのような、よく知っていることのような 哀しいような、羨ましいような そんな不思議な印象の本でした。 他人の死が常に誰かの側に寄り添い、捻じ曲げたり、立ち止まらせたり、後を押したり。 少し時間をおいて、もう一度読みたいなと思う。

Posted byブクログ

2016/05/03

2016.4読了。 すんなりこの世界観に入り込めた。愛とは性とは死と生とは。人間の感情と情景の描写は見事だ。 ただ、期待が大きすぎた為かあっけらかんと終わってしまった。

Posted byブクログ

2016/03/23

なんか途中からずっと泣き通してしまった。20歳やそこらでこんな経験したらどうなってしまうのか… ワタナベ君はこれからきっと沢山幸せになると思います、うん。

Posted byブクログ

2016/02/18

2016/2/18 読了 上巻からの流れで一気に読みました。 レイコさんの言ったように直子とのハッピーエンドを見れなかったのは残念ですが、緑も憎めない可愛い子でした。 流れで読んでしまったので、ゆっくり落ち着いて味わえなかったなあと反省。 数年後にまた読みたいな。

Posted byブクログ