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螢・納屋を焼く・その他の短編 の商品レビュー

3.7

280件のお客様レビュー

  1. 5つ

    44

  2. 4つ

    96

  3. 3つ

    88

  4. 2つ

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もやもやしてどう評価…

もやもやしてどう評価していいか分からないが、好きだ。「納屋を焼く」が良い。

文庫OFF

村上春樹らしい世界観…

村上春樹らしい世界観が反映された7つの作品からなる短編集。ノルウェイの森の一部も収録されてます。

文庫OFF

2024/09/11

映画『めくらやなぎと眠る女』が好みの映画だったので、数年ぶりに引っ張り出して読み直した。 村上春樹の作品のなかでは長編、短編含めて一番好きな作品かもしれない。 特に本作のなかで一番好きなのはイ・チャンドン監督で映画化された『バーニング』の原作『納屋を焼く』だろうか。ミステリアスだ...

映画『めくらやなぎと眠る女』が好みの映画だったので、数年ぶりに引っ張り出して読み直した。 村上春樹の作品のなかでは長編、短編含めて一番好きな作品かもしれない。 特に本作のなかで一番好きなのはイ・チャンドン監督で映画化された『バーニング』の原作『納屋を焼く』だろうか。ミステリアスだがホラー的な要素もあって面白い。 そして『踊る小人』もシュールな怖さがあってとても良い。寓話のような、ファンタジーのような雰囲気もある。 『ノルウェイの森』の習作となった『螢』も良かった。何ならこっちのほうが良いかもしれない笑 読後、どこか空虚さを感じるのだが、この独特な空虚さを感じるのも村上春樹作品の魅力かもしれない。

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2024/08/12

蛍は良い短編だったな。あとのはなんとなく読み終わったけど、海辺のカフカをあんまりよく読めてなかったから再読しようかな。

Posted byブクログ

2024/08/29

だいぶ昔に読んだ本。再読。 その頃は、二回同じ本を読まない主義というか、他にも読みたい本が山ほどある中で、後戻りしていられないという、読書を味わい尽くす使命感のようなものがあった(今もあまり変わらない)。その頃の記憶が、当時の音楽や情景に宿っていて、それは小説にも閉じ込められて...

だいぶ昔に読んだ本。再読。 その頃は、二回同じ本を読まない主義というか、他にも読みたい本が山ほどある中で、後戻りしていられないという、読書を味わい尽くす使命感のようなものがあった(今もあまり変わらない)。その頃の記憶が、当時の音楽や情景に宿っていて、それは小説にも閉じ込められていたと気付く。 私にとって村上春樹はそうしたタイムカプセルの象徴であり、本書の「蛍」はストーリー自体も回想のようで、私自身の記憶と錯綜し、感情が紐解かれるようだ。そして、案外、話を覚えているものだ、というのが自分自身、意外だった。 言葉の意味も深く分からず、夢中で読んだ。その余韻に浸りながら、感受性豊かだった学生時代を思い出す。世界観、喪失感に厨二病のように取り憑かれ、誰かや自分の言葉、価値観に振り回されながら、それに陶酔していた日常を。 『ノルウェーの森』を教えてくれた人が、この短編集に世界を広げてくれたのだった。今はもう、その人と簡単に会える関係性にはないが、元気でいてくれたらなと思う。

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2024/08/08

新潮文庫夏の100冊で手に取った1冊。叙情性豊かな短編集です。 ■蛍 ノルウェイの森の元素材となった本作。文庫本2冊分のエッセンスをギュッと纏めてくれてこちらで再読した気になります。 ラストがノルウェイの森は旅に出るストーリーだったが、こちらは蛍を放つ、と言う叙情性豊かな造りに...

新潮文庫夏の100冊で手に取った1冊。叙情性豊かな短編集です。 ■蛍 ノルウェイの森の元素材となった本作。文庫本2冊分のエッセンスをギュッと纏めてくれてこちらで再読した気になります。 ラストがノルウェイの森は旅に出るストーリーだったが、こちらは蛍を放つ、と言う叙情性豊かな造りになっています(ちょっとあざといかも)。 ■納屋を焼く 納屋を焼くと言う男と消え去る女性。burn the barnは分かるけど何が言いたいのかは最後までよくわからなかった(納屋を焼く=殺害のメタファーのようです)。 ■踊る小人 夏目漱石の夢十夜みたいな小説。踊りの上手い小人と像工場で働く僕。夢と現実。皇帝と革命。メタファーが物凄いが、蛍に並んで感性を触られるようで本作の中では一二を争う位好き。 ■めくらやなぎと眠る女 過去に関わった友人から聞いた体を蝕むめくらやなぎと耳の聞こえないいとこのお話。正直、"?"と言う感想(読み込めばまた解釈も変わるかも)。 ■三つのドイツ幻想 博物館の描写はThe・村上春樹と言う感じでなかなか良かった。

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2024/08/01

理屈がないのに滑らかで、安心感のあってそれでいてやるせのない話を読んでいると、この感情は自分ただ1人しか味わえない、誰にも共有し得ないものだと実感すると同時に、自分がだだっ広い空間にポツンと投げ出されて行き場をなくしたような停滞感も味わうことになる。進めないのか進みたくないのか、...

理屈がないのに滑らかで、安心感のあってそれでいてやるせのない話を読んでいると、この感情は自分ただ1人しか味わえない、誰にも共有し得ないものだと実感すると同時に、自分がだだっ広い空間にポツンと投げ出されて行き場をなくしたような停滞感も味わうことになる。進めないのか進みたくないのか、もう分からない。

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2024/07/21

村上春樹は喪失の物語だと思っている。『ノルウェイの森』の原点と言われる『螢』、『納屋を焼く』『踊る小人』など、これぞ村上春樹という作品の数々に酩酊しながら読み進める。何が起きているか分からないままに、文体に酔いしれる読書体験は唯一無二だと思う。だからこそ、こんなにも読み続けられる...

村上春樹は喪失の物語だと思っている。『ノルウェイの森』の原点と言われる『螢』、『納屋を焼く』『踊る小人』など、これぞ村上春樹という作品の数々に酩酊しながら読み進める。何が起きているか分からないままに、文体に酔いしれる読書体験は唯一無二だと思う。だからこそ、こんなにも読み続けられる作家であり、評価されるのだろう。皆と同じではダメなんだ(言い過ぎか?)。オリジナリティがほしいのだ。

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2024/06/02

 複数の短編が収録されており、その中の一つ『螢』は、のちの長編小説『ノルウェイの森』につながる作品である。本作では、主人公が住む学生寮にまつわる出来事が描写されるが、これは『ノルウェイの森』の前半部分に似ている。また今年の夏公開のアニメ映画『めくらやなぎと眠る女』も収録されている...

 複数の短編が収録されており、その中の一つ『螢』は、のちの長編小説『ノルウェイの森』につながる作品である。本作では、主人公が住む学生寮にまつわる出来事が描写されるが、これは『ノルウェイの森』の前半部分に似ている。また今年の夏公開のアニメ映画『めくらやなぎと眠る女』も収録されている。

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2024/05/19

螢を読むと、ノルウェイの森を再読しようかなという気にさせられる。この作品は抽象的な表現が殊更に多く、正直何を言ってるかわからないものもあった。だが、描写の引出しが多いのは流石だと感じた。村上春樹が他作家と異なる点はこの引出しの多さだと思う。

Posted byブクログ