スタンド・バイ・ミー の商品レビュー
アメリカの作家スティーヴン・キングの中編小説集『スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編―(原題:Different Seasons vol.1)』を再読しました。 映画『スタンド・バイ・ミー』の原作… 初めて読んだときは映画を観る前だったので、35年振りくらいの再読になりますね...
アメリカの作家スティーヴン・キングの中編小説集『スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編―(原題:Different Seasons vol.1)』を再読しました。 映画『スタンド・バイ・ミー』の原作… 初めて読んだときは映画を観る前だったので、35年振りくらいの再読になりますね。 -----story------------- 少年たちは線路をたどる。 冒険の、あの夏。あの名曲が甦る。 名画を生んだ名篇を収録した絶品の中篇集。99万部! 森の奥に子供の死体がある──噂を聞いた4人は死体探しの旅に出た。 もう子供ではない、でもまだ大人にも成りきれない少年たちの冒険が終ったとき、彼らの無邪気な時代も終ったのだった……。 誰もが経験する少年期特有の純粋な友情と涙を描く表題作は、作家になった仲間の一人が書くという形をとった著者の半自伝的作品である。 他に英国奇譚クラブの雰囲気をよく写した1編を収録。 ----------------------- 4本の中編小説を収録して1982年(昭和57年)に刊行された『恐怖の四季(原題:Different Seasons)』の文庫版… 本書には秋、冬の2作品が収録されています、、、 35年くらい前に原作を読んで、その後、映画を観て、イメージ通りの出来栄えに歓喜したことを思い出します… 先日、BSフジで放映されていた映画を観て、原作を再読したくなりました。 ■はじめに ■スタンド・バイ・ミー ――秋の目覚め――(原題:The Body) ■マンハッタンの奇譚クラブ ――冬の物語――(原題:The Breathing Method) ■解説 山田順子 『スタンド・バイ・ミー』を再読して、映画と原作って、意外と違いが多いことに気付きました… 列車が蒸気機関車じゃなくてディーゼル機関車だったり、機関車の前から逃げようとしないテディを助けたのはクリスじゃなくてゴーディーだったり、蛭のいる池がビーバーのダム湖だったり、エースに銃を向けて退散させるのがゴーディーじゃなくてクリスだったり等々の細かな違いがあるのですが、、、 旅から帰った後は大きな違いで… 4人がエースたちの報復によりボコボコにされたり、その後、ゴーディーを除く3人は若いうちに亡くなっていたり(クリスだけは両方ともなくなってます…)と、かなり印象が異なります。 それでも、映画の出来栄えを良く感じるのは、物語の雰囲気というかイメージが合致していることや、永遠に忘れることのできない青春が心地良く描かれているからなんでしょうねー 映画もイイけど、原作も好きだな。 『マンハッタンの奇譚クラブ』は、ニューヨーク東35ストリート249Bの褐色砂岩の建物にある古色蒼然たる会員制社交クラブで、会員により語られる風変りの体験談を物語を描いた物語… 80歳になる老医師・マッキャロンが語ったとっておきの話とは、、、 美しい妊婦をめぐる、奇怪だがロマンチック、ホラー風味を利かした心温まる物語でしたね… ホラーが苦手なので、好みとは言い難いジャンルでしたが、雰囲気は嫌いじゃないかなー まっ、『スタンド・バイ・ミー』が大好きなので、どうしても『マンハッタンの奇譚クラブ』の印象は薄くなっちゃいますね。
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表題作は映画化もされていますね。 この作品を読むと国内のあるホラーではない 有名作家さんの青春小説を思い出します。 きっとこの作品に感化されたのかな…? (ただ、ここまでひねくれてはいないよ) 4人の少年たちのちょっとした度胸試し。 それぞれに特有の時期の悩みは 決定的な歪みを生じています。 同じく4人が出てくる作品のヤングな時期だけ バージョンともとれますがね。 最後に、目的を遂げようとする4人の前に 決定的な試練が降りかかります。 圧倒的不利な中どう打開したのかな… なお、結末は切ないです。 そう、実はね… もう1つの作品は不思議なお話集。 3つ目の作品がすごく印象に残りますね。 確かに彼女は未婚妊娠だったけど 確実に子供を愛していました。 でも… なんか切ないんだよね。どっちの作品も。
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輝く青春はあっという間に移ろいゆく。12歳の秋、短くも長い冒険の旅に出た4人の少年たち。滴る汗の匂いが眩しく、痛い。34歳になった今、生きているのは語り手である僕1人。思い出ははかなく、そして苦い。
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映画化された表題作を含めた中編2編が収録されています。キングの代名詞であるホラー要素が皆無というわけではないのですが、わりかし普通(普通って何なんだ、っていうのはあるのですが)の小説という印象で、「恐怖の四季」っていうサブタイトルはちょっと違和感があります。 「スタンド・バイ・ミ...
映画化された表題作を含めた中編2編が収録されています。キングの代名詞であるホラー要素が皆無というわけではないのですが、わりかし普通(普通って何なんだ、っていうのはあるのですが)の小説という印象で、「恐怖の四季」っていうサブタイトルはちょっと違和感があります。 「スタンド・バイ・ミー」 ホラーじゃない小説だって書けるんだぜ!って拳を突き上げる著者の姿が目に浮かびそうですが、確かにライトな読者が思い浮かべるキングの作風からは大きく外れた作品だと思います。一般的に本作は友情をテーマにした青春小説と読まれていて、それは全然間違いじゃないと思うのですが、自分にとっては大人と子供の分水嶺とは何かっていうのを考えさせてくれる作品でした。どういうことかというと、大人目線で見ると少年たちが死体に固執するメリットなんて無いわけなんだけど、彼らにとっての「大切なもの」を守り通せるかどうかって結構重要だと思うんですよね。そのあたりを冷静に、悪く言うと損得勘定なんかも踏まえて判断できるようになるかどうかが大人と子供の分かれ目だとすれば、4人の少年たちはまだ子供なわけで、だからこそ語り手以外の3人の少年たちのラストがあんなことになっちゃったってうのは非常に残念というか。全体としては十分楽しめた作品でしたが、彼らが真の大人へと成長していく過程も読みたかったです。 「マンハッタンの奇譚クラブ」 ニューヨークのとある奇妙な社交クラブで会員たちが過去の体験談を語るという趣向で、ホラー要素は控えめながらもこちらは皆がイメージするキングの作品に近いでしょうか。物語とは何か?についての著者の考察が興味深いです。
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面白い。 少年達の冒険に懐かしさを感じる。 1人1人の背景も細かく書かれており、昔の時代風景が思い浮かぶ。 読んだ後に映画を見ても面白い。 後半の冬編も不思議な世界観に引き込まれる良作。
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どんなに仲の良い友人も成長する過程で疎遠になって、そのまま二度と合わない人て必ずいる。好き嫌いではなく、きっかけが無くなってしまっただけなんだよなぁ〜
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「スタンド・バイ・ミー」The Body (あらすじ) メイン州の小さな街で暮らす12歳の少年達が、行方不明の少年の死体を探しに出掛ける。途中汽車に轢かれそうになったり、ヒルに血を吸われたり、コヨーテの声に怯えたり…夏休み最後の小さな冒険。 言い出しっぺのバーンはちょっと鈍く、...
「スタンド・バイ・ミー」The Body (あらすじ) メイン州の小さな街で暮らす12歳の少年達が、行方不明の少年の死体を探しに出掛ける。途中汽車に轢かれそうになったり、ヒルに血を吸われたり、コヨーテの声に怯えたり…夏休み最後の小さな冒険。 言い出しっぺのバーンはちょっと鈍く、気が弱い。いつも不良の兄に虐められている。 生まれつき視力の弱いテディは父親を尊敬していた。だがその父親は戦争の後遺症で神経がやられ、息子に暴力を奮った。そのせいでテディは聴力も弱ってしまった。テディ自身も少し情緒不安定の所がある。 リーダー格のクリスの父親は飲んだくれで禄に働かず、しょっちゅうクリスに暴力を奮う。兄達も街のゴロツキになり、街の人達からクリスはいずれ不良になると思われている。 主人公のゴードンの家は表向きは平和だ。しかし4ヶ月前に兄のデニスが不慮の事故で亡くなってから、両親は哀しみから抜け出せない。ゴードンは、自分は居なくてもいい存在だと思い煩っている。 ーーーーーーーーーーーーーーーー ゴードンの家はアメリカ映画の『普通の人々』を思い起こさせる。親友のクリスはそれをとても気にかけている。 このクリスが家庭環境も最悪な状況にいながら、男気があって面倒見がいい、よく出来た子で…泣けてしまう
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良くも悪くも純粋な友情、ぶつけどころのない感情、ちっぽけな割に捨てきれないプライドなど、バックグラウンドは違えど自分自身の少年時代を追体験させられた。あの頃は言葉にできなかった感情が描かれていてノスタルジックな気分になった。
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2021.02.25 読了。 『スタンド・バイ・ミー』 今まで何度もチャレンジしては挫折を繰り返した作品。 翻訳か原文の雰囲気が問題なのかは分からないが、読んでいてもいまいち情景が浮かばなかったり、面白さが分からなくて段々と飽きてきて放置。 そしてまた始めから、という状態だったが、やっとこさ読み切った。 この作品の感想は、 やっぱりなんだが読むのがしんどくて面白くない。 頑張って読んだ甲斐は本当に無い。 『マンハッタンの奇譚クラブ』 この作品は面白かった。 雰囲気としては四季シリーズの 『ゴールデンボーイ』に近い感じ。 終わり方もパーフェクトなくらい余韻もあって素晴らしい作品だと思う。 村上春樹のエッセイ風小説っぽい感じの不気味さもあるかね。 この作品だけだと☆5。
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