魔術師 の商品レビュー

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56件のお客様レビュー

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2009/10/04

リンカーン・ライム・シリーズ 第5作 2004年度「このミス」第二位です。 マンハッタン音楽芸術学校で、女学生が殺された。駆けつけた警官の目の前で教室に立てこもった犯人は、密室と思われた教室から煙のように姿を消した。その辺りから立ち去ったのは、犯人とは似ても似つかない用務員一人...

リンカーン・ライム・シリーズ 第5作 2004年度「このミス」第二位です。 マンハッタン音楽芸術学校で、女学生が殺された。駆けつけた警官の目の前で教室に立てこもった犯人は、密室と思われた教室から煙のように姿を消した。その辺りから立ち去ったのは、犯人とは似ても似つかない用務員一人。サックスは昇進試験の試験場から、現場鑑識のために呼び出された・・・ 読者をドキドキ・ハラハラの極地に誘うジェット・コースター・ミステリーでおなじみのJ・ディーヴァーの最新作。今回ライムとサックスが対決するのは、「マレリック」と自称するイリュージョニスト。この「魔術師」は、すぐれたイリュージョニストであり、クロ−ズ・アップ・マジシャンでもあり、脱出とピッキングにも卓越した技能を持っています。 最近巷ではマジック・ブームなので、ある意味、タイムリーな作品でした。 「軽め」とか「あんまり期待しないで読むと面白い」と言うご忠告に従って(笑)「このフレーズが示すものは何?」などと極力思わないようにして読みましたが、確かにそれなりには面白かったです。ただ、おなじみのどんでん返しがどうも薄味で、クライマックスであるべきところで、「このドンデンってどんな意味があるのかな?」と思ってしまった。 これって、ミステリ読みの業かしら(笑)

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2009/10/04

マジックにはミステリ的要素が多いので、とても興味深く読めた。『誤導』(ミスディレクション)が全体のテーマとなっているが、後半ではくどいように感じてしまった。ライムのいつもの手法も、後出しじゃんけんを見せられているみたいでイマイチ。証拠分析から推理する流れがリアルタイムであってほし...

マジックにはミステリ的要素が多いので、とても興味深く読めた。『誤導』(ミスディレクション)が全体のテーマとなっているが、後半ではくどいように感じてしまった。ライムのいつもの手法も、後出しじゃんけんを見せられているみたいでイマイチ。証拠分析から推理する流れがリアルタイムであってほしいのだ。犯人にばかりスポットが当たり、途中から誰が主人公かわからなく思えてくる。ライムもサックスも、イリュージョニストに振り回されただけ、という感は否めない。残念。

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2009/10/04

リンカーン・ライムを主人公とするシリーズ第5作。敵役の魔術師の活躍がいいです。まるでルパン3世のようです。

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2009/10/04

待ちに待ったリンカーンライムシリーズ第5弾。今回の犯人は魔術師。あと少しというところまで警察は犯人を追い詰めるが毎回衆人環視の中で早変わりで消えてしまう。2転3転する展開に今回も読み終わるのが勿体無いくらい楽しかったです。

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2009/10/04

音楽学校で女生徒が殺害される。犯人は偶然現場に居合わせた警官に目撃されるも、衆人環視の中忽然と姿を消す。次に、メイキャップアーティストが自宅に押し入られて殺害される。被害者は殺害される直前に警察に電話をしており、犯人が逃げる時間はなかったはずだが、やはりまんまと逃げおおせる。そし...

音楽学校で女生徒が殺害される。犯人は偶然現場に居合わせた警官に目撃されるも、衆人環視の中忽然と姿を消す。次に、メイキャップアーティストが自宅に押し入られて殺害される。被害者は殺害される直前に警察に電話をしており、犯人が逃げる時間はなかったはずだが、やはりまんまと逃げおおせる。そして、現場に残されるマジックに関わる証拠品と状況の数々……殺人鬼は、イリュージョンの達人だ。そして、その外見を自由に変えることが出来るのだ。年齢すら、性別すら……目撃証言も人相書きも役には立たぬ。捜査するライムたちは、犯人を「魔術師(イリュージョニスト)」と呼ぶのだった。さて、捜査陣を欺き続ける魔術師のトリックを、ライムは暴けるのだろうか? 今回のテーマは「誤導(ミスディレクション)」である。それも犯人が仕掛けるのみではなく、作者から読者へも仕掛けられている。ただし、ディーヴァーのそうした作風は、今に始まったことではない。むしろ、「読者騙し」や「どんでんがえし」のないディーヴァーなどありえない。しかし、今回は少し従来とは違う印象を受けた。「騙す作者」と「騙されまいとする読者」という構図が既に出来上がっているため、そこから新しいスタイルが生まれているように思えるのだ。だが、この仕掛け、やや複雑である。ここかと思えばまたあちら。「騙されまい」と構えていると、最後の最後で現れる仕掛けには余計混乱する。予備知識と経験が生む、慣れた読者を陥れる大きな誤導である。

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2009/10/04

リンカーン・ライムシリーズの第5弾。今回は、イリュージョニストが犯人。イリュージョニストとは、舞台で大がかりなパフォーマンスを行うマジシャンのこと。(ストーリーとは関係ないが、本書で女性イリュージョニストの代表例としてプリンセステンコーの名前が挙げられている。業界では国際的に有名...

リンカーン・ライムシリーズの第5弾。今回は、イリュージョニストが犯人。イリュージョニストとは、舞台で大がかりなパフォーマンスを行うマジシャンのこと。(ストーリーとは関係ないが、本書で女性イリュージョニストの代表例としてプリンセステンコーの名前が挙げられている。業界では国際的に有名なんだとちょっと感心。)マジシャンお得意のミス・ディレクション的思考・行動にライムをはじめ捜査陣が結構振り回されるのが今回の趣向。安心して読める一級のエンタメ小説である。ただ、本作がライムシリーズ初読(あるいは二読)であれば手に汗握るジェットコースター的展開を楽しめる点は保障できるのだが、シリーズ作品をすべて読んでいる者にとっては次の展開がある程度予想できると思う。これは著者の著述スタイルからいって、やむを得ない面もある。シリーズも安定期に入ったということで、お約束の展開を楽しむ乗りで読むのが良いだろう。ライムのパートナーであるサックスの独立性が、作品を追うごとに強まってきており、今後の両者の関係の変化などにも要注目。

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