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症例A の商品レビュー

3.7

187件のお客様レビュー

  1. 5つ

    27

  2. 4つ

    75

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    2

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2022/09/05

精神診療におけるお話。 興味深いテーマとして読み始める。 精神疾患は難しい。データや数値には表す事が出来ない中で診察が進められる。

Posted byブクログ

2022/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

由起の多重人格の描き方が手に汗握るものがあった 本当の精神病院の一幕を切り取ったような、そんなリアルさのある小説だった そして、それは膨大な参考文献によるものなのだと巻末の参考資料を見てわかった 都博の美術品が果たして贋作なのか、亜佐美は治るのか、気になるところはあるが、読後の満足感のある作品だった

Posted byブクログ

2022/08/01

これ、すごかった 最初はまるで2本の小説を並行して読んでいるようだったけど、後半になるにつれてどんどん収束してく感じ

Posted byブクログ

2022/03/01

亜佐美も、広瀬由起も、これからどうなる…!?っていうところで物語が終わってしまった。 でも治療の行く末を見守るには先が長すぎるし、そもそも何を治療のゴールとみなすのかが難しい。この先は読者に委ねるしかないのかな。 "症例A"とはいいつつも、〈Aさんの場合〉のよ...

亜佐美も、広瀬由起も、これからどうなる…!?っていうところで物語が終わってしまった。 でも治療の行く末を見守るには先が長すぎるし、そもそも何を治療のゴールとみなすのかが難しい。この先は読者に委ねるしかないのかな。 "症例A"とはいいつつも、〈Aさんの場合〉のような実際の治療例を読みたい知りたいわけでもないし。 それと、博物館の謎のくだりは本筋に必要だったかが疑問。

Posted byブクログ

2022/01/15

精神病患者のこと、精神病の診断の難しさ、精神科医の苦悩を感じた本でした。とても読み応えがあった。 人の精神を全て知る事は出来ないけど、少しずつ対話を重ねて、言葉だけでなく日々の行動を観察し、それを客観的に分析してやっと少しずつ診断、治療ができるのだなと。 ただしその診断が合って...

精神病患者のこと、精神病の診断の難しさ、精神科医の苦悩を感じた本でした。とても読み応えがあった。 人の精神を全て知る事は出来ないけど、少しずつ対話を重ねて、言葉だけでなく日々の行動を観察し、それを客観的に分析してやっと少しずつ診断、治療ができるのだなと。 ただしその診断が合っているのかはその後の経過を診ていくしかない。 正しいかどうかは結果でしか判断できない。 精神病は、急になるものではなく、皆それぞれの原因があって、病気というより、自分を守るために精神が進化したとも言えるのかな。環境に合わせて身体が進化していったように、精神もそれぞれの環境で進化したのだと。 多重人格の治療で、人格を統合する事はせっかく進化したものを退化させる事だし、本当に必要な事なのかはその人それぞれで異なるのかな。 治すとは何なのか。難しい… 最後もう少し治療の経過を見たかったも思ったけど、終わりがないのがこの治療であり、どこまで書いても結局区切りなどないから、少しでも救いが見えたここで終わりで良かったのではと思いました。

Posted byブクログ

2021/12/29

十数年ぶりに再び読了。 さてこの後どう診断してどう治療するのか、というところで話が終わってしまった。 患者が主治医の自宅を知っている点や、押しかけられたとはいえ病院外で患者と会う点等ありえない部分もあった。 個人的に博物館関係の描写は説明が長くて面白くなかったので飛ばした。

Posted byブクログ

2021/02/27

『黒百合』が面白かったので、多島さん2作目。テーマが重く、厚みもなかなかなので、最初は読み切れるか不安だったけど、精神科医の榊先生のパートと博物館学芸員の江馬さんのパート、2つの物語がどう繋がっていくのかが楽しみで、思いのほかスラスラ読めた。内容は面白かったけど、精神の病について...

『黒百合』が面白かったので、多島さん2作目。テーマが重く、厚みもなかなかなので、最初は読み切れるか不安だったけど、精神科医の榊先生のパートと博物館学芸員の江馬さんのパート、2つの物語がどう繋がっていくのかが楽しみで、思いのほかスラスラ読めた。内容は面白かったけど、精神の病について勉強になったけど、ラストがいまいち好きになれず…。特に亜佐美についてはいろいろモヤモヤが残る。

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2021/02/23

『黒百合』ではまった多島氏2作目。「2000年度このミステリーがすごい!」国内編9位。『黒百合』の倍以上の厚さに最初はたじろいだが、読みやすい文章と展開の面白さに久々に徹夜して読了したくなるほどだった(流石に年齢的に睡眠を優先した)。精神病院での出来事と博物館の出来事が並行して進...

『黒百合』ではまった多島氏2作目。「2000年度このミステリーがすごい!」国内編9位。『黒百合』の倍以上の厚さに最初はたじろいだが、読みやすい文章と展開の面白さに久々に徹夜して読了したくなるほどだった(流石に年齢的に睡眠を優先した)。精神病院での出来事と博物館の出来事が並行して進み、見事に交わっていく。きちんとかき分けられた登場人物の設定・存在意味に頷かされる。精神医学についての描写の細かさも苦も無く読めるのは著者の筆力と綿密な調査力があるからだろう。巻末の膨大な資料がそれを示している。『黒百合』にもあのページ数に対して史料は多いと印象を持ったが、著者はこうした下調べをきちんと行う方だったのだろう(数年前の某賞の選考過程で起こった資料の掲載に関する議論を氏が見たらどう思われたろう)。ラストに不満を持つ感想も見たが、私はこの終わり方を支持する。はっきりとされなかったこと(理事長の過去の行動)もあるがそれでよいと思う。今までこの著者を知らなかったこと、そして著者の行方が知れないことが悔しくもある。

Posted byブクログ

2021/01/31

精神科医の榊は美貌の十七歳の少女・亜左美を患者として持つことになった。亜左美は敏感に周囲の人間関係を読み取り、治療スタッフの心理をズタズタに振りまわす。榊は「境界例」との疑いを強め、厳しい姿勢で対処しようと決めた。しかし、女性臨床心理士である広瀬は「解離性同一性障害(DID)」の...

精神科医の榊は美貌の十七歳の少女・亜左美を患者として持つことになった。亜左美は敏感に周囲の人間関係を読み取り、治療スタッフの心理をズタズタに振りまわす。榊は「境界例」との疑いを強め、厳しい姿勢で対処しようと決めた。しかし、女性臨床心理士である広瀬は「解離性同一性障害(DID)」の可能性を指摘し、榊と対立する。一歩先も見えない暗闇の中、広瀬を通して衝撃の事実が知らされる…。正常と異常の境界とは、「治す」ということとはどういうことなのか?七年の歳月をかけて、かつてない繊細さで描き出す、魂たちのささやき。

Posted byブクログ

2020/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昔読んだ、五番目のサリーを思い出す。 ディティールが似ている。 症例Aを治療すると見せかけて、最後に治そうとするのは…。 心理描写が細やかで引き込まれる話だった。

Posted byブクログ