藤子・F・不二雄異色短編集(文庫版)ミノタウロスの皿(1) の商品レビュー
ブクログでどなたかのレビューを見て「読みたい」に入れたマンガ。近所のツタヤにあっさりあったのでこれもご縁と購入しました。収録されている作品の半分弱が私の生まれる前に書かれたものですが、まったく古びていません。駅のホームで並びながらタバコを吸っていたり、黒電話だったり、という些細...
ブクログでどなたかのレビューを見て「読みたい」に入れたマンガ。近所のツタヤにあっさりあったのでこれもご縁と購入しました。収録されている作品の半分弱が私の生まれる前に書かれたものですが、まったく古びていません。駅のホームで並びながらタバコを吸っていたり、黒電話だったり、という些細な「昔っぽい」アイテムに、「ああ1970年代だなぁ」と感じる程度。続きの巻も読みたいけれど、全部読み終わってしまうのがもったいない気分です。
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す、するどい…!というのが最初の印象。藤子Fが良いというのは聞いていたがこんなに切れるナイフだとは思わなかった。 現代社会を的確に予見するような切り口や、人間の浅はかさを俯瞰するような達観した視点には、考えが隅々までいきわたっているのを感じる。そりゃ根強くファンがいるわけだよね...
す、するどい…!というのが最初の印象。藤子Fが良いというのは聞いていたがこんなに切れるナイフだとは思わなかった。 現代社会を的確に予見するような切り口や、人間の浅はかさを俯瞰するような達観した視点には、考えが隅々までいきわたっているのを感じる。そりゃ根強くファンがいるわけだよねえ、と思った。 オチで読者にワンパンかますようないい意味で"黒い"短編が多いのが印象的。物語の解答を提示したあとで、読者に再度質問を投げかけて終わるようなアプローチに脳が揺さぶられた。
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この当時の漫画家さんは、物事の考え方の深みが違い、短編を読んでもいろいろと考えさせられます。 「間引き」の生物には個体の上限数があって、人類は著しくその上限数をオーバーしているために、愛情という感情を奪われているという説が興味深い。 平然と生きているけれど、実は恐ろしい世の中を...
この当時の漫画家さんは、物事の考え方の深みが違い、短編を読んでもいろいろと考えさせられます。 「間引き」の生物には個体の上限数があって、人類は著しくその上限数をオーバーしているために、愛情という感情を奪われているという説が興味深い。 平然と生きているけれど、実は恐ろしい世の中を渡り歩いているのかもしれない・・・。 それと、小さな子がスーパーマンになる話が衝撃的です。 正義や悪というのが、道徳だけでは図れないことを考えさせられる。 本当の正義を知るためには、何が悪なのかを見極めることが不可欠だと思います。 どれもSF的ですが、テーマは現代的でドロドロしてものが多い。 作者の深い洞察が味わえます。
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ぞわぞわっとする。 絵のタッチはお馴染みの優しい感じなんだが、こわいとか汚いとか人間の負の要素をほらよってな重すぎないトーンで見せてくれている。 じんわりぞくぞくさせられて、おもしろい。
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藤子・F・不二雄 記念館にて購入。 『間引き』と『オバQ』が特に印象的でした。 哲学的、ドラえもんしか知りませんでしたが、さらに大好きに。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「ドラえもん」や「21エモン」しか知らないファンには少し意外な短編集かもしれない。 現実の延長線上にある恐怖が心地良ささえ感じさせる。 正義の押しつけをテーマにしたようなスーパーマンの子供は好きになれないが。
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異色短編集って言うかSFじゃないか。 しかしまあ、結局これが一番やりたかったことなんじゃないのか、というそういう活き活きとした筆が楽しめて、そういえばこの人手塚治虫好きだもんね。どの作品もオチが秀逸、といっても見事に落ちるっていうんじゃなくて、ぽんと放り出されるような、不条理...
異色短編集って言うかSFじゃないか。 しかしまあ、結局これが一番やりたかったことなんじゃないのか、というそういう活き活きとした筆が楽しめて、そういえばこの人手塚治虫好きだもんね。どの作品もオチが秀逸、といっても見事に落ちるっていうんじゃなくて、ぽんと放り出されるような、不条理感覚っていうんですか、そういうオチです。 楽しいねー。ドタバタの「ヒョンヒョロ」は藤子先生のギャグセンスが十二分に発揮されてて、こういうズレを中心とした笑いをやらせたら、やっぱりすごいすごい。自動化したキャラクタたちが噛み合わないドタバタ劇イギリス喜劇風っていうんですかね。良い作品です。 ストーリーテラーとして天才的なのはもういうまでもないです。スケールが小さいのにぐわあんとなるところがかっこいい。
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『ミノタウロスの皿』と『間引き』がかなり印象的。怖いです。昔、『ミノタウロスの皿』を読んで恐怖を覚えたけれど、大人になって読んだら恐怖だけじゃなく深みを感じます。ドラえもんと同じ作者さんだなんて信じられないぐらいダーク。だけどむしろだからこそお互いを引き立てているのかもしれない。...
『ミノタウロスの皿』と『間引き』がかなり印象的。怖いです。昔、『ミノタウロスの皿』を読んで恐怖を覚えたけれど、大人になって読んだら恐怖だけじゃなく深みを感じます。ドラえもんと同じ作者さんだなんて信じられないぐらいダーク。だけどむしろだからこそお互いを引き立てているのかもしれない。他の短編集も読みたいです◎
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小学生の時、一家全員はまってました。ドラえもんの作者の漫画と思って読んだらダークでシニカルでびっくり。
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日本国憲法の授業で話に出たのでせっかくだから登録。ミノタウロスの皿の主人公と少女のような状況は通訳不可能性という専門用語もあるらしい。私達だって家畜を食べるのは当たり前であるので、特にこの話を「残酷」だとは思わなかったなぁ。いや、非常にショッキングではあったけれど。
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