アドルフに告ぐ(文春文庫版)(1) の商品レビュー

手塚治虫(著者)

2012/01/27

全5巻

非常に重い内容です。

読むのがしんどくなる。
人が人の優劣を決め、生殺与奪を繰り返す、
こういう時代が現実にあったのだと考えると
恐ろしい。

でも、ナチスが滅んで、第二次世界大戦が終わっても、
今も尚、世界中で思想の違いなどによる戦争で
人の命が奪われている。

人とはなんと愚かなんだろう。

2011/12/10

ナチス総統アドルフ・ヒトラー、在神戸ドイツ領事の息子アドルフ・カウフマン、そして彼の親友であるユダヤ人アドルフ・カミル。“ヒトラー出生にまつわる秘密”と歴史に翻弄される３人のアドルフたち。マンガというより大河小説を読んでいるかのような錯覚を受ける、手塚ワールドの真骨頂。随所に性描写が入っているのは意外だったが、確かに思い出すと昭和の漫画って色っぽかったかも。リアルに描かれているわけではないけれど、レイプも含むので、子どもに読ませるなら事前に再読を～（うちは先に読まれちゃったけど）。

2011/10/20

全５巻。
手塚治虫の大人向け作品は初めて読んだかも。

主軸である３人とアドルフと、狂言回し役の峠。
歴史的事件を背景に、これだけ綿密な人間ドラマを描く手腕は流石というところ。さらっと描いてるところがまた末恐ろしい。

個人的には、苦悩しつつも徐々にナチズムに歪んでいくカウフマンが印象的。
ありていな陳腐な言葉はいらない。彼らを見れば、読者は自ずと掴むだろう。

サスペンス、人間ドラマ、歴史、ヒューマニズムとがっちり読ませる作品。
もう一度しっかり読み直したい。

2011/10/07

全5巻。「火の鳥」「ブッダ」と並ぶ後期の名作。ナチスの興亡を軸に歴史的事件を織り込み、3人のアドルフの人生を辿る。綿密な設定とサスペンス調の展開、魂ゆさぶる壮大なヒューマニズムにふるえました。

2011/10/03

中学校の図書室にあったんだけど、なぜか禁帯出だったため、
毎日昼休みに図書室に行って読んでいた。

3人のアドルフが出てくる、
手塚治虫の描いたアドルフ・ヒトラー。

2011/09/23

僕にとって手塚治虫の代表作と聞かれれば、
鉄腕アトムでもなければブラックジャックでなく、
「アドルフに告ぐ」と答える。

氏が反戦争を訴えていたことをふまえれば、
彼が本当に描きたかったドラマなのではないかとおもう。

痛快でユーモアもある。
中学の頃から繰り返し読んでいるが全くあきることがない。

2011/09/13

「ヒトラーにはユダヤの血が流れている」という秘密文書を巡り、3人のアドルフ（ナチス総統、アドルフ・ヒトラー／日独ハーフとして生まれ、ナチス党員となるアドルフ・カウフマン／神戸在住のパン屋の息子、ユダヤ人のアドルフ・カミル）が時代に翻弄される物語。

ベルリンオリンピック、ゾルゲ事件、第2次世界大戦、ナチスドイツとホロコースト、ヒトラー暗殺計画、パレスチナ問題など、様々な歴史的事象が舞台となり、歴史の勉強にもなります（ストーリー自体は当然フィクション）。

初めて読んだのは中学生の時。全5巻をあっという間に読み終え「とにかく面白い！手塚治虫天才！」と感激したが、大人になって読み返すと人間の弱さを見事に描いている漫画だな、と感じる。人間は簡単に変わり、一度変わってしまうと元に戻ることはそう簡単ではない（ヒトラーだって、元々は画家志望の青年だった）。そして誰もが「自分は正しい」と思って生きている。だから難しい。

手塚治虫の最高傑作。何よりタイトルが秀逸。

2011/09/05

正直、最初の方はググっと引かれることも無く読んでいたんですが、途中から目が離せない状態に。
手塚先生の頭の中はどうなっていたのだろう。

2011/05/06

ある人の感想を見て、何気なく読み始めた。

夢中になって読んだおかげで寝不足です。

いろんなことを考えさせられるテーマです。

読んでて、ビン・ラディン殺害のニュースがすぐに頭に浮かんだ。

この作品を読んでみた人にしか、この感動は伝わらないと思う。

2011/03/19

ヒトラーをテーマにここまで書けるのがさすが天才。
人間の脆さ、弱さ、強さがよく出てると思います。
しかし、２巻までしか読めていない…