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残酷な神が支配する(文庫版)(1) の商品レビュー

4.5

56件のお客様レビュー

  1. 5つ

    34

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2021/01/03

Kindleの試し読みで3巻まで一気読み。 つらい。どこまでもつらい。 グレッグがどこまでも悪なのは言うまでもないけど、サンドラがジェルミを縛っている部分もあるよねと思うとモヤモヤ…… ただひたすらつらい。

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2020/07/25

実家の部屋のどこかに隠しています。全巻とも。大好きな萩尾望都さんの作品だから、ムリして読んでいた。けど、やはり、残酷で、辛すぎた。

Posted byブクログ

2019/06/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

往年の別コミ辺りの男色趣味(&ヨーロッパポエム趣味)と正面からガッツリ向き合い、そのテーマを学問的成果も踏まえて極限まで進化させたらこうなった、というところか。 母親の再婚相手から性的虐待を受ける美少年ジェルミを軸に話が進む。 虐待が持つ愛と凶暴の二面性、虐待される側の底知れぬ恐怖と、それにも関わらず義父が死んだ後に頭をもたげる喪失感、知った/知らない・理解/不理解の間に横たわる深淵、親の因果が子に報い…という虐待の連鎖など、人間心理の闇、歪みに深く鋭く迫る物語になっている。 だが、全編を一気読みしていると、義父が死に、ジェルミが義兄イアンと関係を持つ中盤辺りからお話がよくわからなくなって来る。(ギャグ的なやりとりもやや増えてくるし) イアンが「これではいかん」と「これでいいんだ」の間を果てしなく(しつこく)揺れ動くのもまた人間心理の闇である、と言われればその通りだけど、前半の真っ暗闇のフェイズを過ぎ、筆もやや怠くなって来たことだし、結局美少年愛を果てしなく描くのが愉しくなっちゃった、というようにも思われる。 読後夢でうなされるほど凄い話だが、基本的な動機は往年の別コミからさほど進化していないのかも知れない。

Posted byブクログ

2018/11/11

イアンが顔も性格も良さそう。サンドラの弱さ、騙される やすさ、依存などに苛立ちを感じた。彼女を失った上グレッグから虐待されるジェルミが気の毒だった。今後の展開も気になるので続きを読みたい。

Posted byブクログ

2021/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・義父からの性的暴力的虐待。 ・無垢なるものは犯され続けるしかないのだよ。 ・救いも癒しもなく延々続くセラピー的会話。 ・彼らはセックスや肌でわかりあうなどというイージーな終着点には収まらない。 ・とことん会話によって愛と支配について考える。 ・周囲に変奏曲的な人物たちも配置される。 ・果たして母は……という懊悩が一番のポイントに。 ・サクリファイスという概念。 ・「漂流」という発想の勝利。 ・母との対峙のシーンの凄まじさ。

Posted byブクログ

2016/05/26

萩尾先生の短編ばかり読んできて、10巻も続く長編を読んだのはこれが初めてでした。 グレッグサイテー!ですが、これをきっかけにおじさまが好きになりました。 20年後、ジェルミとイアンはどんなふうに崖にいるのか、見てみたいです。

Posted byブクログ

2015/01/12

学生の時読んで衝撃を受けました。 読み終わった後、一週間くらい作品の世界から抜け出せずに暗い気持ちになってました;今でも気持ちに余裕のある時じゃないと読み返せないです。色々考えてしまって感想も上手く言えないんですが、でも絶対に手放せない大切な本です。

Posted byブクログ

2013/08/01

萩尾望都さんの作品を読んでいると、やっぱり萩尾さんにとって、家族、親と子供の関係というのは永遠のテーマなんだろうなと思います。 「遭難」という言葉がすごく印象に残りました。東京事変の曲を思い出したりもして。 ただすっごくもやもやする話なので、もし連載で読んでたら辛かっただろうな...

萩尾望都さんの作品を読んでいると、やっぱり萩尾さんにとって、家族、親と子供の関係というのは永遠のテーマなんだろうなと思います。 「遭難」という言葉がすごく印象に残りました。東京事変の曲を思い出したりもして。 ただすっごくもやもやする話なので、もし連載で読んでたら辛かっただろうなと思いました。 キリのいいところまで読んだら寝ようと思ってるのにキリのいいところが全然来ない! 結局全巻読んでもまだもやもやしてます。

Posted byブクログ

2013/07/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

養父グレッグを、そして母サンドラを殺したという罪の意識 グレッグに犯され続けたという性と暴力のトラウマ 愛し、愛されいたと信じて疑わなかった母の裏切り これがジェルミという少年の心を縛り、 人を愛することの恐怖を感じるようになる。 このATフィールドをこじ開けようとする義兄弟のイアン。 そして、そのイアンさえも信じいた父グレッグの裏切りを知り、 自分にグレッグの影を見つけ、怯えています。 恐ろしく繊細なテーマを恐ろしく緻密なプロットで描いた傑作。 作中、母サンドラはジェルミによって、心の弱い人と何度も語られてきた。そのサンドラが死ぬ間際の車に乗り込む際に「大切な話がある」と強く告げる。おそらくこれはジェルミとグレッグの関係について以外の何物でもなく、そしてサンドラがヤケドの際に「ジェルミ、おまえと一緒にボストンへ帰る!」と言ったことから考えると、ジェルミが車を弄らずとも、サンドラは自分の意思でジェルミを救っていたのではないかと描き方になっており、そして作中でそのことをジェルミが知りえなかったこともジェルミの不遇さがより際立つ作りになっている。 本当に萩尾先生は天才なのではないかと思う。 確かにテーマや作品を構成する要素が実に重いものであるため、手に取るハードルも高く、読破にエネルギィを要する作品なのは間違いないが、そのハードルを越えてでも読む価値がある。 94点

Posted byブクログ

2013/04/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ぜーぃぜぃフラバりながら 大変な想いで(笑)読んだ  今までで こんな気持ち悪い想いをしてまで読んだ本はないかも 作品としての「残酷な神が支配する」が気持ち悪いのかと思う人も いるかもしれないけど そういう意味ではなく こちとらの問題である、 傷があるものにとってはトラウマが反応してしまう感じ 2巻くらいで もうギブアップしかかったけど(コミック17巻 文庫だと10巻です)吐き気をもよおしながら何日もかかり 読み進めた そこまでして読むか?!分からないけど 読んだ以上 途中で終われなかった 舞台はボストンだし、ただの物語として読むのなら  どうのこうの言えるだろう  でも虐待ということに関して まったく幼いときに同じ運命を辿っている者がいたら・・・? これってまんまだよね・・・って 正直 きつかった 後は漫画という手法はすごいな、って思った  もうフラバ描写が絵だから もちろん 絵的にはキレイなんだよ でも、自分まで持っていかれそうになる あっと気づくと 自分の方がフラバってしまう幻想におちいる  渦中から出たあと、というのか?生き延びたあと ・・・この漫画の場合 ただ生き延びたのではないんだけど コロすしかなくなるし もう一気に主人公の落ちるとこまで堕ちていく感じとか、最後も救われていない感じが まったくもってリアルすぎて 落ち込む  そうそう 簡単に救われてハッピーはっぴーなら嘘くせっ!と思うし もしそうなら 逆に距離感を保てたかもしれん、私的には (作品としては 引っ張るだけ引っ張って 何 あの結末って思う人もいるかもしれないけど) 現実は【こんなもん】だ、って正直に思うよ そんな簡単に救われないさ 設定そのまま リアルで似た体験してれば 読み方も当然 違う訳で そんなもんじゃねーよな、でもそこをぐるぐるやり続けていった先に  いつか傷はだいじぶ、になるかもしれない、かも かも 逆にあの終わり方だからこそ ある意味希望が見えた←どんな読み方だよ??? 堕ちて堕ちてそのフラバ渦中 助けようとするものが現れて  周囲もろとも巻き込みながら みんながみんな壊れていく 解説などを見ていて  甘美なあぶない世界、にあこがれ的なことを言う人がいて えっ?!絶句した でも これをやおい(BL)、だとか  こんなんやおいじゃないとか どうだ、こうだというなら  ああ、そういうことかって思った 深い傷を負い その過去が過去として機能していなくて フラバが破壊的で どんなにしんどいか、リアル体験してないとわからん、 けど 体験していると 絵が迫って来て 呼吸が出来なくなる  あ、でもSとかサイコ系 暴力的や性的に支配されて 洗脳や いけにえにされてない人だったら 普通に読めるのかな・・・。 なにがしかの傷がある人にはキツイけど  あるある、そうそうって世界かも 脳内はこんな感じ 私自身は日本人の設定で描かれていたら 読めなかったかもしれん そんな作品

Posted byブクログ