残酷な神が支配する(文庫版)(1) の商品レビュー
4巻まで読みました。 もう萩尾さんはスゴイとしかいいようがないです。 でもこの作品は自分自身に余裕ない人や精神不安定な人にはお勧めできません。 ...自分にも然りでした...テーマが重すぎる! でもいつかちゃんと読みたいです!!!
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性的虐待を受けた少年の苦悩の物語。。 深い・暗い・痛い・・・。 オチは結構納得できると思います。
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「ポーの一族」とどっちがいいか悩んだんですけど・・・。 サスペンスというよりもヒューマンドラマ。性的虐待と親と子の間にある問題を描く長編です。萩尾先生の漫画はもう芸術の域。
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『トーマの心臓』で有名なマンガ家の作品だが、読んだのは初めて。兄が人からもらってきた1・2巻のみ読んだが…性的虐待などを扱っていて重い!私だったら、あんな母親すぐ見捨てるけど。
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「残酷な神とは…」「子供は、親のために捧げられる供物」「そうして常に子供は_」 児童虐待の連鎖、性的虐待の与える傷、人間の狂気…非常に重いテーマを正面から描く力作。 安易なハッピーエンドなどここでは絶対に有り得ない、「現実」がここにある。 例えば、その傷は「君を守りたい」と...
「残酷な神とは…」「子供は、親のために捧げられる供物」「そうして常に子供は_」 児童虐待の連鎖、性的虐待の与える傷、人間の狂気…非常に重いテーマを正面から描く力作。 安易なハッピーエンドなどここでは絶対に有り得ない、「現実」がここにある。 例えば、その傷は「君を守りたい」と男が言えば解決される傷ではない。傷は傷を持つものを苦しめ、彼自身を根本から突き崩して作り変えてしまうものだからだ。 そして、彼を助けたいと思う人物は、彼にこう要求される「僕のところまで、これるの?」「アンタに、何が分かるって言うんだ?」 彼の呼び声に応え、あるものは一直線に彼の闇に降りて彼の精神の生死を共に体験し、彼の狂気と混乱をその身の内に体験するし、ある者は静かに彼の声を聞き、彼に寄り添う―。 そこには、傷を持つものに寄り添う、セラピストたちの真摯な眼差しもある。医師たちもまた、深い共感をもつ彼と同じ「人間」だからだ。 痛みへの共感、痛みを抱える者同士の静かな視線の交感。 深い傷を抱えた人間同士が、静かに作る思い遣りの連帯が切なくも訴えかけてくる。 そしてまた、この作品は虐待をせずにいられない者の狂気、その精神などにもはっとさせられる作品でもある。 虐待という行為は、けして許されるものでも美化されて良いものでもないが、傷つけずに居られぬ者もまた、深い傷を隠し持っているからだ。 人間の持つ悲しさ、恐ろしさ、残酷さ、そして連帯と共感による愛の可能性をこの作品は見せてくれる。
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