ミカドの肖像 の商品レビュー
読了メモ。猪瀬直樹『ミカドの肖像』『土地の神話』『欲望のメディア』。日常生活において所与の条件と思い込んでいるイメージやライフスタイル。その成り立ちを事実の積み重ねて記し、近代日本の歴史と大衆とミカドとの関係を表す。通読すると、まだその関係の中で生きていることに気づく。
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著者は今どんな想いで高層ビルの一室からTokyoを眺めているのだろう。日本人はカネ儲けよりも自分自身を探すことのほうが緊急である。と僕(著者)は信じている。確かに。日本人には中心がない。西洋のような絶対的な神もいない。ドーナッツなんだ。ただ中心に成る場所だけはなんとなく感じている...
著者は今どんな想いで高層ビルの一室からTokyoを眺めているのだろう。日本人はカネ儲けよりも自分自身を探すことのほうが緊急である。と僕(著者)は信じている。確かに。日本人には中心がない。西洋のような絶対的な神もいない。ドーナッツなんだ。ただ中心に成る場所だけはなんとなく感じている。その辺をだいたい知っているぐらいで穴があいていなければドーナッツじゃないとだけは思える。暗黙の了解って好きでしょ。空気を察してどこかで中心を決めようとしている。KYなんて言葉はまさに中心を失っている空虚を物語っている。プリンスホテル。東京海上火災保険ビル。軽井沢と八瀬童子。どれもトリックだらけ。なかなか触れられない対象だからこそそこに隠されている秘密は大きい。ほんと力作だと思う。
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文庫なのに分厚くて980円もした・・・とそれはまあ置いといて。今読むと、プリンスホテルを何故皇族の土地に建てたのか、とか、品川のホテルパシフィックがあんなにでかくて後ろのホテルが見えないのはそういうことか(笑)とか、明治天皇の御真影の話とか、いろいろ興味は尽きません。
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ミカドとはすなわち天皇です。天皇制のこととか、皇居近くに100m以上の建物を立てることのできないというトリビア満載。でも難しいので、天皇制とか天皇という存在に興味がない人には無理。
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先に出版済みのハードカバー本の文庫版。レビューは・・・ 。大作ではある。西武創始者・堤康次郎との関わりが主なのかミカドの掘り下げが主なのかがぼやけている。
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