ヨーロッパ退屈日記 の商品レビュー
この余りにも洒脱で、…
この余りにも洒脱で、軽妙なエッセイが、何と60年代に書かれていたんですよ!映画監督としての著者しか知らない人に、是非読んで欲しい1冊。
文庫OFF
「北京の55日」とい…
「北京の55日」といった映画の周辺話や、イラストレーターとしての伊丹十三を知ることができる。
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新潮文庫の100冊(2024)に入っていたので、読んでみました。 立ち読みしたら、文体が好みだったのです。 読み進めていくうちに、自分の無知さ加減を知ることに。 「あぁ、わたしは本物を知らなかったのだな」 カクテルにしてもファッションにしても。 いわゆる文化というものに対し...
新潮文庫の100冊(2024)に入っていたので、読んでみました。 立ち読みしたら、文体が好みだったのです。 読み進めていくうちに、自分の無知さ加減を知ることに。 「あぁ、わたしは本物を知らなかったのだな」 カクテルにしてもファッションにしても。 いわゆる文化というものに対して、知っていると思っていたものは「上っ面の部分」であって、基本となるものは全く知らなかった。 お恥ずかしい。 生きていると自分の経験が土台となり、それが軸となっていくと思うのです。そうすると、いかに本質に近い経験をするかで、軸の部分が変わってくるんですよね。 そんなことを考えながら読んでいたら、思いの外時間がかかりました。 伊丹十三の本物志向は今の時代でも通じるものがある。 本物だからこそ時代に左右されない、そんな気がしました。 こちらのエッセイで気になるフレーズがありましたので、ご紹介します。 ”要するに、お洒落、なんて力んでみても、所詮、人の作ったものを組み合わせて身につけてるにすぎない。 ならば、いっそまやかしの組み合わせはよしたほうがいい、正調を心懸けようではありませんか。” お洒落な人ほど正調で個性を出している気がします。 因みに、正調の反対も本では説いています。 ”正調の逆は何か。正調の逆は場違いです。” 様々な人を見ていて思うのは、目立つ人というのは正調であっても目立つ。その人の存在自体が目を引くのです。 何も自ら場違いな恰好、事をして目立とうとする必要はないのです。 悪目立ちはしたくないものですね。
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映画監督として有名な著者が、若い頃俳優としてヨーロッパに滞在した際のエッセイ 著者の独特の感性というか美学が伺えて興味深い。また、当時の西欧の様子も感じれて楽しい。 そして何より外国語のカタカナ表記の発音的な近さに驚いた。
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伊丹十三と言えば、俳優と映画監督のイメージだったが、実に多才な、好きとこだわりの強い人であった。この著書の内容は、若い時の主にヨーロッパへ行った際の見聞、体験が主で気障だとか、また格好いいとかではなく、市井のなじみ良い人に感じた。2024.8.21
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
時代を感じるし、それ故の女性蔑視も若干あるが、俳優として英語を嗜む者としてハイカラな雰囲気。特に英語関係の話は面白かった。 嫌いなものをはっきり公言されていて、車の運転でもこれはいけないという話など、ごもっとも笑 〜アメリカの暖房というのは凄じいものであるらしい。暑ければ暑い程よい、というのだろうか、つまり半袖シャツ1枚で仕事ができる、という風でないと気が済まないらしい。 〜それが英国へ来ると、暖房というのが、何ともうすら寒い。確かに外よりは暖いのだが、どこからともなく、隙間風が忍び込んでくる感じ、これが本格なのだという。p82
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伊丹さんがヨーロッパに滞在していたのは何十年も前のことなのに今の日本のことを嘆いているのかな?とふと思う瞬間がありました。 伊丹さんが今の日本やヨーロッパを見たらどんな日記を書いていたんだろう。
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軽快、快活、納得、フフフ。 夏のなんにもしたくないときに読んで笑う。最高。 老後にもう一度読む。保存版。 伊丹さんの観察眼がさすがと言うべき素晴らしさ。 ◾さて、心構えをひとつ ◾ソックスを誰も履かない
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07/2024 おしゃれな文体と教養の高さが滲み出ていて 読んでいて引き込まれる そして、全く嫌味がない 料理や花の名前、ブランドなど 知らないことがたくさんあるなと感じたので 勉強しようと思いました
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ヨーロッパ、大好きです。 伊丹さんがヨーロッパに滞在したときのあれこれ。 特に人の話を真似する?方法が参考になりました。
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