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格闘する者に○ の商品レビュー

3.7

392件のお客様レビュー

  1. 5つ

    73

  2. 4つ

    148

  3. 3つ

    123

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    15

  5. 1つ

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2022/03/07

本の題名といい、出だしの象選びの姫の話といい、これは不思議な小説かなと思いながら読み進む。漫画が大好きで“脚フェチ”の爺さんと相思相愛、就活中の大学4年生、可南子。彼女を取り巻く複雑な家庭環境。本の題名の由来や家族との関係がだんだん明らかになってきた時は、どっぷり物語に浸かってる...

本の題名といい、出だしの象選びの姫の話といい、これは不思議な小説かなと思いながら読み進む。漫画が大好きで“脚フェチ”の爺さんと相思相愛、就活中の大学4年生、可南子。彼女を取り巻く複雑な家庭環境。本の題名の由来や家族との関係がだんだん明らかになってきた時は、どっぷり物語に浸かってる。気の置けない友人達や、複雑ながら愛すべき家族に見守られながら“格闘”する姿に○。

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2022/02/20

好きな作家三浦しをんのデビュー作と知らずに一気に読了。 おもしろくて軽快にページがめくれた。 おじいさんとつきあっている主人公可南子とホモではないかと悩んでいる二木ちゃん。恋愛市場においてマイノリティを軽やかにかつ愛を持って描く筆致は流石。24歳で書いたものとは! 主人公の妄...

好きな作家三浦しをんのデビュー作と知らずに一気に読了。 おもしろくて軽快にページがめくれた。 おじいさんとつきあっている主人公可南子とホモではないかと悩んでいる二木ちゃん。恋愛市場においてマイノリティを軽やかにかつ愛を持って描く筆致は流石。24歳で書いたものとは! 主人公の妄想、批判的ものの見方、内面描写がユーモラスでくすくす笑える、かつ体育会系男を求める社会を揶揄していておもしろい。 このあと就職できたのか、フリーターになったのかは読み手の想像にまかされる。

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2022/01/10

タイトルの意味、なんだろうなぁと思ってずっと読み進めていたのだけれどまさかそういう事だったとは。 就職活動がいかに学生をスポイルして、精神を荒廃させるかは、実のところ就職活動らしきものをしたことのないワタシには実は想像がつかないのだけれど、石田伊良さんの「シューカツ!」とかこ...

タイトルの意味、なんだろうなぁと思ってずっと読み進めていたのだけれどまさかそういう事だったとは。 就職活動がいかに学生をスポイルして、精神を荒廃させるかは、実のところ就職活動らしきものをしたことのないワタシには実は想像がつかないのだけれど、石田伊良さんの「シューカツ!」とかこの本を読んでいると本当に辛くて気持ちが萎えるものだなぁとひしひし思う。とてもじゃないけれど、自分では耐えられそうもない。 早々に就活を諦めてドロップアウトする若者や、社会に出てくるなり疲れ果てている新入社員を見るとさもありなん、と思うもの。 非常にとんでもない家庭環境の主人公だけれど、実におおらかで愉快な性格。こういうキャラ設定は三浦さんの真骨頂でしょうなぁ。大好きです。

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2021/12/05

読みながら「しをんさん、もっと言ってやってくださいよ!」とプロレスを応援しているような気持ちになりました。笑

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2021/11/26

三浦しをんさんのデビュー作! 就活を軸にして、家族や恋愛についても描かれていて、とても共感しやすい物語。デビュー時からこんなに勢いのあるボケとツッコミをしていたのかと驚いた。 最初の文章がここに繋がって、タイトルはここで回収されて…というように、物語の構成がおもしろい。

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2021/11/02

就活をマイペースに過ごす文学部3人。 当たり前だけど一人一人が考えを持ってて、その人それぞれに異なる背景がある事を強く考えさせられた。やっぱり三浦しをんさんの文章は読みやすくて面白かった。 1番良かったのはボーナスがビーナスとボケナスを足して二で割ったような魅惑的な言葉、としてた...

就活をマイペースに過ごす文学部3人。 当たり前だけど一人一人が考えを持ってて、その人それぞれに異なる背景がある事を強く考えさせられた。やっぱり三浦しをんさんの文章は読みやすくて面白かった。 1番良かったのはボーナスがビーナスとボケナスを足して二で割ったような魅惑的な言葉、としてたここ。

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2021/10/19

⭐︎3.5  就活を軸に話は展開しますが、主人公の女子大生・可南子は70近い爺さんと付き合ってたり、家族の問題など色々出てきて、次はどうなるの!?と展開が読めず楽しく読破しました。  SPI試験に際して、「なぜ就活でスパイの適性が必要なの?」とか、主人公の独特の感想でクスッと...

⭐︎3.5  就活を軸に話は展開しますが、主人公の女子大生・可南子は70近い爺さんと付き合ってたり、家族の問題など色々出てきて、次はどうなるの!?と展開が読めず楽しく読破しました。  SPI試験に際して、「なぜ就活でスパイの適性が必要なの?」とか、主人公の独特の感想でクスッと笑える要素も多くありました。 就活に関する記述は共感できるとこも多かったです。  タイトルの意味も中盤にさらっと出てきますが、そこを切り取るか!?という感じでした。 三浦しをんさんの作品は初めて読みましたが、主人公がなかなか個性的で面白かったです。

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2021/10/10

初々しい本でした そーかー これから始まったのかと 生きにくさ と引き換えのリッチさ 頑張れって言いたくなる

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2021/09/23

読んでから三浦しをんさんデビュー作と知る。 就活と、家のしがらみと、変なおじーさんとの恋愛関係?と、なかなかよくわかんない話 生きてたらいろんなこと起こるよね、みんないろんなことに格闘しながら生きてるんだよね、ってかんじかなぁ

Posted byブクログ

2021/08/19

可南子、砂子、二木君の大学生っぷりがいい、呑気なんてものを通り越していて。若いんだからこの先なんとでもなる、と言えば確かにそうなんだけど周りの学生を見たらもう少し真剣に就職活動してもいいんだけどな。まあ、三人ともまだ余裕がある。オイラが学生の時にこの物語を読んでいたら、「ふざけん...

可南子、砂子、二木君の大学生っぷりがいい、呑気なんてものを通り越していて。若いんだからこの先なんとでもなる、と言えば確かにそうなんだけど周りの学生を見たらもう少し真剣に就職活動してもいいんだけどな。まあ、三人ともまだ余裕がある。オイラが学生の時にこの物語を読んでいたら、「ふざけんじゃねえよ」って思ってたろうな。オイラの就職活動は可南子以下だったけど、当時はフリーターって言葉もなくてどこの会社でもいいからとにかく就職するしかなかった。オイラが勝手にそう思っていただけかもしれないけど、まさか大学卒業後も親のすねをかじる選択肢はなかったなぁ。でも今この物語を楽しく読むことができたオイラは気持ち的には少し余裕が持てるようになったのかもしれない。自分の子どもたちに対してもあまり干渉しない。望むのは自分がやりたいことを早く見つけてくれるといいなぁってことくらい。いくら血のつながった子どもでも、ひとりの人間だからオイラの思うようにはならない。思い通りになんかならなくてもいいから、自分のやりたいこと、やるべきことに真っすぐであればいい。 だから可南子も砂子も二木君も好きだな。旅人も。怠惰で呑気なことに説教する気にはならない。彼らには彼らの意思があってやっていることだから。 あぁ、そう思うと子どもに教えてもらうことって多い。だから知らないことやできないことを大人ぶってごまかす必要なないと思う。いまの歳になって思うけど大人も子どももやってることなんか大差ない。西園寺のじいさんみたいになれたらいいな。

Posted byブクログ