安政五年の大脱走 の商品レビュー
なかなかハッタリの利いた時代小説だ。でも設定に無理がありすぎる。プロットを捻り過ぎたか。もっと素直な物語にしたほうが爽快だったのでは。
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時代劇版、まさに大脱走! これ映画化したら面白そうです。 井伊直弼と家臣、南津和野藩の藩士の攻防、といったら 大げさかもしれませんが、面白い。 そして、この物語を通して感じる「意志」や「誇り」の尊さや強さが いい味わいを出していますね。 いい作家と巡り合ったな、という感じです。
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穴を掘るだけの話なのになんで面白いんだろう……(笑)。疾走感と、スカッとした読後感のある時代小説だけど、現代劇を見てるようなテンポの良さで話が進む。時代もの読んだことない人でもすらすら読めそう。
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つまらなくはない。ただ面白いかは疑問符が付きます。 今一つ盛り上がりにかける一冊だと感じました。
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井伊直弼から側室になることを要求され、拒絶したために捕われた姫と家臣。 一丸となって、幾重にも困難な方法で突き進む家臣たち。一方、ユーモラスで優雅な手段の姫。 武士の誇りや謀略、痛快で一気に読みました。
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よくできているし、よく考えられている。 でもベースが大脱走ってことで、ちょっと既視感があったのが残念。それと、あきらめない心、忠義、友情、知恵、正義などが事細かな描写とともに描かれているのだが、あまりにも長くてくどい。 つまらなくはないが、長さの割には印象は小品。
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ときは幕末。 無実の罪で陥れられた美しく聡明な姫と南津和野藩士五十一人が、四方を崖と海に隔てられた山頂に幽閉された。 解放の条件は「姫の心」。 つまり「姫を側室に差し出せ」。 猶予は一ヵ月。 武器を取り上げられ、寒さと飢えの極限状態に置かれた男たちが出した結...
ときは幕末。 無実の罪で陥れられた美しく聡明な姫と南津和野藩士五十一人が、四方を崖と海に隔てられた山頂に幽閉された。 解放の条件は「姫の心」。 つまり「姫を側室に差し出せ」。 猶予は一ヵ月。 武器を取り上げられ、寒さと飢えの極限状態に置かれた男たちが出した結論は、「逃げること」だった。 武器もない。 食料も満足にない。 冬が近いというのに板の間で満足に寒さも防げない。 病的なまでに厳重な警戒をされたうえに二重三重の柵や竹矢来で囲われ、鉄砲で完全武装した兵に睨まれている。もしそこを越えられたとしても、絶壁と海とに囲まれたすり鉢状の山頂に往来する道は険しい山道が一本あるだけの天然の要害が待っている。 この脱出不可能の山頂に、男たちが挑む! 敬愛する姫を逃がすため、男たちの、静かで熾烈な戦いが始まるのだ。 熱いッ! 本気で熱い時代小説である。 インターネットを検索するとあちこちで話の筋が出てくるのだけれど、本書はまず、予備知識をなにも入れずに読んでほしい。 息が詰まるほどすごいんだから。 僕ぁ美雪姫の聡明さに参った。 ただ美人なだけじゃなく、頭の良い姫ってのは僕のハートにぎゅんぎゅんくるのだ。 http://loplos.mo-blog.jp/kaburaki/2011/01/post_c524.html
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
井伊直弼のわがままから、南津和野藩の美雪姫と51人の半紙が絖神岳に幽閉され、捕らえられた南津和野藩士が大脱走を企てる話。まったくの奇想天外なストーリーですが、この本の本質は、人の心は力では動くものではないということ。この本質を感じつつ、いかに抜け穴を掘るかに引き込まれつつ、最後に”えええええ!”ということになる。ぜひあとがきまで読んでもらって十分楽しめる。 五十嵐貴久の本ははじめて読みましたが、なかなか面白い。感じたのは、まっとうな話に推理小説の筋書きを取り入れたようなかん時がする。まっというな小説とはいえないが、すごく面白く読める一冊です。ぜひお薦めの本です。
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書店員さん有志がプッシュして隠れた名作をヒット作に押し上げた、という話はまま聞いていたけども、そのまさにプッシュしている現場を目撃(Twitter)してしまいました。ならばこのムーブメントに乗らない手はないでしょう。 ハッシュタグは#ansei5
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油断させておいていきなり暑くなるのだから人が悪い。おかげでやらなければならない台本作りが全く進まない。いらいらするだけなので、ある種の感覚をつかみたくて本を読む。 いやあ、うまいね。本当にうまい。時代劇の形をとっているけど、ありがちな陰謀の話に流れない。脱走不可能な場所に五...
油断させておいていきなり暑くなるのだから人が悪い。おかげでやらなければならない台本作りが全く進まない。いらいらするだけなので、ある種の感覚をつかみたくて本を読む。 いやあ、うまいね。本当にうまい。時代劇の形をとっているけど、ありがちな陰謀の話に流れない。脱走不可能な場所に五十人を閉じこめ、そこからどうやって脱走するのかってことに、単純化しているところがすごい。 単純化と言っても、最後のどんでん返しや、伏線のはりかた、主人公たちを次々とおそうトラブルやその切り抜け方など、そこいらの冒険小説以上だと思うし、なによりもこういうあたりで「時代劇」であるって事が意味を持ってくるのがすごいと思う。これから読む人に申し訳ないから、細かいことは書かないけど。 いやあ、まいった。これじゃ、また台本が書けなくなる。 2006/7/25
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