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安政五年の大脱走 の商品レビュー

3.5

49件のお客様レビュー

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2017/11/09

タイトルを見た時に 頭によぎった映画「大脱走」のテーマ曲! 懐かしさ感じ、小説はどんな内容化と、興味津々。 五十嵐さんの時代小説とは珍しいとも思って手に取った。 まあ簡単にいえば、内容紹介にあるように 安政五年、井伊直弼に謀られ、 南津和野藩士51人と、美しく才気溢れる姫・美雪...

タイトルを見た時に 頭によぎった映画「大脱走」のテーマ曲! 懐かしさ感じ、小説はどんな内容化と、興味津々。 五十嵐さんの時代小説とは珍しいとも思って手に取った。 まあ簡単にいえば、内容紹介にあるように 安政五年、井伊直弼に謀られ、 南津和野藩士51人と、美しく才気溢れる姫・美雪が 脱出不可能な絖神岳山頂に幽閉された、というものだった。 そのねらいは、ひとつ。美雪姫だった。 妻も側室もある井伊直弼が 25歳そこそこの姫に一目ぼれをしたから・・・。 姫に忠誠を誓う藩士たちは、 秘かに軟禁状態の小屋の下に穴を掘り始め、 姫を助けだすための地下道を作り始めたが、 疲労困憊で作業は困難を極める。 果たして無事に脱出できるのか・・・・。 最初の方は井伊直弼の初恋も語られ、 なかなか本筋に入れずじれったかったが、 いざ藩士たちが幽閉されてから、 脱出作戦を始めると、どんな展開になるのかと、 面白く読めるようになった。 最後には頭の良い姫の機転で 見事に大脱走するのが、心地よかった。 彦根藩主・井伊直弼・・・ こんな悪者ではないと思うけれど、 天下の井伊直弼に向かってでも姫を守ろうとする 藩士たちの想いが物語を面白くしていたと思う。 これが真実かどうかは不明だが、 変わったスタイルの時代小説で楽しく読めた。 ※読み終わっても、やはり頭の中には 「大脱走」のテーマ曲が鳴っていた。(;'∀')

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2016/05/29

これを読む前に「利休をたずねよ」を読んで、台詞の無秩序にすごく腹が立っていたので、こちらは普通の歴史小説の台詞で安心した。 突然、映画「大脱走」に突入してビビる。映画を見てからオマージュ作品として読むべき。題名と表紙以上にバカバカしい話だが、結構よくできていた。

Posted byブクログ

2015/11/03

「大脱走」江戸時代バージョン。 ようこんな設定考えつくな~と感心してしまう。時は幕末争乱期のちょい前、井伊直助が権勢を誇っていた時代。 僅か4万5千石の小藩のお姫様に一目惚れした井伊直助が大老の権限を振りかざして、津和野藩士51名に無実の罪を被せて断崖絶壁に建つ収容所に放り込んで...

「大脱走」江戸時代バージョン。 ようこんな設定考えつくな~と感心してしまう。時は幕末争乱期のちょい前、井伊直助が権勢を誇っていた時代。 僅か4万5千石の小藩のお姫様に一目惚れした井伊直助が大老の権限を振りかざして、津和野藩士51名に無実の罪を被せて断崖絶壁に建つ収容所に放り込んでしまう。姫が側室にならなければ津和野藩に謀反の意志ありと判断され51名全員牢獄行き、但し1ヶ月の猶予あり。 まぁ、なんてご無体な。止めてください、大老様! 1ヶ月の間に脱出不可能な収容所から脱出するか、玉砕覚悟で討ってでるか、思案のしどころ。 中央突破は不可能、海への脱出も不可能な断崖絶壁、空を飛べるわけも無し、さぁどうする? ここで江戸時代武士階級には黒鍬者という身分があって土堀り専門の人材がいるとの展開。へ~、そんな身分あるの。 思わぬところに活路を見出し、居住小屋の畳の下から、姫が居住する寺と、外の登り口に繋がる林の中まで2本立てで掘り始める。 まんま「大脱走」だ。落盤があったり、窒息しそうになったり、穴の距離が若干短くなってしまったり、「大脱走」を知っている人は一層楽しめる展開になっている。 脱出は明日と決めた日に大老の懐刀、長野主膳が突然来訪、穴は見つかってしまう。「大脱走」ならもう1本穴があるところだが、さあ本作は? ここで奇想天外な脱出方法を披露してくれる、これには吃驚。そういえば物語序盤で井伊直助への献上品の中にさり気なく蒸気機関車と共に紹介されていた。 中々上手い。姫は無事に脱出、姫の行方を追うために手薄になった収容所から藩士は易々と脱出、は少しイージーでは? 直後に桜田門外の変が発生し事件はなあなあで処理され津和野藩はお咎めなし。 明治維新後、姫と脱出のリーダーであった桜庭敬吾は身分を超えて英国で仲良く暮らしましたとさ。 いいねえ~、凄くいいオチだ。ほのぼのしてしまう。江戸時代でも、これだけのエンタメ小説が描けてしまうんだ。凄い!「大脱走」ファンならお勧め!

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2015/08/26

武士ってカッコいい! いちいちカッコいい! 読みながら、どうか成功しますように 見つからないように・・と静かに息をしながらも 気が急いた。 映画『大脱走』を思わせます。 信念が報われる 爽快な読後感でした。

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2015/03/01

安政五年の大脱走! 井伊直弼が密かに心を寄せる姫を我が物にするために姫の藩士達を脱出不可能なすり鉢状の山へ幽閉する。 さて、藩士達はどうやって脱出を図るか?! 掘って掘って掘りまくり!! 最後も壮絶! こんな歴史本なら気軽に読めると思います!

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2015/01/26

本屋店員のススメで買ってみた。映画Great Escape のオマージュで、井伊直弼が登場し幕末が舞台という面白そーな設定です。最後は嫌いじゃないけど、オマージュだから想像できるどんでん返しとか、プラス材料でもあるけど マイナス面も多いなー。この作者は他にとスティングとか、オマー...

本屋店員のススメで買ってみた。映画Great Escape のオマージュで、井伊直弼が登場し幕末が舞台という面白そーな設定です。最後は嫌いじゃないけど、オマージュだから想像できるどんでん返しとか、プラス材料でもあるけど マイナス面も多いなー。この作者は他にとスティングとか、オマージュにした作品があるらしく原作好きなのでもう1作読んでみょーかな。2015/1読了。

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2014/11/22

脱出劇なんだけど、閉じ込めた側のほうから話がはじまるから、そちらに感情移入しちゃうと、???になってしまう。

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2014/03/27

設定に無理がありすぎるのが気になったが、登場人物が皆個性的で魅力があり、楽しく読めた。ただ、脱走劇というならもう少しスリル感を味わいたかったかも。

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2013/12/02

逃げる手段は穴を掘る――ひたすら穴を掘る話なのだが、全然飽きることなく読み進めることができる。穴を掘りすぎて(素手で掘るものだから)手の爪が割れるとかいう描写があると、自分の爪も痛くなるように感じる。心の中で何度「がんばれ!負けるな!!」と叫んだことか。男たちの絆を描く物語でアツ...

逃げる手段は穴を掘る――ひたすら穴を掘る話なのだが、全然飽きることなく読み進めることができる。穴を掘りすぎて(素手で掘るものだから)手の爪が割れるとかいう描写があると、自分の爪も痛くなるように感じる。心の中で何度「がんばれ!負けるな!!」と叫んだことか。男たちの絆を描く物語でアツく、おもしろいのだが、個人的にラストが「う~ん...」って感じでした。

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2013/08/08

大老井伊直弼の謀略により、謀反の濡れ衣を着せられ、海や断崖で脱出不可能の山頂に幽閉された小藩・南津和野藩の美雪姫と南津和野藩士50余名。美雪姫を救うため、自分たちの濡れ衣を晴らすため、男たちは脱出すべく奮闘するというストーリー。 南津和野藩士たちが脱走を図るべく奮闘する臨場感が伝...

大老井伊直弼の謀略により、謀反の濡れ衣を着せられ、海や断崖で脱出不可能の山頂に幽閉された小藩・南津和野藩の美雪姫と南津和野藩士50余名。美雪姫を救うため、自分たちの濡れ衣を晴らすため、男たちは脱出すべく奮闘するというストーリー。 南津和野藩士たちが脱走を図るべく奮闘する臨場感が伝わってくるようで面白かった。最後のどんでん返しにもちゃんと伏線が張られていて読みごたえ充分でした。

Posted byブクログ