こんな夜更けにバナナかよ の商品レビュー
「ボランティアっていうのは心の距離を表す言葉」 大学時代ボランティアに打ち込み、そして卒業したいまも、もう1年以上被災地に入ってボランティアを続けている友人が、講演会で言った言葉だ。 今でも、心に引っかかっている。 老人ホームに行って、車椅子を押してあげれば、ボランティアかもし...
「ボランティアっていうのは心の距離を表す言葉」 大学時代ボランティアに打ち込み、そして卒業したいまも、もう1年以上被災地に入ってボランティアを続けている友人が、講演会で言った言葉だ。 今でも、心に引っかかっている。 老人ホームに行って、車椅子を押してあげれば、ボランティアかもしれないけど、友だちが車椅子に乗っているのを押してもそうは言わない。 ボランティアというのは行為そのものではなく、そこにある心のあり方、なのだ、と。 (別にボランティアを悪く言ってるわけじゃないし、有償無償の別もここでは無効になる) 介護に話を移してみよう。 それをどう呼ぶ? 介護、介助、ケア…ある形ではボランティア、と呼ばれるかもしれない。 そして、それは、あるときには、ただの「当たり前」かもしれない。 反対に、呼び方に惑わされて、本当の関係が見えなくなっていないか? この本を読んで、そんな事を思い出し、そして、考えた。 といっても、これは「障害者」の内面の鬱々とした本ではない。 一人の人間の、そして、その周囲にいた人間たちの生きざまを描いた本だ。 分厚いが、読みやすい。 この本をくれたあの人に感謝したい。
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(「BOOK」データベースより) 人工呼吸器を着けながらも自由を貫いた重度身体障害者と、生きる手ごたえを求めて介助に通う主婦や学生ボランティア。ともに支え合い、エゴをぶつけ合う、そこは確かに「戦場」だった―。札幌在住の大型新人が放つ渾身の長編ノンフィクション。
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2011.12.16. 障害者福祉論の先生の紹介。この本の存在は知っていたのですが、冬休みに読みたいです。
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難病・進行性筋ジストロフィー患者鹿野靖明と、24時間体制で彼の介助を行うボランティア達の奮闘記。 タイトルに惹かれて手に取った一冊。 在宅医療の問題とともに、「人と人が関わりながら生きる」様子が重苦しいまでの濃厚さで描かれている。 2年4ヶ月もの間シカノ邸に密着して、“人...
難病・進行性筋ジストロフィー患者鹿野靖明と、24時間体制で彼の介助を行うボランティア達の奮闘記。 タイトルに惹かれて手に取った一冊。 在宅医療の問題とともに、「人と人が関わりながら生きる」様子が重苦しいまでの濃厚さで描かれている。 2年4ヶ月もの間シカノ邸に密着して、“人間同士の摩擦や対立”“自分と他者との間にいつも横たわる根源的で普遍的な問題”(p459あとがきより抜粋)について考え抜いた著者と、共に悩みながら過ごしたような錯覚に陥る。非常に読み応えのあるルポルタージュだった。
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重度障害者が自立して生きる為には、人の手が必要 まだまだ制度不足の日本の現状。自分とは関係ないからと 無関心でいるのは罪だと思う
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障がい者やボランティアについて、見方が全く変わるとともに、深く考えさせられる本。専門的な知識は全く必要なく、個々のエピソードがとても面白いので、どんな人でも読めます。 どんなにバリアフリー化が進み、障がい者と健常者(あんまりこの言い方好きじゃないな…)の基本的生活に関する障壁が...
障がい者やボランティアについて、見方が全く変わるとともに、深く考えさせられる本。専門的な知識は全く必要なく、個々のエピソードがとても面白いので、どんな人でも読めます。 どんなにバリアフリー化が進み、障がい者と健常者(あんまりこの言い方好きじゃないな…)の基本的生活に関する障壁がなくなったとしても、頻繁に障がい者の方々と接する機会をもっているわけではない私(たち)にとっては、「気持ち」の部分での障壁が完全になくなるとは思われない。 高齢者の介護に関してもそうだが、自分と立ち位置が全く違う人に向き合うとき、いったいどのような関係性を築くのが理想なのか、常に考えることである。 相手を社会的弱者とみなし、まるで子供に接するように扱うのか、それとも本書のように、そんなこと全く抜きにお互い対等に言いあえる関係を築くべきなのか、それとも…。 理想の関係性はその場その場で違うけれども、本書に描かれているボランティアと鹿野さんの関係性は、一つのモデルとも言えると思う。
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面白くなくはなかったけれど、面白くもなかった。 斜め読みで十分。 鹿野さんという方を本を読む限りですが、好きになれなかったのが原因かなと思います。
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大学の社会福祉論の講義の課題図書。 障害者の概念が変わるからぜひ読んでみて下さい、と先生が言っていた通りだった。 こんなに読み応えがある本は久しぶりだ。
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こんな夜更けに読み終わりました。18歳の“あの頃”に読みたかった。今の私よりよっぽど『自立』してるなぁ。――筋ジス鹿野氏と介護ボラの2年半を綴ったノンフィクション。
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自分探し中の人、悩んでる人、どうしたらいいかわかんない人、騙されたと思って読んでみたらいいと思う。 鹿野さんがあなたの殻、破るの手伝ってくれます。
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