神様のボート の商品レビュー
小学生か中学生の時に読んだんだけど、 「母娘」「佐倉」「海」 ってことしか覚えてなかったから改めて読んでみました。 電車の中でぜんぶ読んだけど、世界に入りきってしまった。 江國香織さんの小説の中でも、特に濃い恋愛小説。 「箱に入るから、なくす心配がないの」ってへりく...
小学生か中学生の時に読んだんだけど、 「母娘」「佐倉」「海」 ってことしか覚えてなかったから改めて読んでみました。 電車の中でぜんぶ読んだけど、世界に入りきってしまった。 江國香織さんの小説の中でも、特に濃い恋愛小説。 「箱に入るから、なくす心配がないの」ってへりくつな概念とか、 「会いたくて会えない人を探す」 って行為はなんとなく分かる気がした。 見つけたくて雑誌を欠かさずに読んだり、 会えると信じて知らない街を点々としたり。 ほんの少しでもいいから、その人の存在とかかけらを感じたいって感覚なのかな。 娘の草子が現実的に育っていくのも何だか分かる気がした。 とりあえず、濃かったです。想像以上に。
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恋愛だけど狂気・・・。 こんな風に人を好きになることが出来るのは凄いことだと思う。 私は好き。 人物占い・・・私は葉子だった。娘かな?
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もう何年も放浪の旅をしている母と娘の、小さく静かだが、狂気に満ちた危険な恋愛物語。「必ず迎えに行くから」といわれた一言を頼りに、どこにいるかもわからない"あの人"を、疑わず待ち続けるロマンティストの母親と、成長するに連れてリアリストになってゆく娘。リアリティの...
もう何年も放浪の旅をしている母と娘の、小さく静かだが、狂気に満ちた危険な恋愛物語。「必ず迎えに行くから」といわれた一言を頼りに、どこにいるかもわからない"あの人"を、疑わず待ち続けるロマンティストの母親と、成長するに連れてリアリストになってゆく娘。リアリティの無い、どこか浮遊感を感じさせるような話。
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初めての江國香織でした。 この詩みたいな雰囲気がすき。 読んだの中一くらいかな?おとなってむつかしいなーって、思った気がする。
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ママの強烈な愛と娘の心が成長していくことで上手くはいかないこと達。 愛は無償でこんなにも恐ろしいと行間で表現する江国香織さんの本が大好きです。夢見物語でいい、幸せなんてくだらない。それでいいと思います。
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久しぶりに読んだ小説です。 主人公は母葉子と娘草子の親子。 不倫の末にできた娘と各地を転々と引っ越して生きている。 ただ一言男に「必ず迎えに行くから」といわれた一言を頼りに。 物語は葉子と草子の視点から交互に書かれた文章です。 やはり江國さんというか恋愛小説は素晴らしいです。...
久しぶりに読んだ小説です。 主人公は母葉子と娘草子の親子。 不倫の末にできた娘と各地を転々と引っ越して生きている。 ただ一言男に「必ず迎えに行くから」といわれた一言を頼りに。 物語は葉子と草子の視点から交互に書かれた文章です。 やはり江國さんというか恋愛小説は素晴らしいです。 著者は一番危険な小説といっています。 娘の「ごめんなさい、ママの世界にずっといられなくて」 という言葉が印象的で年齢とともに現実的になる娘と、いつまでも空想の中を 彷徨う母との心の距離が遠くなっていくのが読んでいて感じて悲しい気持ちになります。 ラストは男性との再会ですが個人的にはあれも想像で母親は自殺してしまってるのではないかと思わせるように描かれてました。 一気に読めてしまいますが、切ない気持ちになる作品です。
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江國香織の中でもかなりお気に入り。ホリー・ガーデンの果歩ちゃんもちょこっと登場。結構何度も読み返してしまうので、買おうかな。ラストがすごく好き。進み続ける草子と、とても進んでいるようには見えない葉子。対極で、だからこそイコールの2人。桃井先生の音楽に対する論旨は、理想論だけど、そ...
江國香織の中でもかなりお気に入り。ホリー・ガーデンの果歩ちゃんもちょこっと登場。結構何度も読み返してしまうので、買おうかな。ラストがすごく好き。進み続ける草子と、とても進んでいるようには見えない葉子。対極で、だからこそイコールの2人。桃井先生の音楽に対する論旨は、理想論だけど、それでも、それだからこそ、信じていきたい。
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“言葉は危険なのだとママは言う。 言葉に心で触られたらと感じたら、 心の、 それまで誰にも触れられたことのない場所に触られたと感じてしまったら、 それはもう「アウト」なのだそうだ。 ”この文章を読むときはいつも涙が出そうになる。だけど今回は“ママの世界に生きられなくてご...
“言葉は危険なのだとママは言う。 言葉に心で触られたらと感じたら、 心の、 それまで誰にも触れられたことのない場所に触られたと感じてしまったら、 それはもう「アウト」なのだそうだ。 ”この文章を読むときはいつも涙が出そうになる。だけど今回は“ママの世界に生きられなくてごめんね”と草子ちゃんが寂しそうに言うところで涙が少しだけ出た。
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引越しが多い母娘の物語。新しさを感じるが、どうも江國さんの作品とは噛み合わない。1章毎に手が止まりました(^^;) 母親は自分にとっての自由と自然さを重視し、かたくなに恋人を信じている。娘にとって、そういう母親を好きだが、ついていけない部分を抱く。 僕にとっては母娘とも苦手なタイ...
引越しが多い母娘の物語。新しさを感じるが、どうも江國さんの作品とは噛み合わない。1章毎に手が止まりました(^^;) 母親は自分にとっての自由と自然さを重視し、かたくなに恋人を信じている。娘にとって、そういう母親を好きだが、ついていけない部分を抱く。 僕にとっては母娘とも苦手なタイプだからかなぁ、共感できません(笑)
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根無し草みたいな生活をしている、ピアノ弾きのママと娘の草子のお話。 ママは昔分かれた、草子の『パパ』が迎えに来る日をずっと待っている。 でも、1箇所にずっといると、そこに馴染んで、 馴染んでしまうと、その分、『パパ』がもどってこれないような気がして、 1〜2年で引っ越してしまう。...
根無し草みたいな生活をしている、ピアノ弾きのママと娘の草子のお話。 ママは昔分かれた、草子の『パパ』が迎えに来る日をずっと待っている。 でも、1箇所にずっといると、そこに馴染んで、 馴染んでしまうと、その分、『パパ』がもどってこれないような気がして、 1〜2年で引っ越してしまう。 当然、お友達ができたら娘としては「どうして引っ越すの?」「引っ越したくない」という気持ちがわいてくる。 でもママは「私たちは『神様のボート』に乗ってしまったから」と言う。 ・・・・ってお話。 最初から最後まで、ま〜ったりとしていますが、 その独特の空気感にどっぷりとハマると・・・ちょっと抜けられないかも
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