神様のボート の商品レビュー
個人的穏やかな江國ブーム中に読みました。 振り返って数冊同時に登録していますが、 今のところ一番好きな江國香織作品。 冒頭の、葉子が草子に説いて聞かせる「箱」についての、「説」。 もうこの時点で、かなり好きだと思いました。 一見穏やかな風景の背景に秘められた不安定を通り越して...
個人的穏やかな江國ブーム中に読みました。 振り返って数冊同時に登録していますが、 今のところ一番好きな江國香織作品。 冒頭の、葉子が草子に説いて聞かせる「箱」についての、「説」。 もうこの時点で、かなり好きだと思いました。 一見穏やかな風景の背景に秘められた不安定を通り越して 狂気にスレスレの部分、が少しずつ、 「あれっ 今のって…どういう意味?」 という軽い疑問みたいなさりげなさで見えてきて、 気がついたら、引き返せない…という印象でした。 同時に読んだ先輩と、想像力を掻き立ててしまうような 結末についての解釈で意見が別れたのも、何だか、 曖昧じゃない描写なのにアヤフヤで危うくて好ましかった。
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淡々としている空気感、水性画や 擦りガラスのような色彩感の文章が好き。ごくごく何気ない日常の描写、特に散歩のシーンがいい。母娘が交互に綴るのもいい。ラストシーンは賛否両論あるが私はいいと思う。そもそも入り込む人が別れる作品だと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
危ない人だと思わなかったのは私だけだろうか。 きっと私もこんな風に考えながら ずっとずっとその人のことを思うんだろう。 側に居ない人を想い続けることも、きっと出来るんだろう。 約束があれば、。 泣きたくなった。 ラストも何だか、予想外でした。
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葉子の職業が私と一緒。 娘を自分の世界に取り込んでしまっているのも一緒。 いつか娘も巣立っていくんだなー。 とちょっと寂しくなった。
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こういう誰かと誰かが放浪する話大好きです。できることなら私も放浪したい。一点に留まらない自由さと切なさ、出会いと別れ、ほのかに漂う退廃的な雰囲気がとても素敵です ロマンチストの母とリアリストの娘は二人でずっと父親を探して、場所に「馴染まない」ように放浪するんですけれど、私はどちら...
こういう誰かと誰かが放浪する話大好きです。できることなら私も放浪したい。一点に留まらない自由さと切なさ、出会いと別れ、ほのかに漂う退廃的な雰囲気がとても素敵です ロマンチストの母とリアリストの娘は二人でずっと父親を探して、場所に「馴染まない」ように放浪するんですけれど、私はどちらかというと母親の方に感情移入しました たかが口約束ともとれる「絶対探しに行くから」という言葉をいつまでも信じる、ふわふわした夢を持ち続ける母親。娘が成長するに従いすれ違う母娘の姿が切なかった。お互い大切に思っているのに。 娘の中に父親の面影を求めたりとか、それもあって娘を自分のそばに居させることを強く望んだりとか、そんな母親の切なさ痛ましさが深く印象に残りました。作者さんのあとがきに納得
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彼女の本は初めて拝見しました。雰囲気はわかりましたが、この最後は...。私と合わない作風のようです。
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物語の一文一文が、ビーズぬような、ガラス玉のような、すごい繊細。 文を読んで思い浮かぶ風景がだいすき。 平仮名が多く使われてるせいか、とっても優しい印象。
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ごめん、全然わからんかったw 何を伝えたいのか、オレの凝り固まった感受性では全くわからんw とりあえず、この母親のようにはなりたくない。 でも、草子(娘)が社会に染まっていって、そのまま大衆の中の一人に埋もれて言ってしまうのかと思うと、それはそれでどうなのかと思うけど・・...
ごめん、全然わからんかったw 何を伝えたいのか、オレの凝り固まった感受性では全くわからんw とりあえず、この母親のようにはなりたくない。 でも、草子(娘)が社会に染まっていって、そのまま大衆の中の一人に埋もれて言ってしまうのかと思うと、それはそれでどうなのかと思うけど・・・ やっぱわからん!!w 狂気の話って書いてあったし、正直途中からちょっと怖かった。
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途中から、もっと大事なこと他にあるじゃんって気持になった。 けど、大事なことなんて人それぞれ。けどやっぱ私は親になる時がきたら親でいたいな〜
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いつか会えると信じて突然別れた人がいて、そしていつあえるかわかんないけど待つ 今、私自身、そういう状態にあったときに、そういう自分を考え直す小説だった。 江國さんの小説にしては、痛くそして不安になるそういう話なのだ。
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