神様のボート の商品レビュー
失踪した恋人を待って、引越しを続ける母と娘の物語。 言ってしまえば、それだけの話。 でも、とても綺麗な話でした。 子どもにとっては、とんでもないこと、子育て環境としては最悪かもしれません。 でも、その子草子は、きちんと自立し、自分を見つけ、母の元を巣立っていきます。 愛する人を...
失踪した恋人を待って、引越しを続ける母と娘の物語。 言ってしまえば、それだけの話。 でも、とても綺麗な話でした。 子どもにとっては、とんでもないこと、子育て環境としては最悪かもしれません。 でも、その子草子は、きちんと自立し、自分を見つけ、母の元を巣立っていきます。 愛する人を思う気持ちが強すぎて、そんな生活を続けていた母葉子でしたが、子どもへの愛情も強く注いでいたたがゆえ、曲がったことにはならなかったのかもしれません。 ひとつひとつのシーンがとても美しいです。 母と娘が、交互に語る形式も好きでした。 フィクションだったから、世界観に浸ることが出来ました。 現実では、親の立場として、なし、と思ってしまったかも。
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なぜこんなにシンプルな日本語で、生きている人間の息づかいを的確に書けるのか。なんてことはない日常の些事を描いていても、枕草子すら思わせる対象への愛が溢れている。 江國さんの小説の中ではこれが一番好き。江國さんの小説には子どものような女性が多く出てくるが、この小説ではその「子ども...
なぜこんなにシンプルな日本語で、生きている人間の息づかいを的確に書けるのか。なんてことはない日常の些事を描いていても、枕草子すら思わせる対象への愛が溢れている。 江國さんの小説の中ではこれが一番好き。江國さんの小説には子どものような女性が多く出てくるが、この小説ではその「子どもらしさ」が「本当の」子どもである草子が出てくることで相対化されている。草子と葉子の語りが交互に、時に重なり、時に離れながら綴られていく。もし葉子しか出てこなかったら他の江國さんの小説のように愛を描いていても独語を感じさせる、閉鎖性をまぬがれなかっただろう。ただ、物語は結局「二人」という閉鎖へと戻ってしまったのだけど・・・。
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ラストは現実?夢の世界?どっちなのかわかりません。 葉子の最期に見た夢とも思えるし、それなら危険な小説と納得がいきますが、もう現実から逃げないと言っていたのでやっぱり現実?
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江國香織にハマった、まさにきっかけの本。 旅がらすな母は、まさに私だと思った。たった一人の人を見つけるために、信じて、自由に移動していくこと。共感もあったけど、未来の自分をみているみたいだったな。
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お母さんのキャラに私は憧れをもった。(勝手に松雪泰子のイメージ)自由すぎてきっと周りは大変だろうけど、なかなかこんな風に貫き通せないし。ストーリーがすごく印象に残っている。
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読むのに年単位で時間がかかった。が、結局落ちは・・・ちょっと唐突かな。どっちつかずで中途半端な感じ。 雰囲気は嫌いじゃないが、結局はじめから終わりまで何も起こらなかったといっても過言ではない。
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俺は江國香織さんの作品が大好きだ*\(^o^)/* 尊敬しているし畏怖してるつもりだ。 だからこそ。 【この作品はナイと思った。】 ドラマ・映画・アニメ〜 メディアミクス?映像化? 書籍からカタチが変わるて事は、それなりに何かが有るハズだ!と俺は思う。 思うし、そう有...
俺は江國香織さんの作品が大好きだ*\(^o^)/* 尊敬しているし畏怖してるつもりだ。 だからこそ。 【この作品はナイと思った。】 ドラマ・映画・アニメ〜 メディアミクス?映像化? 書籍からカタチが変わるて事は、それなりに何かが有るハズだ!と俺は思う。 思うし、そう有るべきでなかろうか? NHKプレミアドラマ化/それ見る前に読んどきたい!と思い入手。 ハードルあげ過ぎたか? この悪い意味でのモッタリ感? チト?かなり?がっかり(つД`)ノ マイ本棚に、初めて☆①作品が並びました。 しかも大好きな江國香織さん作品だなんて・・。 合掌です(-人-)(-人-)(-人-)♪
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想い続ける人の為にだけ生きている人。 そんな人、本当にいるのかな。 いないから、狂気なのか。。 娘が現実に生きる事で、 いやおう無しに母は現実を見ることになり、 逃げるように、辛いラストを迎えたのか、 現実に少し向き直ったことで物事が進み、 いいラストを迎えたのか、 どちらの側...
想い続ける人の為にだけ生きている人。 そんな人、本当にいるのかな。 いないから、狂気なのか。。 娘が現実に生きる事で、 いやおう無しに母は現実を見ることになり、 逃げるように、辛いラストを迎えたのか、 現実に少し向き直ったことで物事が進み、 いいラストを迎えたのか、 どちらの側面も併せもったお話だと思った。 個人的には後者であると信じたい。
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あのひとを、待っている葉子と、日に日に成長していく草子。 時々書かれている母親の気持ちと、娘の気持ち、両方とも分かる。 わたしは結構好きでした。
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(1999.07.22読了)(1999.07.18購入) (「MARC」データベースより) 「あなたとかわす約束は、それが口に出された瞬間にもう叶えられている」 もう何年も放浪の旅をしている母と娘の、小さく静かだが、狂気に満ちた危険な恋愛物語。 ☆江國香織さんの本(既読) 「ホ...
(1999.07.22読了)(1999.07.18購入) (「MARC」データベースより) 「あなたとかわす約束は、それが口に出された瞬間にもう叶えられている」 もう何年も放浪の旅をしている母と娘の、小さく静かだが、狂気に満ちた危険な恋愛物語。 ☆江國香織さんの本(既読) 「ホリー・ガーデン」江國香織著、新潮文庫、1998.03.01(1994.09.) 「なつのひかり」江國香織著、集英社、1995.11.10 「流しのしたの骨」江國香織著、マガジンハウス、1996.07.25 「落下する夕方」江國香織著、角川書店、1996.10.30 「絵本を抱えて部屋のすみへ」江國香織著、白泉社、1997.06.30 「いくつもの週末」江國香織著、世界文化社、1997.10.20 「ぼくの小鳥ちゃん」江國香織著、あかね書房、1997.11.20 「すいかの匂い」江國香織著、新潮社、1998.01.30
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