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百年の孤独 の商品レビュー

4.1

104件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2013/11/28

脱落。 真の読書力と想像力が試される一冊だったかも。 図書館3回延長したけど読破できなかった…。 文章が大雑把で淡々としていて、状態の詳しい説明や、五感を刺激してくれる表現や会話があまり無いように感じた。 こんなに壮大でスケールの大きい物語がたった一冊の本にまとまっているのだから...

脱落。 真の読書力と想像力が試される一冊だったかも。 図書館3回延長したけど読破できなかった…。 文章が大雑把で淡々としていて、状態の詳しい説明や、五感を刺激してくれる表現や会話があまり無いように感じた。 こんなに壮大でスケールの大きい物語がたった一冊の本にまとまっているのだから仕方ないのかもしれない。内容を膨らませて、上下巻に分けるとかなっていたら、もっと読みやすいのかな…。 親子三世代同じような名前だったから余計難しかったかも。 名作だし、いつかまた挑戦したい。

Posted byブクログ

2013/08/29

とりとめもなく続く予想できない語りに、 これはどういう本なんだろう、という考察も含め、 知的に刺激されます。

Posted byブクログ

2013/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

物語自体はさほど難しいものではない。南米のマコンドという架空の村を舞台にホセ・アルカディオ・ブエンディアとウルスラの二人の夫婦に始まる五代のブエンディア一族とマコンド村百年間の歴史を描いたものである。ただ、やたらと同じ名前の人物が登場するのには混乱するかも知れない。男はすべてアウレリャノかアルカディオなのだ。そのうちの一人、アウレリャノ(大佐)が作る魚の金細工が、完成しては鋳直され、またもとの材料になって新しく作られるのを待つように、男たちは何代生まれ変わっても同じ行動をとる。名前が同一なのはそれを象徴しているのである。 原初的な楽園として始まったマコンド村に、分裂の危機を持ち込んだのはジプシーの物売り、メルキアデスだった。それまで、一族の長として有能な働きを見せていたホセ・アルカディオ・ブエンディアだったが、メルキアデスの持ち込む文明の利器(知の世界)に魅せられてしまう。それと対照的にウルスラは、メルキアデスに心を動かされない。大地に根を張ったように一族を切り盛りしていくウルスラにとって、メルキアデスの持ち込む磁石や望遠鏡は単なるがらくたに過ぎない。 ウルスラに限らず、この一族の女たちにとって、世界と自分の間に分裂はなく何が起ころうとも、まったく動じない。それとは裏腹に男たちは、自分と世界とを分離する。男は二種類に分かれる。外部の世界の中に「力」を求めて、外に出ていこうとする者がいる。それは、反政府運動であったり文明の象徴たる鉄道敷設事業であったりするが、世界を変革することで自分の権力欲を充たそうとする動きである。一方で、内部の力に惹かれる男たちがいる。「知は力なり」という言葉通り百科全書的なすべてを理解したいという力、世界を認識する力を得たいと願う者たちである。屋敷の庭にメルキアデスのために建てられた錬金術のための実験工房は彼らのためにある。一族の五代にわたる苛烈ともいうべき試練は、男たちのこの二つの面に渉る悪戦苦闘と、そんなものに見向きもせず、愛を求める女たちとのすれ違いの歴史でもある。 意味という病に冒されてしまった近代以降の人間である我々は、このいかにも神話的な物語の中にも隠された意味を見ないではいられない。物語はメルキアデスから始まる。彼のもたらした知は、それまで有能な働き手であったホセ・アルカディオ・ブエンディアを、単なる夢想家にしてしまう。これは、聖書で、悪魔の変身した蛇にそそのかされ林檎を食べてしまい楽園を追放されるアダムとイブに重なる。また、海の向こうから持ち込まれる近代的な科学技術に翻弄されるマコンド村はスペイン・ポルトガルに侵略される南米諸国を思い出させずにはおかない。さらにバナナ農園を経営するアメリカ人たちは、合衆国の資本家の戯画に見える。この本が発売されるや、南米ではホットドッグのように売れたと言われるのは、誰もが、知っていることを書いていたからであろう。 知を求める男たちが寝食を忘れて解読につとめるのは、メルキアデスの残した羊皮紙に書かれている文章である。一族の最後の男が、解読に成功するが、それは一族とマコンド村の終焉を告げるものであった。ここに至って、マコンド村は世界の寓意であったことに気づく。我々もまた、自然の中で人間という自意識も持たずに過ごしていた至福の時期を過ぎ、錬金術に始まる科学技術を追求した果てに、資本主義の末期的症状としてある環境破壊に病んだ地球の中で喘いでいる。世界の人々は、いまだに愛しあうことができず、相変わらず愚かな争いに明け暮れている。 しかし、この本を現実世界の批判のための寓話として読むことほど不幸で不毛な読み方もまたとないだろう。たとえば、メルキアデスである。どこかで聞いた名だと思いながら、口の中で何度か呟いていると「アルキメデス」が浮かび上がってくる。そのメルキアデスが望遠鏡とレンズを持ち込んだ時の口上がふるっている。「アムステルダムのユダヤ人の新発明」と来た。アムステルダム、ユダヤ人、レンズと来たらスピノザその人ではないか。この種の衒学的な仄めかしや悪戯を一つ一つ取り上げていけばきりがない。おそらく全編に騙し絵のように鏤められた神話、物語、神秘学、魔法、錬金術、哲学関連の知識は数知れない。宝探しでもするように、作者の披露するペダントリーに眩惑されながら物語を楽しむというのも一興かもしれない。あるいは、魔術的リアリズムと称される不可思議でありながら奇妙な現実感を与えてくれる文章詐術に酔うもまた一興。百年の歴史を一気に語り去る速度、女たちの愛憎の強度も他の追随を許さない。奔騰する綺想、めくるめく眩惑の物語的世界をたっぷりと味わいたい。

Posted byブクログ

2013/03/03

長編でした。長い。 これは何といっていいのか。魔術的リアリズムですか。 魔法の絨毯が飛んだ辺りで読み方のコツはわかった感じ。筒井康隆の超虚構とかそんな塩梅なのだと自分なりに理解してみた。 家族史とでもいうのであろうか。とある一族が百年の歴史。 なんか同じような名前の人物が目白押し...

長編でした。長い。 これは何といっていいのか。魔術的リアリズムですか。 魔法の絨毯が飛んだ辺りで読み方のコツはわかった感じ。筒井康隆の超虚構とかそんな塩梅なのだと自分なりに理解してみた。 家族史とでもいうのであろうか。とある一族が百年の歴史。 なんか同じような名前の人物が目白押しに出てくるので、最初は幻惑されるが、途中から深く考えなくなった。なんとなく文脈で人物の違いは理解できる。 読後感としては、大江健三郎の「同時代ゲーム」のような。というかどっちが先なのかわからないんだけど。

Posted byブクログ

2013/01/24

最初に読んだのは72年の版だけれど、バロの絵が大好きなのでこちらを登録。表紙になった時はすごく嬉しかったし、イメージもぴったりで、この時の編集者さんとは好みが合うんじゃないかと思ったなぁ。 最初に読んだのはたしか高校生の頃、食事するのも忘れて夢中になった。そして、こんなに幻想的な...

最初に読んだのは72年の版だけれど、バロの絵が大好きなのでこちらを登録。表紙になった時はすごく嬉しかったし、イメージもぴったりで、この時の編集者さんとは好みが合うんじゃないかと思ったなぁ。 最初に読んだのはたしか高校生の頃、食事するのも忘れて夢中になった。そして、こんなに幻想的な話がベストセラーになるラテンアメリカって面白いところだなぁと思った。 今でも一番好きな本のひとつかも。

Posted byブクログ

2012/12/30

マケンドという街を切り開いたブエンディア家の一世紀にわたる物語です。同じ名前(ホセ、アウレリャノなどなど)がやけに多く出てきて、なおかつ要約が難しいほど細かな挿話に満ち溢れているため、とても難解なんだけれど、それでも最後まで読ませるようなお話です。 男は好き勝手やっているんだけど...

マケンドという街を切り開いたブエンディア家の一世紀にわたる物語です。同じ名前(ホセ、アウレリャノなどなど)がやけに多く出てきて、なおかつ要約が難しいほど細かな挿話に満ち溢れているため、とても難解なんだけれど、それでも最後まで読ませるようなお話です。 男は好き勝手やっているんだけど、ウルスラおばあちゃんが、かなりしっかりしていて、家は女の人がしっかりしていればなんとかなるものだと、再確認した。

Posted byブクログ

2012/12/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

マコンドという街を建設し、街とともに消滅する一族の、百年にわたる物語。アウレリャノとホセ=アルカディオという同じ名前をもつ人物が何人も登場し、ややこしいことこのうえないが、この奇妙な一族を織りなすどの人物もがそれぞれに魅力的で、少しも飽きることがない。 マコンドの街をひらいた始祖にして、外の世界と新奇な発明への情熱にとりつかれ、最後には家の外の木につながれて生涯を終えるホセ・アルカディオ・ブエンディア。 飴の商売で家族の必要を満たし、一族の行く末を大いに気にかけながら120歳をはるかに超える年月を生きた支柱のようなウルスラ。 生涯に32回もの反乱をおこしながら生き延び、17人の子どもを産ませながらそのすべてを失い、金の魚細工をくりかえして晩年をすごしたアウレリャノ・ブエンディア大佐。 愛した男たちをかたくなに拒んでは破滅させ、罪のしるしの黒い包帯を手に巻いて、処女のまま経帷子を折り続けて死をうけいれるアマランタ。 恐るべき美貌と幼児のように無垢な心を持ち、生きたまま天に召される「小町娘のレメディオス」。 一族の中に保守的な教理の支配をもちこむ、氷のような心の持ち主、フェルナンダと、乱痴気騒ぎに人生のほとんどを費やすその夫、アウレリャノ・セグンド。双子の兄と本来の性格が入れ替わってしまったかのように内向的で、三千人の労働者の虐殺を、誰にも信じられないままに証言しつづけたホセ・アルカディオ・セグンド。 そして一族最後のアウレリャノは、叔母と愛を交わした結果生まれた嬰児が蟻にひかれていくのを見ることになる。 解説で触れられているように、ラテンアメリカの政治的文脈を重ねてみれば、いくらでも深い解釈が可能なのだろうが、壮大な歴史物語というよりは、どこまでが本当でどこまでがホラかはっきりしない、蔵の中から出てきた怪しげな書物といった趣の物語だ。大佐のつくる金細工の魚のように、アマランタが織る経帷子のように、始りも終わりもはっきりとせず、くりかえしたりよどんだり、循環したりする時が基底に流れている。そのなかでは、ひとりひとりが生きた正確な時間など意味をうしなってしまう、そのふしぎな感覚が快感となる。

Posted byブクログ

2012/08/26

南米の奥地にある架空の村マコンドを開拓する一族の年代記。一言で言えばカオス。蜃気楼のような想像上の村を舞台に展開される荒唐無稽で重層的な物語の中にはおびただしい数の類縁が登場しているにも関わらず、個性あふれる彼らの一生は皆一様に言い得ない孤独で満たされている。最後一族の末裔アウレ...

南米の奥地にある架空の村マコンドを開拓する一族の年代記。一言で言えばカオス。蜃気楼のような想像上の村を舞台に展開される荒唐無稽で重層的な物語の中にはおびただしい数の類縁が登場しているにも関わらず、個性あふれる彼らの一生は皆一様に言い得ない孤独で満たされている。最後一族の末裔アウレリャノが一族の滔々たる歴史の嚆矢と顛末をただの一瞬にして理解する段では、全てのものが嵐の中心へと収束し、さながら暗黒のブラックホールに飲み込まれていくように跡形もなく綺麗さっぱり消え去っていく様が圧巻である。意味不明な魅力を擁し、圧倒的な読後感を提供してくれる読み応えのある一冊。

Posted byブクログ

2012/08/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一つの家系に似たような気質の人間が現れ、騒々しく長々といろんな挿話が挟まる。冒頭に提示された伏線は末尾でなるほどと回収されているけど、、、長すぎるわ、この話。 おそらくラテンアメリカやヨーロッパ人にとっては、16世紀以降今まで続いた歴史を肌で感じることができるんだろうけど、悲しいかな 知識として知っていても肌で感じられない。 ラスト3ページは面白いけど、、、、いまいちだった。もっと歳をとって読めば面白いのかもしれない。

Posted byブクログ

2012/07/02

「希望」「正義」「自尊心」「色情」「嫉妬」「執着」「絶望」。 人が持つありふれた感情のどれもが人を孤独のなかに包み込む。 架空の町マコンドを舞台に奇行と生と死が繰り返された末に虚無へと終着する一族の物語。 ノーベル賞作家G・ガルシア・マルケスの最高傑作と言われる一冊です。...

「希望」「正義」「自尊心」「色情」「嫉妬」「執着」「絶望」。 人が持つありふれた感情のどれもが人を孤独のなかに包み込む。 架空の町マコンドを舞台に奇行と生と死が繰り返された末に虚無へと終着する一族の物語。 ノーベル賞作家G・ガルシア・マルケスの最高傑作と言われる一冊です。 読んだあとの、空想的な感覚と現実的な感覚が入り混じるなんとも不思議な感覚になりました。

Posted byブクログ