1,800円以上の注文で送料無料

百年の孤独 の商品レビュー

4.1

104件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2016/08/14

南米初めてのオリンピック開催という事で敬意を表してという訳ではなく、今回しっかりした作品が読みたくなり手に取ったのがノーベル賞受賞作家ガルシア・マルケスの作品「百年の孤独」だ。まずその本の厚さに最初はビビったが読み始めるとその物語の荒唐無稽さにどんどん引きずり込まれ一気にというほ...

南米初めてのオリンピック開催という事で敬意を表してという訳ではなく、今回しっかりした作品が読みたくなり手に取ったのがノーベル賞受賞作家ガルシア・マルケスの作品「百年の孤独」だ。まずその本の厚さに最初はビビったが読み始めるとその物語の荒唐無稽さにどんどん引きずり込まれ一気にというほどではないが思ったよりずっと早く読み終えられた。坂口安吾の堕落論でかたらたように人間の本来の姿である卑小な存在の人々として倫理とか道徳とかは徹底的にぶち破って生きそして死んで行くファミリーの長大な系譜のお話になっていて、語るに落ちるちゃくちゃな人生をファミリーのおのおのがを重ねて行くさまを見せつけながら、なにをやっても何処にいても行きて行く道を決めて行く際の常に人は孤独である事、人間の愚劣さをまず引き受け認めてこそ人は生き進む事ができるのだと語りかけているような気がした。

Posted byブクログ

2015/08/09

いとこ婚を繰り返していたせいで、豚の尻尾のような形の骨を持つ奇形が誕生。それが理由でホセ・アルカディオ・ブエンディアは殺人を犯し、殺した男の幽霊に悩まされるようになり、新たな定住の町を求め山越えし、マコンドに行く。そこから一族の百年の話が始まるのだが、子供に父親と同じ名前を付ける...

いとこ婚を繰り返していたせいで、豚の尻尾のような形の骨を持つ奇形が誕生。それが理由でホセ・アルカディオ・ブエンディアは殺人を犯し、殺した男の幽霊に悩まされるようになり、新たな定住の町を求め山越えし、マコンドに行く。そこから一族の百年の話が始まるのだが、子供に父親と同じ名前を付けるから、頭が混乱しそうになる。一族の滅亡の話を不思議な訪問者達を織り交ぜながらじっくり書いている。

Posted byブクログ

2015/08/22

百年の孤独とカラマーゾフの兄弟は、本に読まされている感じがしました。圧倒されます。こんな経験できて、読書始めて良かったです。オイデプス王みたいな永遠と続く感じがいいです 願わくば、文庫化か電子書籍化してほしい

Posted byブクログ

2015/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

壮大すぎるほどの作品となっています。 なんというかスケールがとにかく大きいのよ。 ある家系の百年間の作品。 その中にはいわゆる非嫡出子や 膨大な回数の反乱、 そして植民地による過酷な搾取… 一見すると現実世界に見えますが ありえない要素が数々出てきます。 それは何かの出来事を示唆しているのでは ないかと思いますが… よく考えるとすごい年の人がいます。 まあ、それは気にしないでおきましょう。 余計なところを突っついてはいけない作品です。

Posted byブクログ

2015/06/04

せめて次男を「あ」じゃない始まりの名前にして欲しかった。 後半は面白かったです。 ドンドン孤独になっていきます。 いや、百年孤独なのか・・?? 最初はドタバタファミリーだけど??

Posted byブクログ

2015/02/12

魔術的リアリズム 日常的な現実性と非現実的な幻想性の混和もしくは共存、 100年の孤独は、ラテンアメリカの創世記であり、黙示録である。 中国の作家が多大の影響を受けている、そのことがとてもよくわかる。現実と幻想とを時間と空間を越えてさまざまに行き来し、親から子へ子から孫へと...

魔術的リアリズム 日常的な現実性と非現実的な幻想性の混和もしくは共存、 100年の孤独は、ラテンアメリカの創世記であり、黙示録である。 中国の作家が多大の影響を受けている、そのことがとてもよくわかる。現実と幻想とを時間と空間を越えてさまざまに行き来し、親から子へ子から孫へと物語を紡いでいく。

Posted byブクログ

2014/07/19

「やっと読みきった」というのが読後の正直な感想。でも、登場人物の名前がややこしいことを除けば、難解なわけではない。むしろ、エピソードにしろ物語の流れにしろ、読みやすいくらい。ただ、そこに通底する暗く重い何か(孤独かもしれない)がのしかかってくるような感じがして、そこから逃れたくな...

「やっと読みきった」というのが読後の正直な感想。でも、登場人物の名前がややこしいことを除けば、難解なわけではない。むしろ、エピソードにしろ物語の流れにしろ、読みやすいくらい。ただ、そこに通底する暗く重い何か(孤独かもしれない)がのしかかってくるような感じがして、そこから逃れたくなったりもする。 この小説の意義や意味については、訳者の解説で分かったことが大きい。つまり、そういうことを分からないままに読んでいたのだが、読みながら感じたのは、村上春樹みたいということ。虚実がないまぜになり、エピソードが続いて読みやすいのだが、その奥底に恐ろしい何かを感じる。 機会があれば、著者の別の作品も読んでみたい。

Posted byブクログ

2014/05/22

南米版「平家物語」だな。 ノーベル文学賞、どんなんだ??と思って読んでみた。 凄いなぁ!! 長編とは思えないほどの引き込まれっぷり。 神話?創世記?滅亡記? 小難しい話じゃない。すっごく卑近。なのに美しい。 名前がね…どうしても馴染めないんだけれども、 一族の同じ名前同士、...

南米版「平家物語」だな。 ノーベル文学賞、どんなんだ??と思って読んでみた。 凄いなぁ!! 長編とは思えないほどの引き込まれっぷり。 神話?創世記?滅亡記? 小難しい話じゃない。すっごく卑近。なのに美しい。 名前がね…どうしても馴染めないんだけれども、 一族の同じ名前同士、あたかも繰り返す歴史を象徴するようで…。 これ、シンデレラを「おはい」と訳したように、巧く名付け直してくれたら…なんて言っちゃダメなんだよね(^^;

Posted byブクログ

2014/04/22

山々や草原の中を走る、多くの支流を作り蛇行しながら密林の中を流れていくアマゾン川のような濁流を丸木舟で流されていく。魔術が霧のようにたちこめ、プランテーション、内戦、ストライキなどが襲いかかる。死者は亡霊として漂い、ゾラのように名を継ぐ者の中にもよみがえる。それが南米なのだ。繰り...

山々や草原の中を走る、多くの支流を作り蛇行しながら密林の中を流れていくアマゾン川のような濁流を丸木舟で流されていく。魔術が霧のようにたちこめ、プランテーション、内戦、ストライキなどが襲いかかる。死者は亡霊として漂い、ゾラのように名を継ぐ者の中にもよみがえる。それが南米なのだ。繰り返される同じ名前に幻惑されつつ圧倒的な物語の力に時間の経つのも忘れた。電車の中では吊革に掴まりながら読み、家に帰ると寝食を忘れて読んだ。最後の行を読み終えた時、戦慄が走った!再読する時にはあちこちに散らばっている宝石を拾いたい。 思えば数年前に松丸本補でこの本の存在を知った。マルケスが亡くなったのを機に読んでみたが今が読む時だったようだ。「やし酒飲み」や「カリブ海偽典」(まだ読んでる)、旧約聖書、ゾラのルーゴンマッカール叢書に似ている。ナボコフの意地悪さにも慣れていたから溺れずにすんだと思う。面白いのが一族の誰もが主人公とも考えられるところ。今回読んでて大佐が主人公だとは思ったけど。

Posted byブクログ

2014/03/20

ブェンディア一族百年の興亡記。 幻想なのか現実なのか、その境界は曖昧です。奇跡は当然のように起こり、唐突な悲劇が繰り返される。 近親相姦も厭わない放埓な性、欲望に忠実な残酷な仕打ち。 神話を読んでいるような感じです。 読み込んでいけば、奇妙な人々の奇怪な行動に愚かしくも愛しい人の...

ブェンディア一族百年の興亡記。 幻想なのか現実なのか、その境界は曖昧です。奇跡は当然のように起こり、唐突な悲劇が繰り返される。 近親相姦も厭わない放埓な性、欲望に忠実な残酷な仕打ち。 神話を読んでいるような感じです。 読み込んでいけば、奇妙な人々の奇怪な行動に愚かしくも愛しい人の有り様の普遍性を見ることができると思います。 なかなか読むのに手こずりましたが、良い読書でした。

Posted byブクログ