詩的私的ジャック の商品レビュー
S&Mシリーズ第4弾です。 やっぱりこのシリーズはおもしろい! どんどん読み進められました。 今回は密室殺人です。 でもどうやって密室にしたかじゃなくて、なんで密室にしたかに着目するところがさすが犀川先生です。 実際、Howの方は早い段階で解明されちゃいます。 そして犀...
S&Mシリーズ第4弾です。 やっぱりこのシリーズはおもしろい! どんどん読み進められました。 今回は密室殺人です。 でもどうやって密室にしたかじゃなくて、なんで密室にしたかに着目するところがさすが犀川先生です。 実際、Howの方は早い段階で解明されちゃいます。 そして犀川先生の”密室殺人”についての考え方がおもしろかったです。 確かに定義は曖昧だし、密室前殺人の方が正確ですね。 話はおもしろかったけど、犯行動機に納得できません。 殺人動機に納得も何もないのかもしれませんが、それにしても今回の動機は嫌だ。 犯人にとってはまさしく詩的で私的なジャック(殺人)なのかなと思いました。 犀川先生と萌絵ちゃんのやりとりがとてもよかったです。 2人は数字の11よりも接近した。という言い回しが森さんっぽくて好きです。 あと、犀川先生の、「気持ちなんて伝わらない。伝えたいものは、言葉で言いなさい。」というセリフがよかったです。本当にその通りですよね。 そのあとのやりとりとか、最終章のやりとりとか思わずきゅんとしちゃいました。
Posted by
Posted by
S&Mシリーズ第4弾、あるロック歌手の周辺で起こる猟奇殺人がテーマです。 目的を達するための予備的な殺人や密室トリックといった緻密な計画の一方、あまりにも理解しがたい動機。 動機に重きを置かず、ひたすらに現象とその解明を描く森さん作品でなければ、あまりの不快さに途中でぶ...
S&Mシリーズ第4弾、あるロック歌手の周辺で起こる猟奇殺人がテーマです。 目的を達するための予備的な殺人や密室トリックといった緻密な計画の一方、あまりにも理解しがたい動機。 動機に重きを置かず、ひたすらに現象とその解明を描く森さん作品でなければ、あまりの不快さに途中でぶん投げていたかもしれません。 途中でぶん投げずに最後まで丁寧に読められるのが、森さん作品の私にとっての貴重さの一要因だと思っています。 かなり終盤ではありますが、種明かしの前に一部トリックを理解できました、これは嬉しい。
Posted by
密室、謎の傷痕、事件に関連すると思われる歌詞等、興味をそそる題材がふんだんに使われていました。密室トリックよりも「密室である事が重要」というのが面白いアイデアだなと思いました。 しかし、興味深かったのはそこぐらいで、全体的にメリハリがなく盛り上がりに欠けた印象でした。動機も荒唐無...
密室、謎の傷痕、事件に関連すると思われる歌詞等、興味をそそる題材がふんだんに使われていました。密室トリックよりも「密室である事が重要」というのが面白いアイデアだなと思いました。 しかし、興味深かったのはそこぐらいで、全体的にメリハリがなく盛り上がりに欠けた印象でした。動機も荒唐無稽で後味の悪い読後感でした。
Posted by
国枝先生キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!すごい、こんなに短い言葉なのにかなり力がある…!!にしても犀川先生と萌絵さんの掛け合いが微笑ましくもありつらくもあり。理系なのに文系。文系なのに理系。はぁ…。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
再読。S&Mシリーズ第四弾。 密室連続殺人という今までとはちょっと変わった事件。密室自体のトリックではなく「どうして密室をつくる必要があったのか」というミステリィに犀川萌絵コンビが挑む。 これまでにも増して犀川先生の名言が散りばめられた名作。 言葉の大切さとか、それを伝える重要さだとか。 私の将来も台風の進路より広角であってほしいと願う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
トリックの難解さや、言葉遊びという点において、個人的には「すべてがFになる」よりも優れていると感じた。驚きと和やかさに満ちた、犀川助教授と西之園萌絵の距離をグッと近づけた1冊。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
S&Mシリーズ、4作目。 3つの連続した密室殺人。犀川先生の言うように、howよりwhyが大事なんだな。密室を作るうえでの技術的な部分よりも、何故密室としたか、が興味深く面白かった。犯人の動機とか背景とかは、常人には理解し難い奇々怪々なものであったけれど、トリックに関しては、これまでのシリーズ作品で一番密室ミステリっぽいモノだったと思う。 犀川先生と萌絵の関係が今回、随分近づいていくのが見え、途中ヤキモキしたり、ほんわかしたり。今後の二人の関係の行方が気になります。
Posted by
――「言葉はね、言い方や、言い回しじゃない」犀川は萌絵に言った。「内容はちゃんと伝えないとね。それが、言葉の役目だから」‥‥再読。国枝先生の無駄を省いたストレートなところが好き。今回は少し進展があった、犀川先生と萌絵の関係も好き。毎回理科系の知識が付きます。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
S&Mシリーズ第4段。 一番猟奇的、とまらなかった。森先生読ませますね。 まったり読み始めてしばらくすると事件が起こってしまう→続きがキニナル→気づいたらオワッテル。 犯人はこれっぽいなと感じつつ全然違うのは、ミステリー初心者だからか。はたまた森マジックか。 いつもいる人がいない、これだけでこんなに不安なのか。とにかくフラグな感じがしてしょうがない。 今回は犀川と萌絵の距離感がとてもよかった、物理的にも精神的にも。 意外な人物のアドバイスにも感動。 「私……明後日までは、とても待てない。」
Posted by