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連合赤軍「あさま山荘」事件 の商品レビュー

3.7

63件のお客様レビュー

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2020/08/17

最初のほうは著者のエリート意識みたいなものがあちこちに見えてちょっと抵抗があったが、それ以外は国家の未曽有の事件に対して著者のいう「危機管理」が現場においてどれだけ大切かということがわかった。やっぱり組織は大きくなればなるほど、よっぽどうまく回していかないといろんなところでうまく...

最初のほうは著者のエリート意識みたいなものがあちこちに見えてちょっと抵抗があったが、それ以外は国家の未曽有の事件に対して著者のいう「危機管理」が現場においてどれだけ大切かということがわかった。やっぱり組織は大きくなればなるほど、よっぽどうまく回していかないといろんなところでうまく機能しなくなるものなのだ。298ページ、人質の確保という一番の目的達成という場面でも、この人質が本当に本人なのか、赤軍メンバーではないのか、との思いを巡らせて確認にかかるというところは感心した。そもそもは連合赤軍側でなぜあのようなことになってしまったのかというところに興味があったわけで、本書も警察側からの視点なのでそのあたりはまだわからないのだがそれでも後半はおもしろかった。できればもう少しルポルタージュ的第三者視点でこの事件を読んでみたい。

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2019/10/23

美化し過ぎず、あくまでもリアリティを保ち続ける著者の語り口が素晴らしい。まるで今その場にいるかのような臨場感で、冬の寒さ、死の危機、そして喜びの瞬間をまるで我がことのように感じられる。 惜しくも殉職された2名の警官、読み終えた後に冒頭の2人の写真を見ると胸が痛い。月並みながら、こ...

美化し過ぎず、あくまでもリアリティを保ち続ける著者の語り口が素晴らしい。まるで今その場にいるかのような臨場感で、冬の寒さ、死の危機、そして喜びの瞬間をまるで我がことのように感じられる。 惜しくも殉職された2名の警官、読み終えた後に冒頭の2人の写真を見ると胸が痛い。月並みながら、こうした尊い犠牲の上に今の生活が成り立っていることに感謝しなければならないなと再認識。良書です。

Posted byブクログ

2019/06/17

あさま山荘事件に、警備責任者として派遣された著者の目から見た同事件。 説得のためお母さんを乗せたヘリに発砲するのを見て、激怒したくだりが印象的。

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2019/05/06

映画を見て赤軍の実態が知りたくて読むことに。 あさま山荘事件について詳しく書かれています。 そして、赤軍のこれまでの活動(過激なことがほとんどですが)が書かれていて何となく掴めたかなと思います。 テロだとか銀行強盗だとかが立て続けに同じ組織の手によって行われていたことは、今の日...

映画を見て赤軍の実態が知りたくて読むことに。 あさま山荘事件について詳しく書かれています。 そして、赤軍のこれまでの活動(過激なことがほとんどですが)が書かれていて何となく掴めたかなと思います。 テロだとか銀行強盗だとかが立て続けに同じ組織の手によって行われていたことは、今の日本では考えられない。 これも歴史として日本人の記憶に残しておくべき。 今の日本は平和ボケしていると思うが、世界のどこかではこれと類似したことが起こっていて、いつまたこの目に合うか分からない。 日本でも今海外で起こっているようなことが起きていたということを知っておかなければ。

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2019/02/20

映画を観てから本を読んだ。割合に忠実に映画化されているなと、思った。映画では出てこないけど、某「静か」な方がてできたシーンは笑った。元警察とは知らなかった。

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2018/12/22

本人が書いたのではないのだろう。文章は普通だった。 こういう本を本人が頑張って書いてしまうと読みにくくて仕方なくなる。 本職じゃない人が文章を書くより、インタビューして書くそっちの本職の人に任せたほうが良い。 ゴーストライターが全て悪いというわけではないのです。 (もしご本人が書...

本人が書いたのではないのだろう。文章は普通だった。 こういう本を本人が頑張って書いてしまうと読みにくくて仕方なくなる。 本職じゃない人が文章を書くより、インタビューして書くそっちの本職の人に任せたほうが良い。 ゴーストライターが全て悪いというわけではないのです。 (もしご本人が書いていたらごめんなさい) 内容は面白かった。

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2018/10/12

ずっと気になっていた事件に関する本をやっと読む。 事件自体は、生後間もない頃の話なので、当然ながら記憶はないが、鉄球を使った場面はテレビで観たことがあある。 本書は、そのあさま山荘事件で現場指揮を執った筆者によるドキュメント。 テレビのワイドショー?などで、そのお顔は拝見したこ...

ずっと気になっていた事件に関する本をやっと読む。 事件自体は、生後間もない頃の話なので、当然ながら記憶はないが、鉄球を使った場面はテレビで観たことがあある。 本書は、そのあさま山荘事件で現場指揮を執った筆者によるドキュメント。 テレビのワイドショー?などで、そのお顔は拝見したことがある。そんなにすごい人だったのかと始めて知った。 本書では、警察内部からの視点で、当時の事件が振り返られている。 まさに死闘という言葉がふさわしく、殉職された方々も含め、現場の方々の気持ちがひしひしと伝わってくる。 佐々氏の能力もスゴイが、一方で、文体的に自慢話っぽくも受け止められるので、その点だけ残念。 まあ押出しの強い方なのだろうな。 本書だけでは、時代背景があまり分からないので、赤軍の側から見た本も読んでみたい。(105) [more] (目次) 第1章 出陣 第2章 苦杯 第3章 爆弾 第4章 戦略 第5章 偵察 第6章 死闘 第7章 凱歌

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2017/04/01

続きが気になり一気に読めた 図書館からお借りした A紙のI記者のところに「朝日新聞」と鉛筆書きされてあった 他にもイニシャルのところに名前がふって有ったり 普段、図書館の本に落書きとか要らない下線引いてる人をみると不快になるが これはOK 土田邸爆破事件の流れが分かった 差出人...

続きが気になり一気に読めた 図書館からお借りした A紙のI記者のところに「朝日新聞」と鉛筆書きされてあった 他にもイニシャルのところに名前がふって有ったり 普段、図書館の本に落書きとか要らない下線引いてる人をみると不快になるが これはOK 土田邸爆破事件の流れが分かった 差出人は昭和十八年内務省採用組 久保卓也防衛庁防衛局長 間違えて警察庁交番局長となっていた ロッキードの久保卓也 後藤田さんの本では久保のお嬢さんが結婚したのでお返しと思ったようなくだりがあったと記憶 随分と久保の動きに詳しいテロ犯だなあ 爆弾処理の技術がなかったことに驚き 処理一件あたり手当がたったの140円 長野県警の印象は、そのままオウム松本サリン事件の印象へ 変わらないんだな、体質って 朝日新聞の元人質、泰子さん病室盗聴事件 朝日も昔からこんなだったんだなー 鉄パイプ爆弾の威力を初めて知った 射入口から、さぐりの細い管が30センチくらい どんどん脳内に入り 「弾が中でグルグル廻ってますね」の部分 銃に詳しくなかったので銃の怖さを知る

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2017/02/15

当時報道をも賑わせた連合赤軍事件を当時指揮を執った佐々淳行氏が描いたノンフィクション。内側からしかわからない内容も詳細に描かれ、小さいながらにテレビの前で見ていた光景の裏側を思い知らされた。ドラマチックな演出がない分、盛り上がりはないが当時を知るひとにとっては文字以上のものを感じ...

当時報道をも賑わせた連合赤軍事件を当時指揮を執った佐々淳行氏が描いたノンフィクション。内側からしかわからない内容も詳細に描かれ、小さいながらにテレビの前で見ていた光景の裏側を思い知らされた。ドラマチックな演出がない分、盛り上がりはないが当時を知るひとにとっては文字以上のものを感じる一冊と感じた。佐々じ

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2016/12/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1999年(底本1996年)刊。 著者は元警察庁調査・外事・警備課長。  「戦場」「出陣」「戦友会」と煽り立てる著者の叙述は好みではない。このあたりが、同じ警察官僚でも後藤田正晴著書とは雲泥の差である。  かかる著者は、「あさま山荘事件」の官憲側の現場責任者である。  本書は、そんな著者から見た、該事件や70年代の時代相の解読書である。  当時、警察官・派出所襲撃や銀行強盗、大学紛争や内ゲバ、あるいは安保改定阻止闘争に加えよど号ハイジャック事件、三島由紀夫割腹自殺事件など混乱と騒擾に明け暮れた時代だったが、その実情が開陳される。  その中での裏話としては、警察組織の爆発物処理技術。これ自体を運用するのが、警察保有の技術面でままならなかったことはさすがに驚いた。  実際は、海外での調査を経て漸う実現可能になったのだが、これを含め、あさま山荘事件の処理過程における警察内部のセクショナリズムなど、警察にとってやや暗の面も開陳される。

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