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心臓を貫かれて(上) の商品レビュー

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44件のお客様レビュー

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殺人罪で死刑となった…

殺人罪で死刑となった兄の話を端緒に実弟が恐るべき家族の秘密を語り始める。トラウマが作り出す狂気の世界。ノンフィクションだが、ほとんどホラーのように怖い。村上春樹の翻訳がうまいから一気に読めます。

文庫OFF

村上春樹の訳というこ…

村上春樹の訳ということで手にとった作品だったのだけどその衝撃的な内容にショックを受けました。濃い内容ながら訳文がとても読みやすくてぐいぐい引き込まれて上下巻あってもあっという間に読んでしまいました。つらい内容ですがおすすめの一冊です。

文庫OFF

村上春樹の訳というこ…

村上春樹の訳ということで手に取りました。ヘビーでしたが、村上春樹のダークサイドに通じるものがあって、興味深かった。

文庫OFF

 村上春樹さんの文章…

 村上春樹さんの文章は 独特だと思う。彼自身が書いた本も 翻訳した文章も やはり彼らしい作品になっている。こんかいはノンフィクションであり さらに重い題材を扱っているが、一気に読んでいけました

文庫OFF

村上春樹が翻訳したノ…

村上春樹が翻訳したノンフィクションということで手に取ったものの読破できず。読み手を選ぶ作品かも。連続殺人犯の弟が傷つきながらも、家族の問題に正面から向き合う話題作。

文庫OFF

2023/05/06

40冊目『心臓を貫かれて 上』(マイケル・ギルモア 著、村上春樹 訳、1999年10月、文藝春秋) 1976年に死刑判決を受けた殺人犯ゲイリー・ギルモア。 死刑になることを望み殺人を犯したゲイリーの存在は、当時のアメリカで死刑の正当性についての大きな議論を巻き起こしたらしい。 本...

40冊目『心臓を貫かれて 上』(マイケル・ギルモア 著、村上春樹 訳、1999年10月、文藝春秋) 1976年に死刑判決を受けた殺人犯ゲイリー・ギルモア。 死刑になることを望み殺人を犯したゲイリーの存在は、当時のアメリカで死刑の正当性についての大きな議論を巻き起こしたらしい。 本書は彼の実弟マイケルが、なぜ兄が凶行に走ってしまったのかを探るべく、一族の歴史を紐解いていくというノンフィクション小説。 白日の下に晒されるギルモア家の歴史は凄惨の一言。 「おまえたちは俺の最後の殺人を幇助しくれるわけだ」

Posted byブクログ

2020/05/14

シリーズ 「あのころブクログが欲しかった。ステイホーム対応、記憶頼みで昔の本をクイックレビュー」 (上下巻で同じ感想を投稿します) たぶん2000年代半ば読了。 細かいことは憶えていない。のだが。 合理性を前提とした社会において、裁判で明らかにされる殺人事件の「動機」は、我...

シリーズ 「あのころブクログが欲しかった。ステイホーム対応、記憶頼みで昔の本をクイックレビュー」 (上下巻で同じ感想を投稿します) たぶん2000年代半ば読了。 細かいことは憶えていない。のだが。 合理性を前提とした社会において、裁判で明らかにされる殺人事件の「動機」は、我々が合理的に理解できるものでないと納得できない。 保険金、だとか、恨み、だとか。 もし動機の根源が、「血脈の呪い」「家族の呪い」だ、と言われてもなんだそれは、となるだろう。 でも確かにそういうものはあるのだ、と感じさせられる作品(だったと思う)。 もちろんオカルト的な話ではない(そういう恐怖感も読んでいるときは味わったが)。 「合理的」な言葉で言うなら、劣悪な家庭環境が子どもの心の内奥をいかに損なうか、というようなことかもしれない。でもしつこいようだが、そういう「合理的な」理解を簡単には許さない深い闇がこの本にはある。 訳者は村上春樹。彼の文学的テーマとも共鳴しあう。 再読したいと手元には持ち続けているが、しんどくてやれていない、そんな本。

Posted byブクログ

2018/11/18

怒りと暴力につつまれた家族の歴史を、その末弟がつまびらかにした手記。あまりの重さに言葉を失いつつ、下巻へ。

Posted byブクログ

2017/06/11

殺人を犯した兄のことを描いたノンフィクション。著者のマイケル・ギルモアは、アメリカの元死刑囚ゲイリー・ギルモアの弟。村上春樹が日本語版の翻訳を担当しているということで、読んでみた。 ・家族の過去、生い立ちが語られる。単に殺人を犯したゲイリー・ギルモアの幼少期などに止まらず、両親...

殺人を犯した兄のことを描いたノンフィクション。著者のマイケル・ギルモアは、アメリカの元死刑囚ゲイリー・ギルモアの弟。村上春樹が日本語版の翻訳を担当しているということで、読んでみた。 ・家族の過去、生い立ちが語られる。単に殺人を犯したゲイリー・ギルモアの幼少期などに止まらず、両親の出会いから始まる。 ・この家族は、普通では考えられない波乱万丈な生活を送っていたようだ。多くの離婚歴を持つゲイレン、詐欺のために転々と街を移動、ゲイリーの少年院での様子、etc... ・人名がいくつも出てきて、若干混乱する。 ・モルモン教に関しての話が難しい。前提知識を持っていないせいもあるかもしれない。ユタ州の公開処刑の描写には驚いた。 ・殺人犯ゲイリー・ギルモアは、自ら死刑を望んだとある。死刑執行することは、ゲイリーに救済を与えることになる。死刑が罰にならない。附属池田小事件の時にも、そんなことが話題になったのを思い出す。 なぜ、この家族はこれほどの問題を抱えていたのか?何が悪かったのか? 単に殺人を犯した犯人のことを身内が描いたものと思っていたが、犯人の話になる前にその両親の若い頃の話から始まっている。そこまで遡らないと見えてこないということか。

Posted byブクログ

2017/01/17

殺人者、それもほとんど無意味な殺人を犯し自ら死刑を願い出て銃殺刑になりマスコミの注目を浴びた犯人の家族って言うのは・・ なんとも表現のできない立場です。著者も事件後しばらくは冷静に事件を見つめることなんかできなかったと思うのですが、最終的に「殺人者を出した家族」にその原因を求めて...

殺人者、それもほとんど無意味な殺人を犯し自ら死刑を願い出て銃殺刑になりマスコミの注目を浴びた犯人の家族って言うのは・・ なんとも表現のできない立場です。著者も事件後しばらくは冷静に事件を見つめることなんかできなかったと思うのですが、最終的に「殺人者を出した家族」にその原因を求めて歴史をさかのぼります。家族の歴史をたどるとモルモン教の創生期の血なまぐさい歴史にまでたどり着くあたり、ひとつの大河ドラマみたいなものでしょうか。それにしても、夫婦と子ども4人の家族のお互いに愛しながら傷つけまくる歴史というのは壮絶としか言いようがありません。引き込まれて一気に読んでしまいましたが、やはり読後感は「重苦しい」ですね。

Posted byブクログ