地を這う虫 の商品レビュー
2009/01/29読了 短編集だが読み応え十分で人物描写も素晴らしい。 どの話も主人公が愚直過ぎて、爽快さに欠ける向きはあるものの それを補って余りある読了後の充実感。 しばらく軸足をこの作者に置こう。
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高村薫の短編集。合田シリーズのおまけのような感じ。 いつものように「冷静に見、考える」女王節が回っている。 ただ、いかんせん短編なので、食い足りない感じは否めないかな。
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ぇえ、この作家さん女性なの?? と、思うくらい、男性の元警察官な方々を書いた本。 ひとくちに警察官って言っても、いろんな分野があるんだなぁ、 と、感心しながら読んでおりました。 そもそもこの本、職場の男性(50代)から勧められて読んだのですが、 うん、大正解。 煮え切らないんだ...
ぇえ、この作家さん女性なの?? と、思うくらい、男性の元警察官な方々を書いた本。 ひとくちに警察官って言っても、いろんな分野があるんだなぁ、 と、感心しながら読んでおりました。 そもそもこの本、職場の男性(50代)から勧められて読んだのですが、 うん、大正解。 煮え切らないんだよなぁ、どいつもこいつも。 だけど、そのなかに人間の真理があって、 きっとほんとうはこういう行動しちゃうんだろうなぁ… と、思わず考えてしまう作品集です。 高村薫全制覇しようかな…
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短編集で読み応えを出せるのって力を感じる!もっと書いて欲しいとも思うけどやっぱり長編の方が独特の味が出てて好きだ。
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高村唯一の短編集。短編好きとしては嬉しい一冊。短いので高村節とも言える、緻密で濃密な描写は控えめ。どれも渋い。沁みる短編集。「愁訴の花」が私は好き。
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4人の中年男性それぞれの生き方を描く短編小説。彼らの共通項としては、元警察官だったということ。今は、ビルの守衛、代議士の運転手、サラ金の取立て・・。どんな仕事をしていても、昔の仕事の影からは逃れられない・・。心の葛藤がもどかしい。
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いつも思うけど、この人の作品はリアリティがありすぎる。ノンフィクションかと思うほど、描写が細かく現実的だ。底辺で生きる男達のほんの小さな日常の変化が、今時分たちが生きている世界にも起こりうるのだと、今まさに起きているのだと思えてならない。
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短編集です。 少し枯れた観のある落ち着いた話ばかりですが、私はこういう雰囲気の話が大好きなので辛気臭いと言われようと何度も読み返してしまいます。
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ロボットになるのはあくまで仕事であり、自分という人間がロボットになってしまうわけではない。そうであるなら、自分という個人の最後の矜持を失ってはならない。自分は、元刑事なのだ。 (P.167)
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短編集なので、高村さん初心者にはちょうど良いと思います。 良さが凝縮されている割には、さらっと読めます。
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