ご冗談でしょう、ファインマンさん(下) の商品レビュー
【読了】 理論物理学者Rファインマンによる人生録。上下巻。 少年時代から科学者・大学教授としての指導者の時代まで、いろいろな場面での体験談が、まじめなだけでなく、面白さも相当程度盛り込んで凝縮されている。 個人的にひとことでまとめると、人生最も大切にすべきことは好奇心を持つこと...
【読了】 理論物理学者Rファインマンによる人生録。上下巻。 少年時代から科学者・大学教授としての指導者の時代まで、いろいろな場面での体験談が、まじめなだけでなく、面白さも相当程度盛り込んで凝縮されている。 個人的にひとことでまとめると、人生最も大切にすべきことは好奇心を持つことである、と思われる。 公私わたる体験談をとおし、物事をとらえる視点、人生観、遊び心、様々な観点から学びが多い。
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上下巻ですが、下巻から読んでも問題ないです。上ではマンハッタン計画やその時代に亡くした奥さんについて触れており、ユニークな人柄と影の部分が少なからず対比して読み取れる時があるのに対し(筆者はそれを意図しないが、読者の勝手な想像力の結果です)、下巻では彼の思想が全面に出ていて、とに...
上下巻ですが、下巻から読んでも問題ないです。上ではマンハッタン計画やその時代に亡くした奥さんについて触れており、ユニークな人柄と影の部分が少なからず対比して読み取れる時があるのに対し(筆者はそれを意図しないが、読者の勝手な想像力の結果です)、下巻では彼の思想が全面に出ていて、とにかく面白いし単純に笑えます。 物事の本質を、フェアに追求する彼の姿勢は、ジャンルやレベルを問わず万人の理想だと強く感じた。 彼の職業柄、物理の用語が文章中に出てくるため、理系アレルギーの方はもしかしたらそこで立ち止まってしまう場合があるかもしれない。でも、この本においてはそれは非常にもったいない!そう言った場合は、構わず文字が入ってくる箇所まで読み飛ばしを推奨します。彼の言いたいこと/魅力は、物理学の世界のみで通用するような内容ではないと、私は思います。
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お茶目で陽気な大物理学者の自伝風エッセイ。主にカルテク時代以降。実に愉快なお人だ。江沢先生が解説してるように,「とらわれない発想」が彼のキーワード。 トップレス・ショウをやるレストランを,法廷で弁護する話。面白い。ほかのなじみの客は,体面を気にして証言しないが,ファインマンは...
お茶目で陽気な大物理学者の自伝風エッセイ。主にカルテク時代以降。実に愉快なお人だ。江沢先生が解説してるように,「とらわれない発想」が彼のキーワード。 トップレス・ショウをやるレストランを,法廷で弁護する話。面白い。ほかのなじみの客は,体面を気にして証言しないが,ファインマンは気にしない。地元紙に「キャルテク物理学教授、週六回トップレス・ダンスを鑑賞」とか書きたてられる(p.165)。奥さんは度量が広いな…。 科学を本当に理解するとはどういうことか,そのことを示す体験談には膝を打つ。現象の名前だけ知っていても,それは意味のある知識ではない。ファインマンは,それを科学者でもなんでもない父から教わったのだった。ブラジルの教育に喝を入れるとこなど,ファインマンらしくてとても良い。 文系学者や神学者を交えて大風呂敷を広げた会議。彼らが小難しいことを言ってても,実は内容が何もないことにファインマンは気付いて随分お怒り。「同じ馬鹿でも偉ぶった馬鹿ほど鼻持ちならないものはない。…普通のばかはいかさま師ではない。…だが不正直な馬鹿となると始末におえない。」p.184 州の教科書選定をやる話もなかなか。選定委員になるなり,教科書会社からの接待とかお中元?とかがきてこれにもうんざりしている。なんかどこの国も一緒だなあ。 さらに,酷い教科書をいっぱい読まされて閉口している。「この星の温度とあの星の温度を合計すると何度ですか?」みたいな設問を見て怒り心頭!「著者自身その主題の意味を理解していないのは、これで明らかだ。」p.202 ノーベル賞受賞に関しても,深夜の電話でたたき起こされたり,取材だ何だで面倒がいっぱい。辞退も考えたが,より面倒なことになると聞いて撤回したらしい。
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この本が出版された時に読んで以来、25年ぶりの再読。改めて内容の深さを感じることができて嬉しい。 下記引用は科学だけに適用されるべきものではないことを自分に言い聞かせていきたい。 P.294 それは諸君が学校で科学を学んでいるうちに、きっと体得してくれただろうとわれわれが皆望...
この本が出版された時に読んで以来、25年ぶりの再読。改めて内容の深さを感じることができて嬉しい。 下記引用は科学だけに適用されるべきものではないことを自分に言い聞かせていきたい。 P.294 それは諸君が学校で科学を学んでいるうちに、きっと体得してくれただろうとわれわれが皆望んでいる「あるもの」なのです。 それは一種の科学的良心(または潔癖さ)、すなわち徹底的な正直さともいうべき科学的な考え方の根本原理、言うなれば何ものをいとわず「誠意を尽くす」姿勢です。
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この本を読んだら、ファインマンさんのことについてもっと知りたくなってしまうのは間違いなし。現に自分はこれからファインマンさんについての他の本を読むことに決めた。
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【本の内容紹介】 ノーベル賞受賞された方ですが、音楽に合わせて数式を考える等、さすが天才は違うと思わせるエピソードから、子供の頃ホテルで働き、如何にチップを貰うかの世渡りの術まで幅広い人間的魅力を伝えてくれる、理系ではなくとも読んで面白い本です。 【メッセージ、エピソード】 ...
【本の内容紹介】 ノーベル賞受賞された方ですが、音楽に合わせて数式を考える等、さすが天才は違うと思わせるエピソードから、子供の頃ホテルで働き、如何にチップを貰うかの世渡りの術まで幅広い人間的魅力を伝えてくれる、理系ではなくとも読んで面白い本です。 【メッセージ、エピソード】 進路に迷った時に読んでほしい本です。 今の世の中、文系、理系と単純に分けることが多いですが、例えば理系の人とはどんな事をしているのか。実際の社会に出てみると意外に曖昧な部分があります。この本はファインマンと言う人と也を通じて曖昧さを教えてくれるかと思います。
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絵やドラムのエピソードを読みながら、不思議な既視感を覚えたが、その理由に気づいた。純真な心で様々な分野で上りつめる男を描いた映画、『フォレストガンプ一期一会』の主人公である。 上巻と同様に、面白エピソードだけでなく、真摯に科学と向き合うファインマン教授の心情も率直に描かれている。...
絵やドラムのエピソードを読みながら、不思議な既視感を覚えたが、その理由に気づいた。純真な心で様々な分野で上りつめる男を描いた映画、『フォレストガンプ一期一会』の主人公である。 上巻と同様に、面白エピソードだけでなく、真摯に科学と向き合うファインマン教授の心情も率直に描かれている。とりわけ「カリフォルニア工科大学卒業式式辞」は、全ての大学院生が読むべき内容だと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
理論物理学者であり、ノーベル賞受賞者でもあるR.P.ファインマン氏の自叙伝。カテゴリを「エッセイ」にしようかとも迷ったが、ここは「科学」を選択。 物理学の名教科書と言われる「ファインマン物理学」からも分かるように、ファインマン氏のユーモア溢れる語り口からの文章は、科学に興味のない方でも思わず笑いながら読み進められるだろう。 下巻終盤に若干の「きな臭さ」を感じる部分もあり、好みが分かれる所もかも知れないが、それでもファインマン氏の科学に向かう姿勢から学ぶことは多い。特に本書の最終章として引用される、カルテク卒業式謝辞で述べられている「科学的良心」という言葉には、彼の伝えたかった事が全て凝縮されているように思える。 「科学者とはどうあるべきか」をユーモアや奇想天外な行動を交えながら体現した一冊である。
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すごく好奇心の強い人で、すごく頭もいい。自分より頭がいい人を発見すると意欲がわく。こういう本から学ぶのは知識ではなく、姿勢と雰囲気。
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うっかり下巻を読んでいなかったー。しかし上巻より面白かった。 物理学者としてしっかりと地位を築いていながら、「好奇心旺盛な一人の男」を貫く姿勢。 以前脳科学者の茂木さんが「科学者はロックンロール」みたいなことをTwitterで言ってたけど、まさにファイマンはロックンロールだな...
うっかり下巻を読んでいなかったー。しかし上巻より面白かった。 物理学者としてしっかりと地位を築いていながら、「好奇心旺盛な一人の男」を貫く姿勢。 以前脳科学者の茂木さんが「科学者はロックンロール」みたいなことをTwitterで言ってたけど、まさにファイマンはロックンロールだなー。 サイエンスに誠意を尽くす。ロックだぜ。
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