ご冗談でしょう、ファインマンさん(上) の商品レビュー
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・みんな知っていることを実際に当てはめてみることができない。本当に理解することによって学ばないと知識などすぐふっとんでしまう。 ・MIT以外の大学院に行ったのは良かった→若者はすべからく広い世界に出て、外を見てくることだ。事物の多様性を知ることは大切なことだからだ。 ・アインシュタインは、すべてが彼の理論通りにはならないかもしれないということをよく知っていて、他のアイデアに対してとても寛大だったのだ ・アリがアリマキの蜜をもらう姿を拡大レンズで見た 自分の目でつぶさに見るのはほんとうに面白かった ・いくら人が僕はこういう成果をあげるべきだと思い込んでいたって、その期待を裏切るまいと努力する責任などこっちにはいっさいないのだ。そう期待するのは向こうの勝手であって、僕のせいではない。 ・なぜ昔は楽しめたのだろう?そうだ、以前は僕は物理で遊んだのだった。いつもやりたいと思ったことをやったまでで、それが核物理の発展のために重要であろうがなかろうが、そんなことは知ったことではなかった。ただ僕が面白く遊べるかどうかが決め手だったのだ。 僕が別にそれをやらなくたって痛くも痒くも無い。もう誰かがとうにやってしまったことだし、別に科学の未来に役立つことでもなんでもないが、そんなことはどうでもよかった。僕はただ自分が楽しむためにいろんなことを発明したり、いろいろ作ったりして遊んだだけの話だ。 というわけで、ぼくはここに至って新しい悟りみたいなものを開いた。僕はもう燃えつきたローソクみたいなものだから、もう決して大した成果もあげられないだろう。これからはそれこそ娯楽のために、気の向いたときにその価値なんぞぜんぜん考えずに、ただ物理で遊ぶことにしよう。 こうなると努力なんぞというものはぜんぜんいらなかった。こういうものを相手に遊ぶのは実に楽なのだ。びんのコルク栓でも抜いたようなもので、すべてがすらすらと流れ出し始めた。そのときは何の重要性もなかったことだが、結果としては非常に大切なことを僕はやっていたのだ。 (そうして、ぐらぐらしている皿の運動をただ楽しいから計算し始めたのが、のちのノーベル賞につながった)
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めちゃくちゃ面白かった。 共感する部分多数。 ビジネス書読むよりもヒントになること多数。 ずっと敬遠してて損した。
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ノーベル物理学賞の受賞者のファインマンさんの話を、短編形式で書かれている書籍。こんな色々な経験してる人はそうそういないだろう、そしてその一つ一つの出来事も凄く面白くてつい笑ってしまう。またファインマンさんは、人生を楽しんで生きる姿は読んでいて愉快な気持ちにさせてくれる。こんなすご...
ノーベル物理学賞の受賞者のファインマンさんの話を、短編形式で書かれている書籍。こんな色々な経験してる人はそうそういないだろう、そしてその一つ一つの出来事も凄く面白くてつい笑ってしまう。またファインマンさんは、人生を楽しんで生きる姿は読んでいて愉快な気持ちにさせてくれる。こんなすごい人なのに何事にも謙虚な姿勢なのも素敵でした。
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Surely you're joking, Mr Feynman! https://www.iwanami.co.jp/book/b256254.html
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アインシュタインやマンハッタン計画など歴史を大きく変えた人物や事件が出てくるにもかかわらず、自慢や嫌味とは感じられない。 それはファインマンが、出会う事象や人に対等に向き合い、溌剌と生きてきたからだと感じる。何かに囚われるのではなく、ただのびのびと、あらゆることに興味を持って過ご...
アインシュタインやマンハッタン計画など歴史を大きく変えた人物や事件が出てくるにもかかわらず、自慢や嫌味とは感じられない。 それはファインマンが、出会う事象や人に対等に向き合い、溌剌と生きてきたからだと感じる。何かに囚われるのではなく、ただのびのびと、あらゆることに興味を持って過ごすことの大切さに気づかされた。
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物理学の世界で有名なファインマン先生の自伝エッセイ。 学生時代の話に始まり、原爆の研究、いわゆるマンハッタン計画に携わっていた期間の話、教授時代の話など、面白いエピソードに事欠かない。 ファインマン先生の、ユーモア好きでいたずら好きな人間性が垣間見えるエピソードが多く、こういう...
物理学の世界で有名なファインマン先生の自伝エッセイ。 学生時代の話に始まり、原爆の研究、いわゆるマンハッタン計画に携わっていた期間の話、教授時代の話など、面白いエピソードに事欠かない。 ファインマン先生の、ユーモア好きでいたずら好きな人間性が垣間見えるエピソードが多く、こういう人に学問を教わることができた学生は羨ましいと思う。 ファインマン物理学は名著と言われているが、ついぞさぼり癖の大学生活を送ったせいで、いまだに読んでいない。 思い返してみれば、自分が研究開発の道に進まなかったのは、大学時代に科学の面白さをイマイチ実感できなかったからだと思う。 それは、大学の講義や教科書が、理論の伝授に偏っており、具体的にそれが現実世界とどのように関係しているのか理解できなかったからではないか。 本書の中のブラジル時代のエピソードでは、ファインマン先生が教えたブラジルの大学の学生は、教科書に書いてあることをコピーして暗記することはできるが、その理論は世界をどのように説明しているのかを、理解していないという記述がある。 本書の中での具体例では、学生は「物質が砕かれたり擦られたりした際には摩擦発光と呼ばれる現象が起こり、発光する」という知識はあるが、暗室で砂糖を砕いたときに砂糖が光ることを知らない。 さらに言えば、この現象は液晶ディスプレイやLEDなど現代の光に関する技術において必須となっているが、そのような対応関係を認識できていないということだ。(もちろん私も本書を読むまでそんなことは知らなかった) 線形代数はどのような意味あり何に活用されているのか、微積は?熱力学は?電磁気学は?・・・科学に興味を持つためには、数式を覚えるのではなく数式が世界をどのように表現しているのか理解し、そして自分の手を動かし、実験したり工作してみることが不可欠だ。 もう少し早くこのような本を読んでいたら、自分の人生も変わっていたかもしれない。
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全般、好奇心によって支えられる、彼の人柄が判って良かったかと。ただ、もう少し起伏に飛んだ物語を期待していたので少し物足りない気もしました。 アマの書評で非常に評価が高かったこと、彼の著書による電磁気学の本で学生時代に勉強したことから、このファインマンさんの本を読んでみた。 まず、物語としての読みやすさは、あまり評価できない。エピソード間でメリハリもなく、前後脈絡の薄い展開や、行間を読ませるにしても背景描写が不足している箇所があり、読み物として上等な部類と呼べないと思う。 (理系でないと読めないというような難解さは無いのだけれども) しかしながら書いてあることは、刮目傾聴しなければならないことが、たくさんのエピソードで語られ、その意見には私は甚だ同意したいし、何よりその人柄が面白い。 この本で著者らが言いたいのは本質を見極める努力を怠るなということだ… 教科書に書かれた表層的な記述を丸暗記したり、思い込みで物事に取りかかるのではなく、総て己で確かめたなかで本質を理解するように薦めている。 まあ、実際には努力することでもなく、好奇心によって楽しく突き詰めた彼は、やはり科学界の巨人なのだが…
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深く読みきれなかったという印象です。化学や物理の話が延々と続くので、よく判らないまま拾い読みしました。印象としては、僕は頭がいいんだぞーって繰り返し言っているように感じて、残念ながら皆さんが言うようなユーモアは感じられませんでした。多分優れた本だろうと思いますが、時間があっても読み返そうとは思えない本でした。もちろん、本が良くないのではなくて、自分の読解力が足らないだけだと自覚したうえでの感想と理解してください。
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物理学の話は言葉での説明のみだから良く分からない点もあったが、それを上回る話の面白さで、ファインマンの人柄がよく伝わってくる本だった。ノーベル賞につながる研究も、とっかかりは遊ぶことにあり、他人からの期待にこたえる責任はないと見極めた件は共感できた。自分が楽しいこと、やりたいこと...
物理学の話は言葉での説明のみだから良く分からない点もあったが、それを上回る話の面白さで、ファインマンの人柄がよく伝わってくる本だった。ノーベル賞につながる研究も、とっかかりは遊ぶことにあり、他人からの期待にこたえる責任はないと見極めた件は共感できた。自分が楽しいこと、やりたいことをやって生きればそれが結果として人のためになるということが分かった。自分もこれ以上出世や昇格などの地位を与えられるようなことがあったとしても、与える人の期待と自分自身は違うのだから、期待に応えるために努力するのではなく、自分自身をみつめ、自分ができることからやりたいことからやることを意識していきたい。素直に、純粋に、そして謙虚に。本著はいい本である。
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ファインマンさんの体験集。いたずら好きの面をかき集めた、面白いエッセイ集というところ。ただ出てくる出演者が蒼々たる物理学の大家ばかりなのが、ファインマンさんなのだろう。
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