黒い家 の商品レビュー
怖いのにどんどん読み進めてしまう。 疑問点としては、主人公がストーカー被害を受け始めてから、彼女への注意喚起がなされていないことと、犯人の知能と体力であそこまでの犯罪を展開するのは現実的ではないところ。
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いやぁ、怖いですね! 自分の好きなミステリーでも時折常軌を逸した人間が登場しますが、そういう人間は本当に獣の様ですよね。そういう人間の狂気というか本能の様なモノを臨場感たっぷりに描いたこの作品はページを読む手が止まらず読み終わったら夜中の3時ですよ…。あぁ恐ろしい。 読了後は...
いやぁ、怖いですね! 自分の好きなミステリーでも時折常軌を逸した人間が登場しますが、そういう人間は本当に獣の様ですよね。そういう人間の狂気というか本能の様なモノを臨場感たっぷりに描いたこの作品はページを読む手が止まらず読み終わったら夜中の3時ですよ…。あぁ恐ろしい。 読了後は今東北や北海道で大きな問題になっている熊による被害のことを思い起こしました。 熊でなくても誰も助けてくれない環境下で一人、剥き出しの本能を持った野生動物に遭遇した時の様な恐怖に身体が震えてきます。 しかしこの本を読んだ人は確実に生命保険会社に就職しようとは思わなくなるでしょうね笑
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保険会社に勤める主人公は、ある日、顧客に呼び出され、そこで子供の首つり自殺を目撃してしまう――。生命保険を題材にしたサイコホラー。 印象的だったのは、悪役の異常さです。家族の身体を故意に切り落とし、傷害保険で金を得た後、さらに生命保険金を狙う。単純で近視眼的な考えしかできない犯...
保険会社に勤める主人公は、ある日、顧客に呼び出され、そこで子供の首つり自殺を目撃してしまう――。生命保険を題材にしたサイコホラー。 印象的だったのは、悪役の異常さです。家族の身体を故意に切り落とし、傷害保険で金を得た後、さらに生命保険金を狙う。単純で近視眼的な考えしかできない犯人ですが、それゆえ人とは思えない恐怖を見せつけます。セキュリティ意識が今ほど高くなかった90年代という時代背景も手伝い、じわじわと主人公の個人情報を暴き、追いつめていく様は背筋が冷たくなります。 また、脇を固めるキャラクターたちも印象的です。契約者を恫喝して解約に導く「潰し屋」など、保険業界ならではの独特な人物像が描かれ、ホラーの部分を省いても楽しめる造りになっています。 保険会社の業務描写や仕組が丹念に描かれており、そのリアルなディテールがフィクションに説得力を持たせています。それゆえ、誇張された恐怖表現ながらも、読み手に日常と地続きの不安を感じさせます。 『黒い家』は、家庭という閉ざされた場が金銭欲によって歪められる様子を描き、血のつながりさえも金に換算される狂気の中で、生命保険という身近な制度が、一転して恐怖の装置へと変貌します。 誰もが関わるシステムを舞台にしているからこそ、より現実感を伴った恐怖を突きつけてくる作品です。
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保険会社社員の若槻は顧客の家で子どもの首つり死体の発見者となってしまう。 死体発見時の父親の態度や、執拗に保険金の支払いを催促する姿に不信感を持った若槻は独自に調査を始める。 ただただ人の本性って、恐ろしい。 まず、少しでも自分に有利に保険金をだまし取ろうという人々の、あの手この手の手口に閉口してしまう。お金が絡むって恐ろしい。 そして、邪魔な人物を排除し、若槻の命を狙う菰田 幸子の粘着性と純度100%の殺意と暴力が恐ろしい。 私的には、あれだけの目にあわされながら、菰田 幸子をサイコパスという括りでは見ない。とか言える若槻の彼女さんのメンタルは、素晴らしいんだろうけど、何気に怖いんですけど。
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夜中にほぼイッキミした、怖かった〜〜 そろりそろり、と何者かが近づいてきそうな恐怖… 昔の作品だからというのもあると思うんだけど、 保険会社がブラックすぎて…笑
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保険屋に関するホラー小説 とても面白かった 主人公は保険業の人間 ある客の家を訪ねた際に子供の首吊り死体を発見してしまう 多額の保険金が子どもに掛けられておりお金を要求されるが、遺体発見時の家族の様子やお金への執着心を見て、主人公は家族が息子を殺したのではないかと疑う 警察も自...
保険屋に関するホラー小説 とても面白かった 主人公は保険業の人間 ある客の家を訪ねた際に子供の首吊り死体を発見してしまう 多額の保険金が子どもに掛けられておりお金を要求されるが、遺体発見時の家族の様子やお金への執着心を見て、主人公は家族が息子を殺したのではないかと疑う 警察も自殺か他殺か判別できず、保険金を出し渋っていると主人公へ悪意が向けられる おかしな客と関わったことで、非の無い主人公の日常が徐々に侵されていく しかし主人公への悪意に対して決定的な証拠もないため警察も動けず、それが余計にもどかしくハラハラとさせられる 最初保険業の日常パートを細かく長く感じたが、それがあることで後半の非日常を強く感じさせ恐怖心をさらに感じるスパイスになっていたと思う 幽霊は全く出ない作品であったが大変怖さを感じてとても面白かった 小学生のときに一度リタイアした作品であったが再チャレンジして良かった
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法事で暇だったから合間にぶわっと読んだ。 最初本を開いたときは、フォントの小ささとページの多さにびびったけど全然気にならないぐらいスラスラ読めました。 怖いです。 夜だったら絶対ビビってた。 サイコパスを出してくるあたり貴志さんらしさ。 ただホラー小説は私の好みじゃなかったみたいです。 面白かったけどそこまで引き込まれなかったかな。
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まず読み終わった感想は、五十嵐貴久さんの「リカ」を思い出した。 サイコパスな女性が確かに怖いと感じたけど、私的にはもう一捻りホラープラス何か欲しかったなぁという感じでした… ただ生命保険会社の裏側とかが分かって面白かった! 保険金目当ての殺人や詐欺なんて、想像以上に現実にあるのか...
まず読み終わった感想は、五十嵐貴久さんの「リカ」を思い出した。 サイコパスな女性が確かに怖いと感じたけど、私的にはもう一捻りホラープラス何か欲しかったなぁという感じでした… ただ生命保険会社の裏側とかが分かって面白かった! 保険金目当ての殺人や詐欺なんて、想像以上に現実にあるのかもしれないなと思ってしまった… そういう意味でもホラーだな!
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20年前の高校在学中に既読。 帰り道に読み歩いて、後半の怒涛の恐怖に玄関で立ったまま読み切ってしまいました。 大人になっても凄惨な状況に眉をしかめながら読み直しました。 相変わらずの恐怖の質。本を読み始めたキッカケとなった作品です。 記憶を無くして読みたい…。
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本作品はサイコパスとはなにか?生まれながらの悪人は存在するのか?という事が保険金取得を絡めながらミステリー調に描いたホラー展開の作品で保険を絡ませる発想がまた絶妙で恐怖感倍増です、狂気感も貴志祐介作品らしい感じでした。
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