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戻り川心中 の商品レビュー

4.1

115件のお客様レビュー

  1. 5つ

    37

  2. 4つ

    44

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

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2015/11/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2015/11/16 1983年とかの本。 たまにはと思って。 たまにはいいもんだ。 ミステリなんだけど快刀乱麻とかではなくねっとりしっとりした感触。 表現力ないな、私。 桐の柩が一番好きかも。 最後の軽いハッピーエンドが風味がなくてもこれがよかった。 表題作もあくまで歌人のエゴとして終わったのがよかった。 でも現実の裏づけがないと評価されないのも悲しい話。

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2015/11/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

明治から昭和にかけて、暗い時代を背景に物哀しいストーリーが展開する。流麗な文章と意外なトリックのギャップが印象に残る。

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2015/07/20

密やかに語られる五つの物語。 彼らが間近で接した死には秘密が隠されている。 侘しい時代を生きた彼ら。 それでも燈は灯り、夜の色は彩られて。 五つの物語ではどれも死の側で花が咲いている。 もしかしたら悲しき恋情はそれらに花葬されていたのかもしれない。

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2015/07/07

前に読んだ他の作家の短編集がロクでもなかったので、この作品が際立ってしまった。 少し陰がある雰囲気や使う言葉の上手さなど、作家の力量が分かる。凄いミステリーというわけではないが、「ああ、、」と思わせる所が良い。ちょっと追っかけてみたい作家だ。 " 藤の香 " ...

前に読んだ他の作家の短編集がロクでもなかったので、この作品が際立ってしまった。 少し陰がある雰囲気や使う言葉の上手さなど、作家の力量が分かる。凄いミステリーというわけではないが、「ああ、、」と思わせる所が良い。ちょっと追っかけてみたい作家だ。 " 藤の香 " が一番良かったと思う。

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2015/06/20

自分の中で、連城ブームがきている。 その中でもこれは面白かった!特に表題作が。 あえて詳細は書かないので、読むべし。 完全版はハルキ文庫になるらしい。 あまり知られていないような気がするから、広めていきたい一冊。

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2015/06/11

ミステリー小説としてのクオリティも高いが、それ以前にジャンルの枠を超えてひとつの読み物として凄く面白い 花をメインテーマに据えた各短篇が繊細で趣のある文章で美しく著されており、それがたまらなく格好良くて心を掴まれてしまう 作品の舞台設定も情趣に充ちていて良い 残りの花葬シリーズも...

ミステリー小説としてのクオリティも高いが、それ以前にジャンルの枠を超えてひとつの読み物として凄く面白い 花をメインテーマに据えた各短篇が繊細で趣のある文章で美しく著されており、それがたまらなく格好良くて心を掴まれてしまう 作品の舞台設定も情趣に充ちていて良い 残りの花葬シリーズも是非読みたい  

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2015/06/05

花と恋愛を絡めたミステリー短編集。どの話も時代設定が明治から昭和初期ということもあって、しっとりとした描写で文学的ですらありました。 個人的には「桔梗の宿」が好きでした。 まだ年若い娼婦(女郎?)の想いが切なかった。

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2015/06/03

ミステリとして各短編の完成度の高さは言うに及ばず、美しくはかなく綴る筆致が格を引き上げている。個人的には桔梗の宿がベスト。この動機はどこかで模倣されたエピソードを聞いた ことがあるが、実際読むとこうも驚かされるのは連城氏の力量だろう。男と女、業について考えさせられる。まだまだ連城...

ミステリとして各短編の完成度の高さは言うに及ばず、美しくはかなく綴る筆致が格を引き上げている。個人的には桔梗の宿がベスト。この動機はどこかで模倣されたエピソードを聞いた ことがあるが、実際読むとこうも驚かされるのは連城氏の力量だろう。男と女、業について考えさせられる。まだまだ連城氏の未読作品があり、それを読む事ができる事を幸せに思う。

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2017/11/09

大正から昭和初期の時代を背景にした、 花にまつわる5つの短編集です。 藤の香 桔梗の宿 桐の棺 白蓮の寺 戻り川心中 タイトルにもなっている花たちは、 奥ゆかしく、地味な雰囲気ながらも どれも日本人の好みそうな花たちです。 この花がそれぞれのお話の中で、重要な役割を担っていま...

大正から昭和初期の時代を背景にした、 花にまつわる5つの短編集です。 藤の香 桔梗の宿 桐の棺 白蓮の寺 戻り川心中 タイトルにもなっている花たちは、 奥ゆかしく、地味な雰囲気ながらも どれも日本人の好みそうな花たちです。 この花がそれぞれのお話の中で、重要な役割を担っています。 遊女の恋とその社会、ヤクザの世界、檀家と寺の因縁、 歌人がおこした二度の心中未遂事件の真相と、 5つの作品に漂う、どす暗い世相感。 横溝正史の金田一シリーズを思い起こす 時代設定とみごとな文章力。 普通なら暗い気持ちのままで終わるところですが、 作者の美しい筆力によって、 主人公の語り口調で始まる物語に引き込まれていきました。 初めて読む作家さんですが、 恋愛小説ともミステリーともとれる短編集は とても印象深い作品でした。

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2018/03/20

綺麗な情景描写。 解き明かされていく謎。 読み始めると、どっぷり物語の中に浸かってしまう。 わたしは、報われない恋というのが好きらしい。 遊郭の話、知らずにハマってしまう。 不義の恋というのは嫌いなのだが、現実から離れた世界に浸かるためには必要な設定かも。 何より、不朽の名作とさ...

綺麗な情景描写。 解き明かされていく謎。 読み始めると、どっぷり物語の中に浸かってしまう。 わたしは、報われない恋というのが好きらしい。 遊郭の話、知らずにハマってしまう。 不義の恋というのは嫌いなのだが、現実から離れた世界に浸かるためには必要な設定かも。 何より、不朽の名作とされる表題作の素晴らしさ。 わたしの原点とも言える源氏物語の登場人物をなぞらえたり、好きな要素が多すぎて参った。 心中というものには感情移入できないし、勘違いの境地としか思えないのだけど、この作品だけは別格だ。 夢野久作氏は、心中のことを『恋愛遊びの行き詰まり』と書いてたなぁ、そういえば。

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