日曜日たち の商品レビュー
とても普通な人たちの、煮えきらないようなそうでもないようなちょっと不幸な平凡な日常の短編小説。と思ったら最後ちょっと救いがあって、読後感はよかったです。おとこでもおんなでも、恋人がいてもいなくても、負け犬に見えちゃっても、目の前の日々を苦しんだりめんどくさがったりしながらも積み重...
とても普通な人たちの、煮えきらないようなそうでもないようなちょっと不幸な平凡な日常の短編小説。と思ったら最後ちょっと救いがあって、読後感はよかったです。おとこでもおんなでも、恋人がいてもいなくても、負け犬に見えちゃっても、目の前の日々を苦しんだりめんどくさがったりしながらも積み重ねていけばちゃんと何かしらの結果は出るから大丈夫だよ、と励まされた気分になりました。来週からまた、がんばろう。
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なにか喉に骨が引っかかっているような そんな気持ちにもなるけど、 最後はいい日曜日だったってことで
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5作品に登場する、母親を探す小学生の兄弟。 全く関連性のないと思っていた5作品が、この兄弟によってつながっていた。 都会に暮らす若者たちが、日々苦悩しながら生きていく。 ちょっと辛いな。 でもラスト、この兄弟によって救われたかも…。 「嫌なことばっかりだったわけではない。」 この...
5作品に登場する、母親を探す小学生の兄弟。 全く関連性のないと思っていた5作品が、この兄弟によってつながっていた。 都会に暮らす若者たちが、日々苦悩しながら生きていく。 ちょっと辛いな。 でもラスト、この兄弟によって救われたかも…。 「嫌なことばっかりだったわけではない。」 この言葉が象徴的でした。
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ラスト2ページで、涙がでた。 謎に包まれていた可哀想な兄弟に救いのある結末で、それだけで東京に暮らす自分も救われたような気がした。
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「もっと簡単にいえば、誰かを愛するということが、だんだんと誰かを好きになることではなくて、 だんだんと誰かを嫌いになれなくなるということなのだと知ったのだ。」 「何かを忘れずにいたいと健吾は思う。何かを忘れずにいるということが 絶対に不可能だと思うから、ますます何かを絶対に忘...
「もっと簡単にいえば、誰かを愛するということが、だんだんと誰かを好きになることではなくて、 だんだんと誰かを嫌いになれなくなるということなのだと知ったのだ。」 「何かを忘れずにいたいと健吾は思う。何かを忘れずにいるということが 絶対に不可能だと思うから、ますます何かを絶対に忘れたくないと思う。」 「ただ、強引さというのは、度を越すとロマンティックになる。」
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途中で正直飽き飽きしてしまったというか。 作者らしいなとは思ったが。 ただ最後の「日曜日たち」で、ああ最後まで読んで良かったと思う。 ほんの小さなどこにでもある生活を描くのがひたすら巧いと脱帽。
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バラバラな5人の若者の「日曜日」ストーリー。 単なる短編集ではなく、”連作”短編集っていうんだね。それぞれの過去をつなぐのは小学生の兄弟。 こういう形式も好きだなー。 リアルな若者男女の日常と、それを繋ぐ線となる兄弟。わたしたちの周りにも、もしかしたらこんな線があるのかな、あった...
バラバラな5人の若者の「日曜日」ストーリー。 単なる短編集ではなく、”連作”短編集っていうんだね。それぞれの過去をつなぐのは小学生の兄弟。 こういう形式も好きだなー。 リアルな若者男女の日常と、それを繋ぐ線となる兄弟。わたしたちの周りにも、もしかしたらこんな線があるのかな、あったら素敵。
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短篇集。 つながりの無い話の中に 同じ幼い兄弟が必ず出てくる。 最後が救われて、ほわっとする。 いい短篇集だと思う。 この人の書くものは好きだなあ、多分。
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http://john615hkt.blog.fc2.com/blog-entry-46.html 妻夫木聡、深津絵里出演の映画『悪人』の原作の芥川賞作家、吉田修一による作品。2002年から2003年にかけて「小説現代」に掲載された5つの短編集をまとめたもの。「パークライフ」...
http://john615hkt.blog.fc2.com/blog-entry-46.html 妻夫木聡、深津絵里出演の映画『悪人』の原作の芥川賞作家、吉田修一による作品。2002年から2003年にかけて「小説現代」に掲載された5つの短編集をまとめたもの。「パークライフ」、「東京湾景」などのような著者の過去の作品からもわかるように、著者は東京で暮らす若者を描くことに長けており、この世代独特の、やるせなさ、自分の存在意義、不安などを見事にこの作品でも描いている。ただ「嫌なことばかりではない」と作者は見事に伝えている。 ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議だ小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡み合い交錯しあう、連作短編集の傑作。 裏表紙より引用 この作品は「日曜日のエレベーター」、「日曜日の被害者」、「日曜日の新郎たち」、「日曜日の運勢」、そして表題の「日曜日たち」の5つの短編集で構成されている。5人の主人公の若い男女は何の関係もなく、それぞれおかれている状況も様々だ。ただ短いストーリーの中で5人は小学生の兄弟たちと出会うことになる。 私は友人に薦められてこの本を読み始めたのだが、二番目の「日曜日の被害者」の途中で本書に飽きていた。たんたんとそれぞれのストーリーが進んでいく印象で、どうも盛り上がりにかける作品と感じていた。ただ友人に「最後は絶対に読んで良かったと思うから、読んでみてくれ」と言われたので、仕方なく読むことに。「この本紹介してくれてありがとう」と感謝することになる。 それぞれの作品の中で登場する、小学生の兄弟の状況が、短編を読みすすめるにつれてわかってくる。なぜ小学生がたった二人で、洗濯もしていないような汚らしい格好で東京にいるのか。一見何にも関係ない5人のストーリーが少しずつ、繋がりを持ち始めて、最後に小さなよろこびに変わる展開は読んでいてハッピーな気分にさせてくれる。若干中だるみする事は否めないが、ぜひぜひ読んで欲しい一冊だ。個人的なことだが、来年から社会人になる私にも「嫌なことばかりでない」と元気づけさせる一冊となるのかもしれない。 ところでこの作品が映像化したら面白いと思ったのだが、すでに読んだことのある方はどうだろうか。兄弟はお笑いコンビのまえだまえだ主演で。実際の兄弟の子役ってあんまりいない印象なので、結構いろんな映画に出ている気がする。他の5人はかなり難しいな…。「日曜日のエレベーター」の渡辺は少し髭を生やした劇団ひとりでいかが?
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ある兄弟と接点のある人たちのそれぞれの日曜日について 吉田さんの作品はどこか救われない印象がありましたが どの話も手放しのハッピーエンドではないけれど さっぱりとして後味がいい印象でした 親切など結構だと強がる人が、実はどれほど その親切を必要としているか これまで考えたこと...
ある兄弟と接点のある人たちのそれぞれの日曜日について 吉田さんの作品はどこか救われない印象がありましたが どの話も手放しのハッピーエンドではないけれど さっぱりとして後味がいい印象でした 親切など結構だと強がる人が、実はどれほど その親切を必要としているか これまで考えたことさえなかったのだと気がついた。 相手のためだと思いながら、結局、自分のために いつも引きさがっていたのだ、と。 大学生でこんなことに気づけたら果てしなく大人な気がした
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