ローマ人の物語(21) の商品レビュー
アウグストゥスから始まった血がネロでついに途絶えた 新たな混沌が始まろうとしている ダメな皇帝が三代続くもローマは崩壊しない クラウディウスまでの貯金があったからであろう
Posted by
ネロが自死した翌年は、ローマにとって久しぶりの内乱の年となった。一年間で3人の皇帝が自死するという帝政の危機は、結局ヴェスパシアヌスとその補佐を務めたムキアヌスによって収拾される。本書では、自死した3人のうち、ガルバとオトーの治世が描かれている。老齢故の怠惰さが皇帝としては致命的...
ネロが自死した翌年は、ローマにとって久しぶりの内乱の年となった。一年間で3人の皇帝が自死するという帝政の危機は、結局ヴェスパシアヌスとその補佐を務めたムキアヌスによって収拾される。本書では、自死した3人のうち、ガルバとオトーの治世が描かれている。老齢故の怠惰さが皇帝としては致命的であったガルバはともかく、若さと従軍経験の無さが災いしたオトーは、少々不運だったと言えるかもしれない。かつてネロの悪友であったとはいえ、ルジタニア属州時代の彼は優秀な行政官であった。時代が時代ならば、その経験を活かし皇帝として善政を行っていた可能性さえ示唆される。歴史とは、つくづくタイミングであると感じさせられた。
Posted by
81 久しぶりに読むことを再開しました。 ローマの危機は何度もあったにせよ 彼らなりに解決した,その手法がおもしろいと感じた。 一貫性があるのがすばらしいと思う。
Posted by
上中下。ほんとに危機だ。ドミティアヌスがなぜ記録抹消にまでなったのか、納得しきれなかった。結局、政治がごく一部の人々・階級のものだからだろうなあ。元老院とかからすると最悪でも、市民にとっては関係ない、というか。おばかな感想ですが。
Posted by
ネロが国家の敵とみなされ、自死に追い込まれた後に 帝位についたガルバ。 しかし彼は属州総督から兵士に押し上げられ皇帝になっただけで 帝国の統治を全うしようとしなかった。 すると間髪居れずにオトーが立ち、ガルバは非業の死を遂げる。 そのオトーにも不満な兵士はヴィテリウスを...
ネロが国家の敵とみなされ、自死に追い込まれた後に 帝位についたガルバ。 しかし彼は属州総督から兵士に押し上げられ皇帝になっただけで 帝国の統治を全うしようとしなかった。 すると間髪居れずにオトーが立ち、ガルバは非業の死を遂げる。 そのオトーにも不満な兵士はヴィテリウスを擁立し、 オトーを死に追い込む。 そのヴィテリウスも敗者の処遇で過ちを犯し、 混乱を極める中で、東方でついに健全な精神を持つ1人の男が立ち上がる。
Posted by
ローマ帝国が強固だったのは中央がしっかりしていたからで、その根底は敗者を取り込む(良い意味の)同化政策だったということですな。相当難しいけど・・・
Posted by
アウグストゥスの血から離れたローマ帝国の混迷と苦闘。あまり語られない「輝かしい成果の無い時代」というのも新鮮で面白かった。【0511新】
Posted by
現在でも1年で総理大臣が3人も代われば、国家は大混乱するだろうが 地中海沿岸の覇者として君臨した古代ローマ皇帝の場合・・・ 「これでよく国家が崩壊しなかったな。」という思いと この後につづく五賢帝への興味を抱かせる巻でした。 作家独自の史観とエスプリの利いた文章で相変わらずで...
現在でも1年で総理大臣が3人も代われば、国家は大混乱するだろうが 地中海沿岸の覇者として君臨した古代ローマ皇帝の場合・・・ 「これでよく国家が崩壊しなかったな。」という思いと この後につづく五賢帝への興味を抱かせる巻でした。 作家独自の史観とエスプリの利いた文章で相変わらずで、しっかり読まされてしまった。
Posted by