水曜の朝、午前三時 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
サイモン&ガーファンクルの歌(Wednesday Morning, 3 AM)をタイトルにした本作、久々に読む文芸作品だと思う。再読だけど。 物語に流れるノスタルジックと洋楽、大阪万博を覚えてる世代じゃないけれどなにか懐かしくなる。 死を前にした母が、昔の、いや今も胸を焦がしている恋愛について語る。 いや恋愛についてではなくて母は娘に「人生は宝探し。嫌でも歩き出さなければならないし、それなら最初から宝探しと割り切ったほうが楽しいに決まっている」という言葉を残したかったんだろう。 どんな時代もいろいろな障害はあるし、そしてそれだから人生だ。
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「もしかしたらあり得たかもしれない、もう一つの人生、そのことを考えなかった日は1日もありませんでしたー。」 二十年も前の万博で燃えて、消えた、とある男女の静かな悲恋物語。
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友人にお勧めされたので読んでみました。 著者の作品は初めて読みましたが、文体かなり好みです。 1970年の大阪万博を舞台とした恋愛小説ですが、単純な在日朝鮮人との悲恋話として語ることのできない一冊です。 50年前と現代では差別に対する考え方にギャップがあるとは思いますが、そのあ...
友人にお勧めされたので読んでみました。 著者の作品は初めて読みましたが、文体かなり好みです。 1970年の大阪万博を舞台とした恋愛小説ですが、単純な在日朝鮮人との悲恋話として語ることのできない一冊です。 50年前と現代では差別に対する考え方にギャップがあるとは思いますが、そのあたりは当時の世相や風俗がとても丁寧に表現されているので、うまく受け入れることが出来ました。 ましてやA級戦犯となった祖父を持つ家庭に育った彼女では他の選択肢はないだろうなと、だからこそ同情や否定的な気持ちを持つことなく、主人公と一緒になって哀しみや悔恨や苦しさを共有してしまいました。。 そのうえで、心の声に素直に従うことが今の生活に折り合いをつけて生きていくより難しいこと、それでも選択に悔いがない人生だったと思えていること、明日への希望を次の世代に伝えていること、すべてが感動的でした。 読んでよかった!
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1970年の大阪万博、時代が激しく動き出した頃に一生引きずるような恋をした人たち。 いま読んで必要なことたくさんかいてあった気がします。 その頃から何にも変わってない。 人間なんて、そんなに変わらない。 直美の考え方に共感するところは多々あり。政治的な考え方とか。 それにしても、...
1970年の大阪万博、時代が激しく動き出した頃に一生引きずるような恋をした人たち。 いま読んで必要なことたくさんかいてあった気がします。 その頃から何にも変わってない。 人間なんて、そんなに変わらない。 直美の考え方に共感するところは多々あり。政治的な考え方とか。 それにしても、地元千里感満載過ぎて読みやすいところはあったかもしれない。阪急オアシスとかね。読書会で何て言うか考えるところもある
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すごーく良かった。人生に対する力強い応援。けどテーマのひとつである差別については唐突でうまく受け入れられなかった。
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この小説はもう少しわたしが大人になったら、その良さを理解できるのかもしれない。途中少し長く感じたけど全体的に悪くなかった。 誰が良くて悪いのか、病気での早死、間違えたと思われる大きな選択、そんな大事そうなことはほとんど重要ではないと思わせる。 それは284ページが全てを語ってい...
この小説はもう少しわたしが大人になったら、その良さを理解できるのかもしれない。途中少し長く感じたけど全体的に悪くなかった。 誰が良くて悪いのか、病気での早死、間違えたと思われる大きな選択、そんな大事そうなことはほとんど重要ではないと思わせる。 それは284ページが全てを語っている。人生は宝探し、そう考えて楽しめばいい。自己の死を目の当たりにして考えることは、皆同じなのかもしれない。全ての関わりのあった人への感謝だ。直美は、自分の宝探しの冒険を邪魔した人でさえ、物語として重要なスパイスと言った。 あんなにも憎悪し、涙を流し、嫉妬したあの人でさえ最後は許せるのだとしたら、もう死んでもいいと思える人生を送るにはどうしたら良いか。直美の答えは、時には立ち止まり、自分の頭でよく考えて勉強して、自分自身が選択して人生という冒険を楽しむこと、だった。 人生の重要なことなんて、ほとんど誰も教えてくれない。それをもっと早くに知ってたらと思うことがよくある。選択を間違えない生き方なんてないのだろうけど。
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直美さんの短くて長い人生の話。 ある半年間に起きた出来事。 ドキドキしたり、切なくなったり、 でもまさかね。 そしてまたまさかね。 前に読んだ気がしてたんだけど、こんなに衝撃を受けるくらい本当に忘れていたなら、自分も大人になった証拠や。
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「この人生に私が何を求めていたのか ここまで根気よく付き合ってくれたなら、もつわかったでしょう。私は時間をかけて、どこかにあるはずの宝物を探し回っていたのです。ただ漠然と生きていては何も見つけることはできない。でも耳を澄まし、目を見開いて注意深く進めれば、きっと何かが見えてくるは...
「この人生に私が何を求めていたのか ここまで根気よく付き合ってくれたなら、もつわかったでしょう。私は時間をかけて、どこかにあるはずの宝物を探し回っていたのです。ただ漠然と生きていては何も見つけることはできない。でも耳を澄まし、目を見開いて注意深く進めれば、きっと何かが見えてくるはずです。」45歳でなくなった一人の女性の娘にあてたテープ。恋愛や仕事、その環境にいる人たちの話をとりとめなく伝える内容。共感することが多く、人生の深さを実感させられる
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時代は、1970年の大阪万博。コンパニオンとは呼ばずホステスと呼ばれた大阪万博の案内として働く女性の恋愛物語。 時代とは言え、現在でもどうなんだろうな、というその恋愛対象者との実らなかった恋。 「もし、あのとき、あの人との人生を選んでいたら……」。 三島由紀夫が自決した年、時代を...
時代は、1970年の大阪万博。コンパニオンとは呼ばずホステスと呼ばれた大阪万博の案内として働く女性の恋愛物語。 時代とは言え、現在でもどうなんだろうな、というその恋愛対象者との実らなかった恋。 「もし、あのとき、あの人との人生を選んでいたら……」。 三島由紀夫が自決した年、時代を感じるがその心情は現代の若者と何ら変わらない普遍の真理といえるものがある。泣けるわけではないが、なぜそんなに後々まで尾を引くのか。読了後、私自身も引っかかるような思いが残る。 もう50年近くも経過し、大阪万博という響きが懐かしい。ちょうど今年3月には万博のシンボル、太陽の塔の内部が公開されるという。絶対に見たいよなあ。 あの小学校のときの自分が蘇る、そんな期待でワクワクする。
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