西の善き魔女(7) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
フィリエルとルーンの、特にルーンの幼い頃がわかる一品。 長編とセットでなく、単品で読むと絵本のような香りがする。 物語の進行には関係ない停滞した話だったので、あまり好きではないが。 この本で一番すきなのは、 「こういうの、へたくそだよ」 「黙って近づけば、ずいぶん簡単だったのに。人を殺すときには、刃物を見せたらだめなのに。それから、握り方がまちがっている。刃を水平にもたなければ。そうすれば、肋骨に当たらずに内臓までとどくから」 「人が殺せると思うなんて、ばかだ。こんなだったら、かえり討ちされてしまうよ。人を殺すところ、一度も見たことがないくせに。どういうものかわかってもいないくせに」 などの、フィリエルがルーンを殺そうとするシーンの一連の彼の台詞です、牧歌的な世界を舞台に、また牧歌的に見えるように覆いのつけられたセラフィールドを舞台に突然現れた子どもの、おそらくは実体験に基づいているのだろう台詞からは凄惨な過去が垣間見えます。フィリエル視点で進行するためにこのシーンでさえも、ゆるやかな物語調を逸脱することはありませんがすこしどきっとさせられます。 幸福の中に潜む陰惨な過去、いいですねぇ。そういう語りは好みです。解りやすくって。 これに対してフィリエルはルーンを殺そうと思っていても、自分の嫌なものを排除したいというだけの、子どもの癇癪の域を出ない。単なるわがままでしかないのである。その対比が少し、面白い。 また、おそらく凄絶な過去を経てきているのだろうルーンもしかし情操の育ちが遅いのでしょう。 「最初と最後が矛盾しているから変だ。証明にならない」の台詞に苦笑がこぼれます。人間の感情の変化と言うものを度外視している彼に。 そして台詞の人称が「僕」から「ルーン」に移り変わるのがみものです。それだけでルーンの感情の変化がわかるのですから。
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もやもやするこの2人のこども。こどもはこんなことしません絶対。フィリエルの住んでる環境にルーンにほにゃららをしようと思うきっかけってあるのかね? 書いた人…大人だ。 リアリティーがない。感情描写下手?
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「フィリエルがセラフィールドだからだよ」 外伝。名もなき少年が「ルーン」になるまでのセラフィールドの1年間。 フィリエルは最初からフィリエルですが、 ルーンがルーンになっていく姿は悲しくもけなげに思えます。 まらルーンが眼鏡に固執する理由になるエピソードは印象的です。 8歳のフ...
「フィリエルがセラフィールドだからだよ」 外伝。名もなき少年が「ルーン」になるまでのセラフィールドの1年間。 フィリエルは最初からフィリエルですが、 ルーンがルーンになっていく姿は悲しくもけなげに思えます。 まらルーンが眼鏡に固執する理由になるエピソードは印象的です。 8歳のフィリエルはどうしようもなく子供ですが、 一足飛びにすごい事を思いつき でも行き当たりばったりで行動しちゃうところは変わってないなと思えます。 常に体当たり(笑) 2人の絆の強さがわかる外伝ストーリーです。 この巻が実は一番好きです。
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全編を読み終えてみて言えること。 恐らく作者の荻原さんがイメージしていたこの物語の構想っていうのは、この冊数で収まりきれる内容のものではなかったのだろうなぁ・・・・ということです。 と、同時に、児童文学からスタートしつつもどこかで「児童文学のリミッター」を外していった上橋さん...
全編を読み終えてみて言えること。 恐らく作者の荻原さんがイメージしていたこの物語の構想っていうのは、この冊数で収まりきれる内容のものではなかったのだろうなぁ・・・・ということです。 と、同時に、児童文学からスタートしつつもどこかで「児童文学のリミッター」を外していった上橋さんに対し、あくまでも「児童文学のリミッター」を自らの枷として書き続けていったのが荻原さんだったのではないか? そんな気がします。 本来なら本編とは別物として扱われるべき「外伝」部分を読んで初めて、ルーンがどうしてルーンたりえているのかということも、フィーリ(賢者)とバード(吟遊詩人)が何者なのかということも、この世界が本当のところどういう姿・思想の世界観なのかということも、結局「外伝」にあたるこの「金の糸紡げば」と「真昼の星迷走」、そして既読の「銀の鳥 プラチナの鳥」を読んで初めて納得できた・・・・というか共感できたような気がします。 そうやって考えてみると、おそらくオリジナル本の5冊では収まらなかった・・・・というのが本当のところなのではないでしょうか? (全文はブログにて)
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フィリエルとルーンのちびっ子時代の話です。 フィリエルの落ち着きのない性格がよーく分かります(笑)。 ここで何が良かったって、ホーリー夫妻の人柄がちゃんと書かれていたこと。 だんなさんなんか寡黙な上に1巻目からあれですからね…よく分からん人としか思えなかったんですけど、こうやって...
フィリエルとルーンのちびっ子時代の話です。 フィリエルの落ち着きのない性格がよーく分かります(笑)。 ここで何が良かったって、ホーリー夫妻の人柄がちゃんと書かれていたこと。 だんなさんなんか寡黙な上に1巻目からあれですからね…よく分からん人としか思えなかったんですけど、こうやって1巻丸々全部で出てきてやっと本編で言われていたような彼の葛藤というものを思うことが出来ました。
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外伝にしてディー博士初登場。想像していたとおりでした。もう少し変人でもよかったかも(笑)。 後半から想像以上に怖い展開になります。フィリエルの境遇も考えると可哀想な気持ちになるけど、ラブラブな二人のイメージが強いだけに、この展開は意外でした。 フィリエルは昔から強気な女の子だった...
外伝にしてディー博士初登場。想像していたとおりでした。もう少し変人でもよかったかも(笑)。 後半から想像以上に怖い展開になります。フィリエルの境遇も考えると可哀想な気持ちになるけど、ラブラブな二人のイメージが強いだけに、この展開は意外でした。 フィリエルは昔から強気な女の子だったんですね。ルーンの姿がいじらしくてたまらなかった。二人とも可愛いです。また一巻から読み返したくなりました。
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当初、タイトルに「外伝」とついていたので、勘違いしてましたが、ちゃんと本編が締まるらしい。よかった。 この「金の糸紡げば」はフィリエルとルーンの出会いが描かれている。気になっていたところ。次巻で終わっちゃうのか。読み終わりたくないな。
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外伝としての主人公達の出会いからの1年と,本編物語以後の 話が10ページほど書かれている. 物語の本編ではないため,主人公達の小さい時の掛け合いが主 になっている.その為,本編自体のもやもや感はすっきりしな い.比較的ほのぼのとした話が好きならいいのかもしれないで す.あくまでも...
外伝としての主人公達の出会いからの1年と,本編物語以後の 話が10ページほど書かれている. 物語の本編ではないため,主人公達の小さい時の掛け合いが主 になっている.その為,本編自体のもやもや感はすっきりしな い.比較的ほのぼのとした話が好きならいいのかもしれないで す.あくまでも比較的・・・の話ですけどね. 2009.08.09(Sun)読了
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図書館。 フィリエルとルーンが出会った頃の話。 ここにきて、ようやく二人が惹かれあう理由がわかった気がする。 お父さんの出番も多い。 1巻から読み返すのもいいかもしれない。
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中学〜高校時代に読んだ本。 『西の善き魔女』シリーズは 外伝含めて全8作です。 これは本篇から離れ、主人公フィリエルと ルーンの幼少期を描いた作品。 地元の本屋にこの本しか置いてなかったため、 本編すっとばしてまずはじめにこの作品から 入ってしまいました。 だから話の端々にでて...
中学〜高校時代に読んだ本。 『西の善き魔女』シリーズは 外伝含めて全8作です。 これは本篇から離れ、主人公フィリエルと ルーンの幼少期を描いた作品。 地元の本屋にこの本しか置いてなかったため、 本編すっとばしてまずはじめにこの作品から 入ってしまいました。 だから話の端々にでてくる状況が飲み込めないし、 本編読み直してから読んで、やっとフィリエル父が ちゃんと出てくることの有難みが分かったり…… と散々ですが、それを差し引いても、 『西の善き魔女』シリーズでは一番お気に入りです。 北の果ての崖に建てられた天文台や、 その中に埃まみれで置かれた観測道具や本の山、 ”ミツバチの祭り”でのジンジャークッキー作りの様子、 など、全体の雰囲気がほんわかしていてすごく良いです。 話は秋から冬、春、夏…とおよそ1年の季節を 追っていくようになっていますが、 終盤の夏のエピソードは、ほんわかした雰囲気の作中に 小さい子供の残酷さを扱っていて、 スパイスもちゃんと効いています。 原作小説はノベルズ版で出版されてから、 大型版、文庫版と展開され、 さらに漫画化、アニメ化もされて、 荻原さんの中で一番広がりのあった作品かもしれません。 本当は、”ノベルズ”なのか”児童文学”なのか ”ファンタジー”なのか判別に困ったのですが、 ……面倒なので”小説”という括りにしておきます。
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