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葬送 第1部(下) の商品レビュー

3.9

28件のお客様レビュー

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2025/11/29

・「僕は画家として、その想像力を用いながら何かに集中し、生の苦悩から逃れるという作業を、仕事を通じて実行することができるじゃないか。…化学工場で…働いている連中なんて、…きっと仕事が早く終わることばかり考えていると思うよ。仕事の苦悩の方が、彼らにとっては生の苦悩よりも勝っているん...

・「僕は画家として、その想像力を用いながら何かに集中し、生の苦悩から逃れるという作業を、仕事を通じて実行することができるじゃないか。…化学工場で…働いている連中なんて、…きっと仕事が早く終わることばかり考えていると思うよ。仕事の苦悩の方が、彼らにとっては生の苦悩よりも勝っているんじゃないかな。」 ・「中世やルネサンスの頃に溢れ返っていた魅力的な寓喩の数々、神の国だとか死後の楽園だとかいったこの世ならぬ輝かしい世界を表した芸術のことなんかを考えてみるといい。…《神曲》でもアウグスティヌスでも、勿論、ミケランジェロでもラファエロでもね。あれは結局、人々の間に依然としてこの現実の世界を超越した何か大きな力に対する信仰が熱烈に残っていた時代の産物なのだと思う。何故そんなものを信仰しなければならなかったか?やっぱりそれは、現実の世界が余りにも過酷だったからだろう。戦争、飢え、疫病、……政治の専制もあっただろうし、何よりも自然そのものがまだ人間によって十分に克服されてはいなかった。」 ・「運命には常に二つの種類があると彼は考えていた。一つは、あからさまにその正体を示しながら、前から近づいてくるもの。常に未来に存在して我々を脅かし続け、現在に至るや忽ち獰猛な恐ろしい顔つきで襲い掛かってくるもの。今一つは、ただ振り返られた過去にのみ発見され、胸を締めつけるような感慨を起こさせるもの。生活のあらゆる機会の背後に潜み、狡猾にその成り行きを見届け、それが最早取り返しのつかぬ状態になってから漸くゆっくりと姿を現し始めるもの。」 ・「彼が選んだのは、秩序と無秩序との対立という主題であった。これは彼が、あらゆる進歩主義に対抗して、その解決の可能性を金輪際信じぬことに決めている問題であった。どれほど人間が啓蒙されようとも、どれほど文明が進歩しようとも、完全に秩序の下に支配された世界など決して実現されはしない。人間は、未だに殺人一つ克服することが出来ずにいるのであるから。」

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2025/09/04

第一部の下巻 ショパンの愛人サンド その娘のソランジュは彫刻家クレザンジェとついに結婚!しかもその前に妊娠! クレザンジェに関する悪い噂も耳に入れず いい顔をしないであろうショパンにも何も伝えず 結婚を進めるサンド ただ自分のプライドを保つためと わがまま娘が少しでも落ち着いてく...

第一部の下巻 ショパンの愛人サンド その娘のソランジュは彫刻家クレザンジェとついに結婚!しかもその前に妊娠! クレザンジェに関する悪い噂も耳に入れず いい顔をしないであろうショパンにも何も伝えず 結婚を進めるサンド ただ自分のプライドを保つためと わがまま娘が少しでも落ち着いてくれることを願って そんな中ショパンは倒れ、生死をさまよう サンドは娘や、息子のことで頭がいっぱいで ついにショパンのもとへは行かなかった 一方でドラクロワは国会図書館の天井絵を 完成させる 実に9年の月日をかけている 実物は現在も残されている この2人を中心に物語は さまざまな方面から描かれている ドラクロワや、ショパンの私生活での悩み 心の中で葛藤する様子は 当時近くで見ていたかのように細かく表現されている あちこちに気を使い、どうにもならなくなった時 ショパンはドラクロワを訪ねている ただ聞いて欲しくて サンドとソランジュの大喧嘩、クレザンジェの財産目当ての行動、ショパンの病、ショパンのソランジュへの愛情、サンドとショパンの別れ あれやこれや大波乱の下巻でした! にしても、郵便がずいぶんと早いのではないか?何度も手紙やり取りしてるけど‥ この時代どんな仕組みになってるのでしょうか あっぱれです 『ストーヴの上に載せてある鍋の中の水に、何気なく指を浸してみた。二、三度ゆっくりと円を描き、そのままスッと指を抜くと、蝋燭の光を万華鏡のように映しながら水が回った。‥手首からもちあがり、一瞬遅れて手のつき従った先ほどの指を抜く時の動作が、ショパンが曲を終えて鍵盤から指を離す仕草ににているような気がした。 今度は宙で両手を使ってそれを真似てみた。 そして、自分もなかなか優雅な手つきをしていると他愛もないことを考えて笑みを浮かべた』 ドラクロワが1人で考えている場面 なんか可愛い。ショパンが好きなんだなあと思う場面でした。 第二部に突入です

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2025/04/12

読むのに時間がかかっておりまする 附箋 ・二人の関係 切れ掛かった糸をしっかりと結わえ直すのではなく、切れぬようにそっとしておくだけであった。積み上げた積木の歪みを正そうとして、すべてを台なしにしてしまうかのように。 ・フランショームは私の夜想曲(ノクターン)に、「O Salut...

読むのに時間がかかっておりまする 附箋 ・二人の関係 切れ掛かった糸をしっかりと結わえ直すのではなく、切れぬようにそっとしておくだけであった。積み上げた積木の歪みを正そうとして、すべてを台なしにしてしまうかのように。 ・フランショームは私の夜想曲(ノクターン)に、「O Salutaris 」というミサ曲の歌詞をつけました。どのノクターンだったんだろう、、、 ・ショコラに二三杯ほどのコーヒーを混ぜるというこの飲み方 ドラクロワがショパンに推薦

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2025/03/09

試験勉強のため暫し読書をやめていましたが、終了したらこの人から読もうと決めていたので…2025年の初めは平野さんからです。 ショパンとサンドの関係は知ってはいたけれど、詳しくはなかった…小説なので…どこまでが、とも思うけれども、詳細な取材があってのことだと思うので、この物語りで...

試験勉強のため暫し読書をやめていましたが、終了したらこの人から読もうと決めていたので…2025年の初めは平野さんからです。 ショパンとサンドの関係は知ってはいたけれど、詳しくはなかった…小説なので…どこまでが、とも思うけれども、詳細な取材があってのことだと思うので、この物語りで語られるあり様から思うこと。 ドラクロワの芸術論は、正直難しい…ただ、かれの描く絵画から、その性格であったり思想を読み解くと、当時の画壇では異端児的ない扱いでサロンでも悪評があったにも関わらず、ロマン主義の旗手として第一線で活躍し続けたこと、そして比類なき仕事量を思うに、やはり仕事に対する理想と、それに向かう情熱が抜きん出ていたのだなぁ…と改めて認識した。 一方でショパンとの会話には、若者のような何気ない無邪気さがあり、正直で優しい言葉のやり取りが心地よかった。 同じ結核を患い(確か、ドラクロワは結核性の咽頭炎を患ったと聞く)、病弱さゆえのもどかしさも共有していたからこそ、励まし合い、支え合うこともできたのかも知れない。 今の時代であれば、こんな苦しみを抱えることもなく、治療してより長く活動できたのに…と、しても仕方のない想像をしてしまう。この時代に2人を呼び戻したい気がする…。 に、しても、だ。。。 サンドとは、何と矛盾した人間であろう! あの時代にあって、女性の自立を謳い、自らが夫の助け無しに生きていこうとする見本となりつつ、自身の子供には、まぁ、なんと愚かなことよ。。。 世間体や風評を気にして、また被害妄想的な発想だったり…到底、考えられないような思い込みをしてまたり…所詮、そんなものかと、興ざめ。。。 ワガママな娘しかり、弱腰で優柔不断な息子しかり… 母性的な愛で包んだとされるショパンとの関係性は、自惚れ以外、何物でもないように思う。 病弱、繊細、時にヒステリックで世間知らずな気難しく理想主義な芸術家…と扱いが難しいような散々なイメージをつけてショパンを貶すけれど、実のところ、自分の方が余程子供じみていて、下品に思えるわ。 彼女は勇ましい女ではあれど、賢い母では無い…その矛盾が自身を苦しめ、周りも苦しめ、強いては愛してくれる人達を傷つけてゆく…そのことに気づかないとは…彼女を見ていると浅はかさにうんざり。。。 ショパンが世に残る名曲の数々を残せたことは、確かに彼女のお陰でもあったのだろうが、この物語りを読む限り、むしろそれは一部に過ぎなくて、多分に、ショパン自身の魂の清らかさと、上品さ、感性のなせる所以であって、サンドの献身はさほどの影響は無い、いや、あってほしくない!と思わせるほどに、私はサンドのような人間は嫌いだ。。。

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2023/07/19

「葬送 第一部(下)」平野啓一郎著、新潮文庫、2005.08.01 365p ¥540 C0193 (2023.07.19読了)(2010.10.02購入) ジョルジュ・サンドとその娘、息子、養女、の愛憎劇がこれでもかとばかりに繰り広げられて、ドラクロワやショパンは、ちょっと脇...

「葬送 第一部(下)」平野啓一郎著、新潮文庫、2005.08.01 365p ¥540 C0193 (2023.07.19読了)(2010.10.02購入) ジョルジュ・サンドとその娘、息子、養女、の愛憎劇がこれでもかとばかりに繰り広げられて、ドラクロワやショパンは、ちょっと脇に追いやられている感じです。 別の本で、ある程度は知っている話ではありますが、凄まじいですね。 第二部がまだ残っています。 【目次】(なし) 第一部(下) 十二~三十三 ☆関連図書(既読) 「ショパンとサンド 新版」小沼ますみ著、音楽之友社、2010.05.10 「ショパン奇蹟の一瞬」高樹のぶ子著、PHP研究所、2010.05.10 「愛の妖精」ジョルジュ・サンド著、岩波文庫、1936.09.05 「ショパン」遠山一行著、新潮文庫、1988.07.25 「ドラクロワ」富永惣一著、新潮美術文庫、1975.01.25 「葬送 第一部(上)」平野啓一郎著、新潮文庫、2005.08.01 「ウェブ人間論」梅田望夫・平野啓一郎著、新潮新書、2006.12.20 「三島由紀夫『金閣寺』」平野啓一郎著、NHK出版、2021.05.01 (「BOOK」データベースより)amazon 彫刻家クレザンジェは、ソランジュに求婚し、その母サンドはこれを了承した。病床にあったショパンは、ドラクロワとともに深い危惧を抱く。その彫刻家の軽佻・利己・浪費といった性行を知っていたからだ。事実、彼は二十万フランもの不動産を持参金という名目で略取しようとしていた。そして…。荘重な文体が織りなす人間の愛憎、芸術的思念、そして哲学的思索。感動の第一部完結編。

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2023/06/20

親子喧嘩に巻き込まれた感じになったショパン。 体調も悪いだろうにかわいそう。 サンド夫人の言い分もわからないこともないけど、どうしてもショパンの肩を持ってしまう。 どこの世界にも狡猾な詐欺師がいる。今後の展開で、もっと悪いことが起こりませんように。 ドラクロワは、9年の歳月を経て...

親子喧嘩に巻き込まれた感じになったショパン。 体調も悪いだろうにかわいそう。 サンド夫人の言い分もわからないこともないけど、どうしてもショパンの肩を持ってしまう。 どこの世界にも狡猾な詐欺師がいる。今後の展開で、もっと悪いことが起こりませんように。 ドラクロワは、9年の歳月を経てついに図書館の天井画が完成!通常観覧はしてないみたいみたいだけど、死ぬまでに一度見てみたい。

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2022/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 ソランジュとクレザンジェの結婚からサンド夫人との決別に至るまでテンポよく物語が進んでいく。  クレザンジェの策略成功のために奔走する様は彼の感情の浮き沈みも相まって面白かった。  この下巻で気がついたのは以下の3点。  ①ソランジュの許嫁であったプレオーについて、サンド夫人がその「潔さと未練との入り交じった」「誤字だらけの文章を綴って」きた彼を「娘婿に迎えるのはいかにももの足らぬ青年だった」と断じているシーン。フランス人が(日本人でもそうかもしれないが)言語を大切にし、その扱い方によって人を見てその人となりを判断しているということを表した部分だと思った。上流階級に属し、さらに自身が作家であるサンド夫人からすればプレオーの所作は耐えられないものがあったように感じる。  ②ショパンの孤独。自分不在のノアンで結婚が決まり、式まで終えた状態でパリへ帰京したサンド夫人一家に対してサンド夫人の愛人である自分が今回の結婚に対する賛否をいかに表明すべきかと悩む中で深い孤独を味わっている。本音を言えば反対であるが、今まで一番にかわいがってきたソランジュが自ら決めた結婚を受け入れなければ家族とはいえないし、ましてや本来は家族でもない人間なのだから口出しすべきではないということも脳裏に過り葛藤する。家族と部外者の狭間のグレーな関係性であるショパンの板挟まれ具合が辛い。  ③フォルジェ男爵夫人がドラクロワと自分との違いを思うシーン。「これから先の人生」は「まるでただ失うためだけにあるかのようだ」「結局何も残らない」「自分自身ですらやがてはあの永遠の世界へと失われていってしまう」というように、喪失へと向かう人生への不安を吐露しているが、ドラクロワには「芸術があ」り、「自分自身を黄金に煌めく額縁の中に蓄えてゆくことができる」と感じている。  それに対してドラクロワは自らの芸術作品に対して「画家の命を貪ることによってのみ自らの命を獲、彼から奪った時間によってのみ永遠を練り固めながら、決して画家とは運命をともにせぬ何者かであった」と感じている。フォルジェ男爵夫人が失うことへの恐怖を感じているように、ドラクロワも得体の知れぬ存在によって突き動かされ奪われていると感じている。作品を生み出して世に残していると思われていたドラクロワ自身も何者かに収奪されているという点が面白かった。第二部上巻での「天才と趣味」に関するカントの話にもつながる部分であり、この物語の重要な課題であると思った。

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2021/07/06

さて今回は全体の話の流れを紹介したい ネタバレを含みますが、ネタバレは重要ではない作品なのだ(と勝手に強く思っている) まず本書を読むにあたり、一番のネックは(ありがちな)横文字の登場人物の多さ メモを取りながら読むのだが多過ぎて倒れそうになる 〇〇侯爵夫人、〇〇男爵、〇〇大...

さて今回は全体の話の流れを紹介したい ネタバレを含みますが、ネタバレは重要ではない作品なのだ(と勝手に強く思っている) まず本書を読むにあたり、一番のネックは(ありがちな)横文字の登場人物の多さ メモを取りながら読むのだが多過ぎて倒れそうになる 〇〇侯爵夫人、〇〇男爵、〇〇大公妃…次から次へと登場しおまけに名前が長い(ドストエフスキーのがマシ)! メモを書いても正直わからなくなる 途中から主要人物ではなさそうな人はもういいや!と断念したが、まぁ話は繋がっていく あまり完璧主義に陥らず読んでも大丈夫そうだ(モヤモヤしては読めない!という方は頑張ってメモしてください…) 「序」章はショパンの葬儀から始まる そのため、最後まで読み切ってからここにもう一度戻るとよくわかる(あなたは誰ですか?となるため…) 逆に言えば、理解がぼんやりしていても何の問題もない すっ飛ばしてもいいかもしれない さて(ようやく)肝心の内容 ショパンとドラクロワを中心にストーリーが展開される ショパンが主人公!というよりショパンを取り巻く人たちそれぞれにスポットが当たって行く なかでもドラクロワの立ち位置はショパンと並ぶほどガッツリ描かれる 二人の友情、同じ芸術家の二人の比較、二人の芸術に対する思い、わかり合う喜び、しかし最後のドラクロワの心境は……注目だ ショパンの愛人である小説家のサンド夫人 愛人という言葉はこの時代にはしっくりくるが、現代ではあまり良い印象はもたれまい 余談ながら当時のフランスは宗教上の理由などにより、おそらく離婚ができなかったのではないか そのためサンド夫人は戸籍上のご主人と別居状態である 今の「愛人」の感覚とは少々違う気がする そのサンド夫人と子供たち ショパンはしばしば彼らと食事や旅行を共にし、ある種家族のように過ごしていた  サンド夫人とその娘は以前から確執があるが、彼女の結婚をめぐる問題で確執がさらに深まり、これにショパンも巻き込まれる 元々体が丈夫ではないショパンであるが、このことをきっかけに心身ともにやつれ病んでいく… この親子の確執がある意味ドラマである 確執になる要素は確かにあるとはいえ、原因なんかより、とにかく母娘の性格が非常にクセモノである 似た者同士の意地の張り合いが、まさかここまで…というほどの亀裂へ展開する 滑稽と感じるが、彼女たちは真剣勝負で自分はぜったいに悪くないと一歩も引かない そこに非常に繊細なショパンが間に入ってきて、なんとも似つかわしくないのが容易にわかるだろう 当然彼の精神は蝕まれていく ショパンの素晴らしい演奏(素晴らしい演奏に聞き惚れる皆の興奮が伝わる)、ドラクロワの仕事っぷり(いつも悶々しているから、頑張れ!と応援したくなる)、サロンでの社交の場(華やか☆)、パリの生活(そうとう埃っぽく騒がしく臭そうである 喘息の人は住めないんじゃないか)、馬車での移動(大変そう 高齢者や病人はどうしていたのだろうか…)、革命やその時代の政治的動向(ショパンやドラクロワは結構無関心)、サンド夫人の娘の結婚(旦那がクソ過ぎてビックリする)、やがて訪れるサンド夫人との訣別、ショパンを愛してやまないスターリング嬢の登場、そして最後はショパンのお姉さんが… まぁざっとこんな感じでその世界観に浸るのがなかなか異空間に行ったようで悪くない 実に様々な目線から楽しめる 内容もいちいち広く深く、(なんせ本書の分量が相当なページに及ぶので)じっくり重厚に進んでいくのだが、内容がないといえばある意味ないともいえるかもしれない いや、深い内容がたくさんあるのだが、狙った内容ではないというのか… そのためノンフィクションに近い感覚で読める 次回は各登場人物についてご紹介したい

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2021/02/24

第二分冊となるこの巻では、ショパンの愛人であるジョルジュ・サンドの娘ソランジュと、彫刻家のオーギュスト・クレザンジェの結婚の前後の話となっています。 自分の利益を追求するクレザンジェが舞台回しの役を担い、ジョルジュ・サンドとソランジュの母娘の決裂と、サンドとショパンの破局がもた...

第二分冊となるこの巻では、ショパンの愛人であるジョルジュ・サンドの娘ソランジュと、彫刻家のオーギュスト・クレザンジェの結婚の前後の話となっています。 自分の利益を追求するクレザンジェが舞台回しの役を担い、ジョルジュ・サンドとソランジュの母娘の決裂と、サンドとショパンの破局がもたらされることになります。前巻にくらべると重厚な芸術談義などは控えめになっており、ストーリーそのものをたのしんで読むことができました。 最後は、ドラクロワがリュクサンブール宮の天井画を完成させる場面がえがかれています。「人生は短く、芸術は永遠である」というのはしばしば語られる箴言ですが、その運命を一身に引き受けることになった一人の芸術家の感慨が語られており、興味深く感じました。

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2021/01/19

210119*読了 さて、第一部の下巻です。 彫刻家クレザンジェと、サンド夫人の娘、ソランジュの結婚。サンド夫人の暴走がすごい。落ち着いておくれよ…。 最初はすごくクレザンジェに腹を立てていたけれど、だんだん憎めなくなってくるから不思議。悪人になりきれない兄ちゃん。笑 この結婚の...

210119*読了 さて、第一部の下巻です。 彫刻家クレザンジェと、サンド夫人の娘、ソランジュの結婚。サンド夫人の暴走がすごい。落ち着いておくれよ…。 最初はすごくクレザンジェに腹を立てていたけれど、だんだん憎めなくなってくるから不思議。悪人になりきれない兄ちゃん。笑 この結婚の騒動がほとんどを占めていて、やっとショパンが出てきたと思いきや…。うーん。サンド夫人よ…。 彼女は自分が間違っていると思っていない。立場が変わればなんとやら、でそれぞれの立場で正しさって変わるのだなと学ばせられました。 ドラクロワとショパンの関係がなんだかいい。なんともいえぬ距離感。 ドラクロワの思索が好きなので、最後のシーンが印象的でした。彼の超大作が読みながら頭の中に広がっていきました。ドラクロワさん、お疲れ様。 平野啓一郎さんの文章って、読んでいて理解できないような哲学的なところがあるけれど、それがおもしろい。 さて、第二部も今から読みます。至福…。

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