葬送 第1部(下) の商品レビュー
文体としては「日蝕」のような古文体ではありませんが、文語調で書かれているため 「とっつきにくさ」はあるかも。ただ、それすらも凌駕するような文章表現には、ただただ圧巻の一言。
Posted by
ドラクロワが作者の思索を請け負いつつ、ショパン側では人間模様が激しく入り乱れ、面白くなってきます。クレザンジェはイヤなヤツだけどなかなかの策士っぷり。むしろ私はサンド夫人のほうが腹立った。
Posted by
第一部(上)は、深い思索がとても哲学的で、時に難解さをも感じたけれども、(下)の途中からは一転、昼ドラ的などろどろとした人間模様が描写されていて、それはそれでおもしろかった。ドラクロワやショパン、ジョルジュ=サンドの感じている憂鬱は、現代の若者の抱えているそれにも通じるような気が...
第一部(上)は、深い思索がとても哲学的で、時に難解さをも感じたけれども、(下)の途中からは一転、昼ドラ的などろどろとした人間模様が描写されていて、それはそれでおもしろかった。ドラクロワやショパン、ジョルジュ=サンドの感じている憂鬱は、現代の若者の抱えているそれにも通じるような気がしたが、これは、ドラクロワらが現代にも通じるような同じような悩みを抱えて当時を生きていたということを表しているのか、それとも著者である平野氏自身が感じている現代社会の若者の悩みを、ドラクロワ、ショパン、サンド夫人を通して語らせているのか、ちょっとした倒錯感があって、それがまたおもしろかった。
Posted by
ショパンと彼をめぐる人々、そして彼とドラクロワの親交を描いた物語。第1部下巻は、ショパンと愛人ジョルジュ=サンドの破局まで。……重厚で読みではあるんだけど、どうも焦点がよくわからない。ううん。
Posted by