麦ふみクーツェ の商品レビュー
いしいしんじさんの作品を読むのは初めてだったので、最初はひらがなと漢字の独特な使い方が少し読みにくいと思ったけれど、ストーリーがおもしろくてどんどん読んでしまった。読後感も爽やかでよかった。 ただ、仲間を求めてさまよう恐竜の話はレイ・ブラッドベリにほぼ同じ設定の話があるし、全体に...
いしいしんじさんの作品を読むのは初めてだったので、最初はひらがなと漢字の独特な使い方が少し読みにくいと思ったけれど、ストーリーがおもしろくてどんどん読んでしまった。読後感も爽やかでよかった。 ただ、仲間を求めてさまよう恐竜の話はレイ・ブラッドベリにほぼ同じ設定の話があるし、全体になんとなくポール・ギャリコの「ほんものの魔法使」を思い起こさせるなど、「どっかで見たような感」は否めない気はする。
Posted by
体が大きく、ねこの鳴き真似の得意な「ねこ」と音楽の話。日本の作家さんなのに、翻訳のような感じのする文体。現実にファンタジーが紛れ込んでいるが、全てが優しく、違和感なく流れていく感じ。 どこがどうおもしろいとは表現しがたいが、音や香りが目に見えるようで、ほっこりした気分になった。
Posted by
どうしても読み進められなくて、 レビューを見て、最後まで読んだ方がいいんだろうな…と思いながら、 途中でやめてしまいました。
Posted by
合奏は楽しい 大変なこともあるけど、やっぱり楽しいよね! て気持ちになった。 悲しかったり、切なかったりするけど、でも最後はなんだか安心する終わりだった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
音楽にとりつかれた祖父と、素数にとりつかれた父と慎ましく暮らす、とびぬけて大きなからだをもつぼくの物語。 どこか遠い国の童話かおとぎ話のようなこの世界観に最後まで入り込めなかった気がするのだが、気がつくと読み終えてた。 正直面白かったかと言われればそうでもなく、かと言って面白くなかったかと言われればそういう訳ではない。 なんとも不思議で難しい作品。 終盤までは、不思議な世界の中、悲しい話で埋め尽くされるが、決してネガティブではない。 「麦は、つぶされることで強く成長する。それで成長せずにくさってしまった種があったとしても、それは畑の肥やしになる。どんなことも、無駄だったということは何ひとつない」 悲しい出来事や理不尽な出来事も無駄なことは何一つない、それを独特の世界観で描こうとしているのかも知れない。
Posted by
「自分は周囲から浮いてる、変わり者なんだ」と悩んでいる子どもたちに、是非読んでほしい。あなたは「へんてこ」だから独りかもしれない。でも、大きくなって世界が広がれば、「へんてこ」の仲間や理解者が必ず集まってくる。そして、これまでのことはすべて繋がって、大きなことを成し遂げることがで...
「自分は周囲から浮いてる、変わり者なんだ」と悩んでいる子どもたちに、是非読んでほしい。あなたは「へんてこ」だから独りかもしれない。でも、大きくなって世界が広がれば、「へんてこ」の仲間や理解者が必ず集まってくる。そして、これまでのことはすべて繋がって、大きなことを成し遂げることができる。だから、それまで「へんてこ」なところを磨いておいてね。「ねこ」と呼ばれる主人公の男の子の成長を通して、著者はそんなふうに語りかけているのかもしれない。
Posted by
まず、とても面白いし童話なんだけどそこらの童話とは内容のスケールが桁違いに広い 結局クーツェは「あ〜」って感じなんだけど、もちろん登場人物は個性的で魅力的で、いろいろな人間が居る様にいろいろな人生があるんだよって言われてる気もした。 ねこには才能があったといえば簡単だけど、周り...
まず、とても面白いし童話なんだけどそこらの童話とは内容のスケールが桁違いに広い 結局クーツェは「あ〜」って感じなんだけど、もちろん登場人物は個性的で魅力的で、いろいろな人間が居る様にいろいろな人生があるんだよって言われてる気もした。 ねこには才能があったといえば簡単だけど、周りの雑音に左右されずに個性を追求する芯がなかったらみんなと同じで、本当は強い人間なんだけど一見弱い感じなのが不思議だった。 楽しい作品で童話チックで細かくというか隅々までねこの故郷や挑戦するために訪れた大都会も描かれててすごくキレイで、特に故郷はねこが羨ましいほど美しい!
Posted by
麦を踏むとん、たたん、とんという音がいつまでも心地良い。 長いお話で、最初は中々面白さが分からなかったし、内容が入ってこなかったけれど後半でやられました。
Posted by
何でこんなに消化できないのか首をひねりながら読んだ 多分このファンタジー性をどう解釈したらいいのか迷った。 いかほどリアルな世界観なのかメタな所で悩んだし。 くらむぼんがかぷかぷ笑ってるのを見るような気分。 でもリズムと雰囲気と、はみだし者の何かと、 世界の大きく暖かいところが...
何でこんなに消化できないのか首をひねりながら読んだ 多分このファンタジー性をどう解釈したらいいのか迷った。 いかほどリアルな世界観なのかメタな所で悩んだし。 くらむぼんがかぷかぷ笑ってるのを見るような気分。 でもリズムと雰囲気と、はみだし者の何かと、 世界の大きく暖かいところが感じられた気がする。 ところで折角どこの国かも分からぬ話なのに 麦ふみで何故か落穂拾いを連想して 完全にヨーロッパのイメージで読んでた
Posted by
なんだか、自分の中にぐいっと入って、ストンと落ちて、なじむのが難しかったように思う。 悪い意味ではなく。 …口に入れたはいいけど、なかなか飲み込めない感じ。食道あたりで詰まっちゃうみたいな。 やはり境界線というか、紙一重のところを描くのがとってもうまい。 そういうところに強烈に...
なんだか、自分の中にぐいっと入って、ストンと落ちて、なじむのが難しかったように思う。 悪い意味ではなく。 …口に入れたはいいけど、なかなか飲み込めない感じ。食道あたりで詰まっちゃうみたいな。 やはり境界線というか、紙一重のところを描くのがとってもうまい。 そういうところに強烈に惹かれるのです。 きれいに「めでたしめでたし」で終わらないのもいい。 真に美しいと思える。 栗田さんのあとがきもすてきでした。
Posted by