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麦ふみクーツェ の商品レビュー

4.1

165件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2009/10/04

おと、おと、おと。 ちょっとちぐはぐな人々と「ぼく」。おと。ちくはぐだけど素敵な、ぼくが生きる世界。 読むたびに思うのだが、いしいしんじが書くものは小説ではなく、ものがたりとかおはなしと言ったほうがしっくりくるの何故だろう。行き場の無い悲しみや切なさをやさしさで抱擁するような。い...

おと、おと、おと。 ちょっとちぐはぐな人々と「ぼく」。おと。ちくはぐだけど素敵な、ぼくが生きる世界。 読むたびに思うのだが、いしいしんじが書くものは小説ではなく、ものがたりとかおはなしと言ったほうがしっくりくるの何故だろう。行き場の無い悲しみや切なさをやさしさで抱擁するような。いつも最後にはホロリとほっこりさせられる。私はこの世界観がとても好きだ。

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2009/10/04

全然恐い本じゃないのに、何だか恐かった。どこまでも続く黄色くてぼんやり明るい景色が恐いのかな。謎のいんちきセールスマンがハーメルンの笛吹きを連想させて不安なのかな? でも本当は暖かいお話なんです。

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2009/10/04

音楽の描写がまるで本当に音楽が演奏されているかのように感じられた。 良いも悪いも色々あるけどそれが人生さ的な。

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2009/10/04

いしいしんじワールド初体験で大満足。痛くない寂しさと温かい悲しみ。ささやかな幸せを感じられる喜びを、大事にして欲しいです。

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2009/10/04

本を読みつつ頭と心に響く音楽。それは世界が呼吸する音。心に浮かぶ風景が最高。自分はどんな音がする?そんな風に初めて考えた一冊!!

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2009/10/04

読み終わったら、打楽器を習いたくなりました。 自分が歩くヒールの音に、他の人が鳴らす音に耳を澄ますようになりました。 大人も読める絵本、絵のない絵本です。

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2009/10/04

倉庫、おじいさん、お父さん、オーケストラ、港町、みどりいろ、スクラップブック、とん、たたん、とん・・・散りばめられた、たくさんのいとおしさが、 すべて合わさってたった一つの交響曲を奏でる。 この物語を読んだ時間は、 わたしの人生の宝物です!

Posted byブクログ

2009/10/04

物語が大の苦手な私が夢中で読んだ本。しかも長編。いしいさん独特の毒というか、そういうものが含まれていてそれが物語っぽさを削いでて好き。最近のヒット!

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2009/10/04

喜びも悲しみもつらぬいて鳴り響く、 圧倒的祝福の音楽。 主人公も主人公の住む町もロクな目に遭わないし、その災難のせいで動物や知り合い、果ては身内までもが続々と死んでいく。 理不尽な事件、理不尽な死。 けれど主人公はそれらをタン、タンと踏み越えて、クーツェと自分の向かう先を目指す...

喜びも悲しみもつらぬいて鳴り響く、 圧倒的祝福の音楽。 主人公も主人公の住む町もロクな目に遭わないし、その災難のせいで動物や知り合い、果ては身内までもが続々と死んでいく。 理不尽な事件、理不尽な死。 けれど主人公はそれらをタン、タンと踏み越えて、クーツェと自分の向かう先を目指す。 暗い出来事ばかりで、妙な大人ばかりで、主人公を取り巻く状況は一向に良くならなくて。 なのに読んでいてちっとも悲観的にならない不思議な作品。 なにげないセリフから主人公が切り抜いた新聞のスクラップ記事まで、彼が行った全ては彼の糧になり、先へ進むための力になっていく。 そこにはいつも黄金色の大地と、力強く鳴り響く音楽がある。 明るい過去も哀しい未来も、哀しい過去も明るい未来も、変わらないものと変わっていくものと、見たことのある物と見たことのない物と、聴いたことのある音と聴いたことのない音と、へんなものとそうでないものと。 すべてをない交ぜにした世界で、どうしたものかとぼんやりしていたところに、「きみはそれで良いんだよ」と言ってもらったような、そんな作品。

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2009/10/04

どこの世界か、へんてこな人たちが必死に生きた話。ひとつひとつのエピソードがどれも印象的に光る。ものがたり、という表現がしっくりくる。

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