1,800円以上の注文で送料無料

麦ふみクーツェ の商品レビュー

4.1

165件のお客様レビュー

  1. 5つ

    58

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2009/10/04

いしいしんじさんの作品をはじめて読みました。不思議でかわいい印象の物語でした。 なんていうか透明な感動が味わえます。 ジャケットもかわいくて好き。

Posted byブクログ

2009/10/04

いしいワールド全開。独創性あふれるストーリーと人物が圧巻。一あり得ない世界の、あり得ない人たちだけど、誰をとっても懸命に生き抜こうとしている姿をひしと感じる。「へんてこな人は、自分だけの技を磨かなきゃならない。それでかえって目立つかもしれない。だから集まるんだ。」現実に生きてる自...

いしいワールド全開。独創性あふれるストーリーと人物が圧巻。一あり得ない世界の、あり得ない人たちだけど、誰をとっても懸命に生き抜こうとしている姿をひしと感じる。「へんてこな人は、自分だけの技を磨かなきゃならない。それでかえって目立つかもしれない。だから集まるんだ。」現実に生きてる自分にも通じる。音楽のよろこび、合奏によって人とつながってるということを確かめたいという気持ちがよく分かる。いしいさんの頭のなかに脱帽。

Posted byブクログ

2009/10/04

「とん、たたん たたん、とん」 用務員さんの鐘の音とともに言葉を発さなくなったクーツェの代わりに鳴り響くおじいさんの楽隊、ねこの声、そしてチェロ。 圧倒的祝福の音楽は耳にいつまでもなり続ける。

Posted byブクログ

2009/10/04

「とん、たたん、とん」というクーツェの不思議な足音とともに流れてゆく悲しみと喜びにあふれたぼくの運命。楽器の音色、空気のゆらぎ、心のふるえ…最初から最後までが聞こえるようで聞こえないリズムでつくられた不思議な世界観。  読むたびに思う。いしいしんじは、醜いものから目をそらさない。...

「とん、たたん、とん」というクーツェの不思議な足音とともに流れてゆく悲しみと喜びにあふれたぼくの運命。楽器の音色、空気のゆらぎ、心のふるえ…最初から最後までが聞こえるようで聞こえないリズムでつくられた不思議な世界観。  読むたびに思う。いしいしんじは、醜いものから目をそらさない。むしろじっと目を凝らし、耳をすましてその姿を捉えようとする。そして、だからこそ見える美しい世界を、物語を通して私たちに伝えようとしてくる。

Posted byブクログ

2009/10/04

圧倒的祝福の音楽。 カバーに記された作品解説のその一言が、章を読み終わるごとにじんと胸に染みる。 哀しい気持ち、あふれる喜び、何気ない日常、やりきれないどん底から差し込む一筋の光…。そのすべての表現として聞こえてくる、用務員さんの曲やおじいちゃんの杖の音、ちょうちょおじさん...

圧倒的祝福の音楽。 カバーに記された作品解説のその一言が、章を読み終わるごとにじんと胸に染みる。 哀しい気持ち、あふれる喜び、何気ない日常、やりきれないどん底から差し込む一筋の光…。そのすべての表現として聞こえてくる、用務員さんの曲やおじいちゃんの杖の音、ちょうちょおじさんの腕の音、先生のチェロの響き、そしてクーツェの足音。 この物語では、音楽が、この世のすべての音という音が、人物たちを包んでいる。とてもとても薄い膜のような、危うさと繊細さと優しさをもって。 読み終わった後、耳の奥で聞いたこともないクーツェの足音がいつまでも鳴り続けていた。 「とん、たたん、とん。」 それは私にとっても、ほかに例えようのない祝福の音楽だったと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

話の中に出てくる、それぞれのお話(今回は雑誌の記事として)がおもしろい。笑える話というのでもなく、それはいつもどこか寂しい感じ。でもそれは悲しいというのともまた違う。でも、心に残る話。記憶のどこかに残る話。

Posted byブクログ

2009/10/04

こころのそこのそこのそこのぶぶんがふるえてやまない ほんとうはきこえているみみがきこうとする もっとみえるめがみようとする からだがからだとしてじぶんがじぶんとしてこころがこころとしてぐんぐんしはじめている  ほんとうはきこえているおと ずっとみみをすましてきくおと せかいのなが...

こころのそこのそこのそこのぶぶんがふるえてやまない ほんとうはきこえているみみがきこうとする もっとみえるめがみようとする からだがからだとしてじぶんがじぶんとしてこころがこころとしてぐんぐんしはじめている  ほんとうはきこえているおと ずっとみみをすましてきくおと せかいのながれのおと しぜんにうごくからだ ながれのこと あるべくしてあるものをことを、なるべくしてせかいがうごいていることを、きちんととらえるということをしているようにかんじる この本をポケットに、そうしてこれからのせかいのしょしょで出会うというよりもう読んでいる最中からどんどんのうみそのなかみがよろこんでかわってゆくよう そうだいで、そうだい!すてきなほん

Posted byブクログ

2009/10/04

素直にすごくいい本だと思った。是非一人でも多くの人にこの本読んでいただきたい!!作風がどうこうとかそれだけじゃなくって。(勿論いしいしんじワールドは大好きだけど)最後の方は心地よく泣きました。 ハードカバーで買えばよかった!

Posted byブクログ

2009/10/04

いしいしんじ氏の長編。主人公はひょろりとした長身の少年、あだ名は猫の鳴きまねが猫よりも猫らしいから「ねこ」。身長ゆえに学校ではアウトサイダーぎみな彼の居場所は、祖父の率いる街の吹奏楽団だった。ユーモラスで魅力的な人々、街に起こるさまざまな出来事。いしい氏のつむぐ独自のやわらかさが...

いしいしんじ氏の長編。主人公はひょろりとした長身の少年、あだ名は猫の鳴きまねが猫よりも猫らしいから「ねこ」。身長ゆえに学校ではアウトサイダーぎみな彼の居場所は、祖父の率いる街の吹奏楽団だった。ユーモラスで魅力的な人々、街に起こるさまざまな出来事。いしい氏のつむぐ独自のやわらかさがとても心地よいが、所々にちくりと心を刺す鋭さも見え隠れする。私には痛くて痛くて、最後まで読むのがつらかった。なのに読み終えたあとのこの暖かさは不思議だ。この物語に溢れる音楽、あなたにはどのように聞こえるだろうか。

Posted byブクログ

2009/10/04

 楽園じゃなくぼくたちはこの世にいた。たしかにこの世の空気をふるわせていた。めちゃくちゃだったけれど、あの演奏を忘れたことはない。 (P.316)

Posted byブクログ