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江戸川乱歩全集(第5巻) の商品レビュー

3.9

30件のお客様レビュー

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「押絵と旅する男」の…

「押絵と旅する男」のイメージを刺戟する感じも好きだが、通俗的な「蜘蛛男」の世界にも惹かれる。

文庫OFF

名作短編「押絵と旅す…

名作短編「押絵と旅する男」は、今では大学の講義でも扱われていますね。ノスタルジックで良いです。

文庫OFF

2024/10/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

※蟲を青空文庫で読みました。その感想です↓ 人が恐い、でも人に興味あるところとか、話してる時相手が興味なさそうなのを察するともう話す気が無くなっちゃう厄介な繊細さとか、あー分かる〜と思ったけど思った以上にめちゃくちゃ行動力ある人だった。 主人公は二十代男性、性格は陰気。 でも親は金持ちだし服もオシャレだし、両親亡くなった後は家も土地も売って散歩中に見つけた場所に引っ越して、ばあやを雇って住むとか。エネルギッシュかよ。相続とか片付けとかホント大変なんだから。 住んでるとこは土蔵。 親友のつてで小さいころ好きだった可愛い子と再会して、その子は女優になってた。3人でご飯食べて、色々あってその子を殺すことにした。 そのために免許取りに行って車も買って改造して、井戸にいれる土ももらってきた。やっぱり行動力あるしお金もある。 陰でその女優が、話はできるけど虫酸が走る人って言うところとか、数少ない主人公のセリフが気持ち悪かったり、ああこの人ずっと独りなんだなーって思う。人と関われない人。やってることも気持ち悪いけどたまに俺はここまで堕落したのか、、って自己嫌悪してたりする。 噂話として何してるか気になる人って感じだった。それで結局最後まですぐ読んでしまった。 最後殺してから、あ、このままだと腐るなって気づいてからなんとかしようとやっきになるところの描写がとても細かい。伏せ字もあったけどあってちょうど良かった。動脈にホルマリンいれるあたりとかそうだミイラにしよってなった辺りはもう怖いからサッとしか読んでない。 書かれたのが昭和4年らしいから、工事現場の土いる人は言ってねっていう張り紙とか、敷地に普通に枯れ井戸あるとか、壁に火箸でこっそり穴開けるとかいうところは面白かった。

Posted byブクログ

2024/05/16

この巻はエログロ全開。ただ、自作解説を読むと本人も色々と思うところがあったようだ。 それだけに冒頭の「押絵と旅する男」が輝いている。浅草十二階という建物がどんな建物であったか?検索してみたら、魅力がある建物。この魅力がある建物からノスタルジックな物語が生まれたかと思うと、心惹かれ...

この巻はエログロ全開。ただ、自作解説を読むと本人も色々と思うところがあったようだ。 それだけに冒頭の「押絵と旅する男」が輝いている。浅草十二階という建物がどんな建物であったか?検索してみたら、魅力がある建物。この魅力がある建物からノスタルジックな物語が生まれたかと思うと、心惹かれる。 「蟲」は笑ってしまうぐらいに伏字と削除が飛び交っている。「蜘蛛男」もこれまた猟奇的。「盲獣」は更に輪をかけて猟奇的。それでいてくどく感じない。蝶のように舞い、蜂のように刺すかのごとく、エロティックと残虐描写をテンポ良く打ち込んでくる。しかも、皆、逮捕されると思ったら大間違いだ!と、多少強引でも最後はド派手なムーブから大技を決めて散る。いやはや、流石だねー。 余談だが、遺体のお腹の中に頭を突っ込んでいて死んでいたってのは何か元ネタがあったような。というか、この作品を引用した何かがあったのかな?既視感がある。何だったかな?思い出せん。

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2023/08/25

☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA70377266

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2023/06/25

蜘蛛男でも犯人はわかり易かった… やっぱり人の五感的な部分で気持ち悪さを出してくるのが好きなのかな。そこが乱歩の好きなところでもある。

Posted byブクログ

2022/09/08

蜘蛛男を楽しみに読んだら、最後の盲獣に全部持っていかれました。 こういう話を思いつく乱歩は、本当に狂ってます(褒め言葉)。 読んでいて気持ちのいい話ではないのに、なんとなくクセになる。エログロナンセンスを体現したような作品で非常に面白かった。 光文社文庫の全集の魅力でもある、乱...

蜘蛛男を楽しみに読んだら、最後の盲獣に全部持っていかれました。 こういう話を思いつく乱歩は、本当に狂ってます(褒め言葉)。 読んでいて気持ちのいい話ではないのに、なんとなくクセになる。エログロナンセンスを体現したような作品で非常に面白かった。 光文社文庫の全集の魅力でもある、乱歩自身による解説。ここでも全集に入れたくなかったとか、作者すら吐き気を催したから文章かえたとか、「作者がそれ言っちゃうんだ!」と思うことを赤裸々に書いてくれて、それがまた楽しいんですよね。 人に勧められるか、と言われると難しいですが、エログロの中にある描写の美しさは、読んでいてくどく感じないので、私は大好きです。 次巻も楽しみ。

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2021/11/28

表題作の「押絵と旅する男」はこ…こんなに短編だったってけ…???と動揺。良くも悪くもTHE乱歩な作品だよな…。むしろなんか…この後に続く作品群に比べたら薄味さな押絵と旅する男…??? 「蟲」正しく犯罪小説。美しい死体を愛撫する怪人の悪夢。 「蜘蛛男」乱歩長編あるある、困ったときの...

表題作の「押絵と旅する男」はこ…こんなに短編だったってけ…???と動揺。良くも悪くもTHE乱歩な作品だよな…。むしろなんか…この後に続く作品群に比べたら薄味さな押絵と旅する男…??? 「蟲」正しく犯罪小説。美しい死体を愛撫する怪人の悪夢。 「蜘蛛男」乱歩長編あるある、困ったときの明智小五郎オチ。しかしタイトルが出オチ感あるけど、これはあんま関係ないんだな…。やっぱりトルソー好きだったんかな、乱歩…。 「盲獣」名探偵も警察も使い物にならない、自分の欲望のまま好き勝手に往生した盲目の猟奇快楽殺人犯を主人公に据えた作品…。

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2020/09/17

押絵、蟲は以前読んだので蜘蛛男、盲獣がはじめてでした。蜘蛛男も盲獣も、展開が似ているので、、なんか犯人は殺人を芸術にしたがるし。バラバラにして見せるのが好きすぎてアレでしたが、別々の時期に読めばきっと気にならないのかな? 押絵と旅する男が一番好き。情景が目に浮かぶし不気味でとても...

押絵、蟲は以前読んだので蜘蛛男、盲獣がはじめてでした。蜘蛛男も盲獣も、展開が似ているので、、なんか犯人は殺人を芸術にしたがるし。バラバラにして見せるのが好きすぎてアレでしたが、別々の時期に読めばきっと気にならないのかな? 押絵と旅する男が一番好き。情景が目に浮かぶし不気味でとてもいいですよね。

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2016/04/24

なぜ生まれてもいない明治の時代にノスタルジーを感じるのだろう。洗練された明治時代を感じさせる文章の中に、2次元に入り込んだ兄の話をする老人。2次元に入り込むとはパソコン、ゲームが生まれる前からあった発想なのかもしれないが現代で読むと非常にアンマッチに感じ、面白い。 老人はiPad...

なぜ生まれてもいない明治の時代にノスタルジーを感じるのだろう。洗練された明治時代を感じさせる文章の中に、2次元に入り込んだ兄の話をする老人。2次元に入り込むとはパソコン、ゲームが生まれる前からあった発想なのかもしれないが現代で読むと非常にアンマッチに感じ、面白い。 老人はiPadを取り出し、兄とSkypeでテレビ通話している。そんな現代が頭をよぎっていた。 短編ではなく、もっと長く江戸川乱歩の世界を感じたいと思った。

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