江戸川乱歩全集(第5巻) の商品レビュー
妖しく不気味というよりは、片恋のきれいな話。人間て純情なものである。設定や展開よりも、押絵に表されるような、日本の色彩美を楽しんでいただきたい逸品。
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何だか、どの作品も愚かな男の哀しい愛というか、そうゆうものが描かれていた、そんな気がする。 やっぱり乱歩の作品は、破綻だとかそんなのがどうでもよくなるくらい、べらぼうに面白いのだ。 ・押絵と旅する男 ・蟲 ・蜘蛛男 ・盲獣
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・押絵と旅する男 押絵の八百屋お七に恋い焦がれた兄の行く末。浅草凌雲閣が舞台。 ・蟲 内気な青年 柾木愛造と、劇場女優の木下芙蓉。伏字の山! ・蜘蛛男 明智モノ。波腰警部も登場。足の悪い民間犯罪学者 畔柳友助博士と、美術商の事務員の求人に応募して来た女性を皮切りに続いて行く事件。 ・盲獣 浅草レヴィウ界の女王 水木蘭子を始め、触感の良い女性を襲う盲人。触感や盲人の地下室の表現が見事としか言いようがない。
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表題作だけ読了。 坂木司「先生と僕」に出てきたから、とりあえず先に読んでみた。 幻想的な話。ではあるけど、ふーん。という感じ。
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怖かったです。 エログロ満載です。 短い話なので、すぐに読み終わるのですが、どの作品も頭に残ります。 怖かったです。
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『押し絵と旅する男』 魚沼から上野に向かう汽車の中で出会った男。年老いた男と美しい娘が描かれた押し絵を持つ男。男が語る押し絵を巡る兄の物語。若い頃、外出を繰り返すようになった兄を尾行した男。凌雲閣から浅草を双眼鏡で眺める兄。凌雲閣から見かけた少女に恋をし、その少女を探す兄。押し絵に描かれた少女に恋をしていた兄。双眼鏡を逆さにして絵を見つめた瞬間起きた出来事。 『蟲』 人嫌いな柾木愛造。唯一の友人・池内光太郎に誘われて舞台を見に行く。舞台で紹介された女優・木下芙蓉。小学生の頃に木下宛のラブレターの代筆をした愛造。池内光太郎と木下芙蓉の関係。狂おしいほどに芙蓉に恋する愛造。彼女を永遠に手に入れる為にタクシーの運転手に変装して殺害する。死体と暮らす愛造の狂気。 『蜘蛛男』 明智小五郎シリーズ 稲垣と名乗る人物に拉致された里見芳枝。姉である絹枝の依頼で捜査に当たる素人探偵・畔柳博士。畔柳博士によって発見された芳枝の遺体。石膏像に入れられた遺体。次なる標的になった富士洋子の警護。一度は誘拐されるが畔柳博士の助手・野崎により救出。「蜘蛛男」の協力者・平田青年。海外からの明智小五郎の帰国。暴かれた「蜘蛛男」の正体。再び狙われる洋子。「蜘蛛男」と洋子の心中。49人の美女の死を企画する「蜘蛛男」。 『盲獣』 盲目の殺人淫楽者による殺人事件。レビュー団女優・水木蘭子、彼女をモデルにした彫刻を怪しく触る盲人。盲人による蘭子誘拐事件。地下のアトリエに監禁される蘭子。蘭子の変貌と死。真珠夫人と呼ばれる未亡人の誘拐と死。未亡人クラブのマダム・大内麗子、ゴムの人形で盲人に対するが・・・。漁村の海女の死。バラバラにされた被害者たち。死後の盲人が美術評論家に送った手紙。
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いろんな江戸川 乱歩が読める1冊です。 幻想と怪奇から、ヘンタイまで(笑) でも、これが、乱歩の味なのだと思います。 ところで、この「蜘蛛男」のトリックは、どこかで以前、読んだ覚えがあるのですが? 少年物にリライトされたかな?
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江戸川乱歩の中でも大好きなお話がぎゅっとつまっています。 押し絵と旅する男は最高の幻想小説ではないでしょうか。 蜘蛛男は一番好きな長編です。
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【この話が私の夢か私の一時的狂気の幻でなかったら、あの押絵と旅していた男こそ狂人であったに違いない。】 この冒頭が好きだ。何度も読んだ「押絵と旅する男」。主人公と押絵の男との不思議な列車の旅に、引き込まれて離れることが出来ない。 魚津へ蜃気楼を見に出掛けた「私」は、その帰...
【この話が私の夢か私の一時的狂気の幻でなかったら、あの押絵と旅していた男こそ狂人であったに違いない。】 この冒頭が好きだ。何度も読んだ「押絵と旅する男」。主人公と押絵の男との不思議な列車の旅に、引き込まれて離れることが出来ない。 魚津へ蜃気楼を見に出掛けた「私」は、その帰りの汽車の中で、風呂敷に絵の額のようなものを包み大事そうに抱える男に出会った。老人ともいえるその男の荷物は、「奇妙」な程巧緻を極めた押絵だったのである。男の口から明かされる、その押絵に秘められたエピソード…。 愛することは、狂うことなのかもしれない。泉鏡花の「外科室」貴船伯爵夫人のように、江国香織の「神様のボート」葉子のように。実際、押絵の中の「兄」は明らかに狂っていた。愛して、愛して、どうしようもない程愛して…そして狂っていく。 「狂気」と「異界」の観念が遺憾なく描かれた傑作です。
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「押絵と旅する男」は姜尚中が某所で薦めてて気になったので。乱歩ほとんど読んでないけど、エログロの極地のような本。 日本独特の湿度のある雰囲気は好きだけど、いまいちハマりきれなかった。
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