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風神秘抄 の商品レビュー

4.2

127件のお客様レビュー

  1. 5つ

    51

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2016/08/03

一度起こってしまったことは戻らない。移り変わりを受け入れないと波が立つ。その波を起こし、越えていくこともまた人間の力なのかもしれないけれど。自分の力を知り、御することで世界と調和することを学ぶことが大人になること。もがく主人公に思わず入れ込み、時に爆発しそうになり、時に涙し、旅を...

一度起こってしまったことは戻らない。移り変わりを受け入れないと波が立つ。その波を起こし、越えていくこともまた人間の力なのかもしれないけれど。自分の力を知り、御することで世界と調和することを学ぶことが大人になること。もがく主人公に思わず入れ込み、時に爆発しそうになり、時に涙し、旅をしました。自然への畏怖を感じさせてくれるところもよかった。

Posted byブクログ

2015/07/27

勾玉シリーズにも言えることなのだが、最初は世界に入っていくのに時間がかかる。私は古典が苦手だし、知らない単語も色々出てきて、登場人物もすぐに覚えられなくて何度も読み返す。でもいつの間にか物語に引き込まれている自分がいる。 時は平安末期、勾玉とは関係ない今作もまた同様に気づいたら草...

勾玉シリーズにも言えることなのだが、最初は世界に入っていくのに時間がかかる。私は古典が苦手だし、知らない単語も色々出てきて、登場人物もすぐに覚えられなくて何度も読み返す。でもいつの間にか物語に引き込まれている自分がいる。 時は平安末期、勾玉とは関係ない今作もまた同様に気づいたら草十郎と共に旅をすることができていた。一つの世界が別れを告げ寂しかったが、新しく開かれた世界は希望や喜びに溢れていた(´;ω;`)愛する人と生きる喜び、いろんな人と関わって生きていることを思い出させてくれる。とても良いタイミングで読むことができた。 史実を絡めている所もより一層楽しませてくれ、歴史にも興味を持たせてくれる。 鳥彦王を始め鳥たちが可愛くてしかたなかった(*´Д`*)2人がくっついたときに熱心に見守る鳥彦王や鳥たちの贈り物には笑ったw 久しぶりに勾玉シリーズを読み返したくなった。大人になり、古事記に触れ、出雲にも行った今の私ならまた違った楽しみ方ができるかもしれない。

Posted byブクログ

2015/06/10

『あまねく神竜住まう国』を読むにあたって、読み返さねばと思ったので。 平治の乱から始まって、草十郎の笛と糸世の舞が出会い、別れ、そして取り戻すまでの物語。 やっぱりどこまでも一途であるということはよいものだ。 そして鳥彦王かわいいなあ。

Posted byブクログ

2015/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ブクログに出会うまでは、本屋で文庫の新刊をチェックして読む本を見繕っていました。 そのせいで、学生時代に大好きだった勾玉シリーズのその後の世界とも言うべき本書を手に取るのがずいぶん遅くなりました。 ブクログのお陰で気がつけたようなものです。 (しかも図書館で児童書のフロアにあり、なかなか目につかなかった!) 前半は歴史小説的な雰囲気で引き込まれます。 後半はややしりつぼみかと。最後のエピソードが歴史に繋がっていく感じが足りなかったので「恋愛物」の印象が強かったです。 でも面白いです。

Posted byブクログ

2015/04/23

草十郎の吹く笛の音に合わせて共鳴する周りの空気が感じられるくらい、物語に入り込めました。カラスの鳥彦王も可愛かったです。見えなくても、確かにある。言葉を交わせなくても、見守ってくれている。素敵な考え方。

Posted byブクログ

2015/04/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

割とみんな草十郎のこと好きだな。 日本史には疎いので、あ、そんな理由でそんな戦いが、と。 糸世には、ちょっと姫神ぽさが、と思っていたら、いきなりSF展開が好き。 あ、勾玉出てこないな、とやっと気づき、これまでと違い、主人公の道行が重要で、静かな最後でした。 ところで上皇割と好きです。

Posted byブクログ

2015/04/03

歴史と神話、土着の神々との交流。違った角度から見る日本史にワクワクした。鳥彦王の自由でこだわりのない性格が好きだ。妃候補の三羽のカラスの関係もユーモラスだ。それにしても、雅楽の世界は奥深い。糸世と草十郎の創り上げる舞台空間、一度見てみたい。

Posted byブクログ

2015/02/23

(15-22) 「あまねく神竜住まう国」を読む前に再読。初読の時、一番記憶に残ったのは上皇。上皇の不自然なまでの長寿は彼らのおかげだったのか!と、ファンタジーと知っていながら納得しちゃった。私は前から気になってたので、荻原さんもそうだったのねと共感した。今回は草十郎と頼朝がどれほ...

(15-22) 「あまねく神竜住まう国」を読む前に再読。初読の時、一番記憶に残ったのは上皇。上皇の不自然なまでの長寿は彼らのおかげだったのか!と、ファンタジーと知っていながら納得しちゃった。私は前から気になってたので、荻原さんもそうだったのねと共感した。今回は草十郎と頼朝がどれほどの交流をしたか気にして読んだ。案外少なかったが頼朝にとって、ぎりぎりのところで共に過ごした経験は強く心に残っただろうと思う。

Posted byブクログ

2014/04/16

最近、1番お気に入りの作家・荻原規子です。 といっても、「勾玉シリーズ」しか、読んだことないのですが。それだけで、魅了されてしまいました。 最近は、「もうひとつの空の飛び方」*1なんてのも、楽しんでます。 今、文庫で「西の良き魔女」も出ていて購入していますので、読むのが楽しみで...

最近、1番お気に入りの作家・荻原規子です。 といっても、「勾玉シリーズ」しか、読んだことないのですが。それだけで、魅了されてしまいました。 最近は、「もうひとつの空の飛び方」*1なんてのも、楽しんでます。 今、文庫で「西の良き魔女」も出ていて購入していますので、読むのが楽しみです。 こっちも、オススメした人が、2日ぐらいで読んじゃったので、きっとはまると思います。 最初の「空色勾玉」から、かなりうまかったのですが、これは、勾玉3部作を書いてからかなり時間をあけてから書いているからか、さらに磨きがかかっています。 「空色勾玉」とか、「白鳥異聞」のときは、基本的に女の子視点がうまい人なんだなぁと思っていました。 でも、「薄紅天女」で、男の子も、すごくしっかりと書けることがわかりました。 そして、本作。これは、すごいです。 基本的には、男の子から見た女の子なのですが…。 男の子から見た、あこがれの女の子(謎な女の子といってもいいかも)というのを書けてる物語って、けっこうあります。 それから、女の子から見た、あこがれの女の子の書けている物語っていうのも、けっこうあります。 そして、もちろん、男の子から見た等身大の男の子の物語、女の子から見た等身大の女の子の物語というのも、あります。 でも、この「風神秘抄」は、そういうのみんなかいた上で、「あこがれの女の子」も「等身大の女の子」も、「あこがれの男の子」も「等身大の男の子」も、実は同じものだよと、かききってしまって、それを登場人物にも、読者にも気づかせてしまう(しかも、あこがれの部分をちゃんと残したまま)。 ものすごい物語です。 そして、とてもストレートな恋愛小説です。 もちろん、草十郎も、糸世も、普通の人間ではなくて、選ばれた人間なんですが、それを感じささないものがあるんですねぇ。 そして、この2人だけだったら、とっても閉じた物語になってしまったと思うのです。そこにでてくる鳥彦王。 彼が、この物語の真の主人公であるかもしれません。 鳥彦王と草十郎の掛け合いは、最初の瞬間から、めちゃくちゃおもしろい。 草十郎と糸世の物語であるのですが、草十郎と鳥彦王の成長の物語でもあると思います。 「糸世が行っていた世界」についての言及は、ちょっといらなかったかも。と思ったりもしますし、勾玉シリーズにあった神様の力みたいなおおらかさは少なくなってしまったのですが。 それでも、今までのお話になかったいろいろなものをもっていると思います。 なんとも、すごい話を書いたものです。

Posted byブクログ

2013/10/16

文句無しに大好きだし何度でも読みたい本。 糸世を求めて三千里の草十郎の話。勾玉三部作の中で一番大人なカップルな気がしました。

Posted byブクログ