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白洲次郎 占領を背負った男 の商品レビュー

4.1

78件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2013/04/22

3冊目の白洲伝。読み易くよくまとまっていて一気に読めた。が、関係者が殆ど故人となってしまった今ではインタビューも不可能ゆえ巻末に列挙された膨大な資料に頼るしか方法はなかったとしてもそのまま引用しました感も否めない。華麗なる経歴・出自・交友関係をあまり繰り返すのもどうかな。個人的に...

3冊目の白洲伝。読み易くよくまとまっていて一気に読めた。が、関係者が殆ど故人となってしまった今ではインタビューも不可能ゆえ巻末に列挙された膨大な資料に頼るしか方法はなかったとしてもそのまま引用しました感も否めない。華麗なる経歴・出自・交友関係をあまり繰り返すのもどうかな。個人的に知りたかった元・人事院総裁の佐藤達夫さんの活躍ぶりを読めたのは幸いだったし、満遍なく逸話が収められているので初めて白洲次郎に触れる方にはとても良い本だとは思います。第14回山本七平賞受賞作品。

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2013/03/16

けっこう「美談」として描かれていて「この本には書かれていない批判もあったんだろうな~」とは思うけれど、かっこいいものはかっこいい。何がかっこいいかって、全く媚びないこと。明確な「プリンシパル」を持っていて、それに反することであればボスである吉田茂に対しても反論を辞さない。また、あ...

けっこう「美談」として描かれていて「この本には書かれていない批判もあったんだろうな~」とは思うけれど、かっこいいものはかっこいい。何がかっこいいかって、全く媚びないこと。明確な「プリンシパル」を持っていて、それに反することであればボスである吉田茂に対しても反論を辞さない。また、あくまで「目標の達成にこだわる」こと、その目標達成をおけるスタンスもかっこいい。白洲次郎は、「自分が」何かをするのではなく、「自分」はあくまで手段であり目的が達成されればよいというスタンスで戦後の日本を立て直した。 「ここまでの人が教科書に載らない」のはおかしく思えるけど、それこそが彼のらしいところなんだなと思った。

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2013/03/02

よくも悪くも、自分の意思に筋を通す。そんな日本男児な生き方を少しでも出来たら…自分に自信をつけなきゃかな。

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2012/12/21

占領下にあった日本が独立を勝ち取るまでに走り回った影の立役者。容姿もさながら、彼の戦争に負けたからといって、連合軍に対して全く屈しない姿勢はとてもかっこいい。日本史の教科書で習わなかった、戦後の憲法制定にいたるまでの裏情報がわかってとても興味深かった。読書後、今の日本の政治家にも...

占領下にあった日本が独立を勝ち取るまでに走り回った影の立役者。容姿もさながら、彼の戦争に負けたからといって、連合軍に対して全く屈しない姿勢はとてもかっこいい。日本史の教科書で習わなかった、戦後の憲法制定にいたるまでの裏情報がわかってとても興味深かった。読書後、今の日本の政治家にも彼のような逸材がいればいいのになぁと思ってしまった。

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2012/12/20

友人に薦められた一冊。この本は白洲次郎という男性の生き様、プリンシプルというのを知るにも良い一冊であるし、それ以上に日本の占領されていた数年間という歴史を振り返るにも良い一冊である。ちょうど後の総理となる鳩山由紀夫、麻生太郎の祖父の時代の話で、読んでいて妙に親近感がわく。筋の通ら...

友人に薦められた一冊。この本は白洲次郎という男性の生き様、プリンシプルというのを知るにも良い一冊であるし、それ以上に日本の占領されていた数年間という歴史を振り返るにも良い一冊である。ちょうど後の総理となる鳩山由紀夫、麻生太郎の祖父の時代の話で、読んでいて妙に親近感がわく。筋の通らない、理屈にそぐわないことが何より嫌いな次郎。私利私欲に染まらず、常に日本の独立、成長を考え国つ尽くしたエピソードを読んでいると、かっこいい!と思うと同時に「ありがとう」という気持ちが芽生えてくるのだから不思議なものである。

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2012/10/21

風の男、白洲次郎を読んだとき「もっと外から、白洲次郎を見たら…」と思って今度は北さんの本に手を出した。 物語っていうか、ある種の伝説化をしたような筆致だから…サラッと読むには良いかな。

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2012/10/02

「こんな人物が現代に欲しい!」私がこの本を読んで一番に抱いた感想です。 NHK「その時歴史が動いた」で取り上げられてから人気が一気に高まっている「昭和の鞍馬天狗」白洲次郎の人物伝です。 白洲次郎は、一言で言うと希代の天才です。ケンブリッジ大学卒業後、現在の日本水産の取締役...

「こんな人物が現代に欲しい!」私がこの本を読んで一番に抱いた感想です。 NHK「その時歴史が動いた」で取り上げられてから人気が一気に高まっている「昭和の鞍馬天狗」白洲次郎の人物伝です。 白洲次郎は、一言で言うと希代の天才です。ケンブリッジ大学卒業後、現在の日本水産の取締役等実業界で活躍。その後吉田茂の側近として、戦後処理、日本国憲法の制定、旧通産省の設立、日本の独立等、主に戦後処理・外交・通商面で日本の復興に貢献。その後東北電力会長として、日本の電力安定供給に向けて指揮を執り、会長退任後もいくつもの企業の役員や顧問を歴任。経歴だけを見ても、一人の人間とは思えないような実績ぶりです。 この本では、白洲次郎の主に青年期から後の人生を追い、豊富な資料と調査を基に彼の活躍を描いています。 私自身、NHKの番組を見るまで「白洲次郎」の名前は知りませんでした。しかし、真珠湾時点で日本の敗戦と食糧難を予見する程の先見性。プリンシプルという信念を胸に、己が正しいと信ずることは四面楚歌であっても敢然と立ち向う姿。権力に媚びず、にも関わらず次々と難題を乗り越える実行力。この本を読んで、私自身、初めて一人の日本人を魅力的だと思いました。 特筆すべきは、白洲次郎は既に過去の人物であるにも関わらず、彼の言葉・行動規範は、現代に生きる我々にとっても、大変機知に富んだものであることです。 彼は、彼が自身の美学を貫き通します。それは独善的ともとれますが、その基準は、決して利己主義的なものではなく、日本という国がこれから立ち行く為には何が必要かという点に始終します。「戦争には負けたが、奴隷になったわけじゃない」と発言する等、敗戦国、被占領国であってもアメリカイズムを信奉することなく、日本自身の力で歩くことを目指して奔走します。 この姿勢は、現代において、我々が失っている大事な側面ではないでしょうか?戦後六十余年を経て、白洲次郎の残した軌跡は、日本の社会になお警鐘を鳴らしているのかもしれません。 今、日本は様々な場面でリーダ不在と言われます。しばしばリーダシップの欠如という文脈で語られますが、これは恐らく今日の指導者のカリスマ性の欠如を指すのではありません。自身が行動することよりも、号令を掛けることだけに長けた者がリーダに抜擢される社会構造そのものが問題なのです。 白洲次郎のような人物は、今こそ必要なのかもしれません。

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2012/06/03

こんな気骨ある日本人が居たことに、感動!ひょっとして戦後日本の礎を築き、その後の日本の発展に多大な貢献をなした立役者は、この白洲次郎だったのかも。奥さんである白洲正子の著作も、読みたくなった。

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2012/04/16

 状況を見極め未来を予見する鋭いカン、不屈の実行力、人情に厚い心をもち、かつ容姿端麗な白洲次郎の生涯を描いたこの本は読んでいて気持ちが良い。  この真摯なうるさ方の生き方は、多くの日本人が忘れかけている武士道の精神に何かを訴えてかけている。

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2012/03/04

戦後のGHQとの憲法や独立を巡る交渉などで大きな役割を果たした白洲次郎。戦後のアメリカとの交渉で一歩も引かずに、日本人としてのプリンシプルに基づいて堂々と渡り合った人。その人となりにスポットを当てて人間的な魅力を紹介する一冊。 武士道と英国の騎士道のよいところをミックスしたような...

戦後のGHQとの憲法や独立を巡る交渉などで大きな役割を果たした白洲次郎。戦後のアメリカとの交渉で一歩も引かずに、日本人としてのプリンシプルに基づいて堂々と渡り合った人。その人となりにスポットを当てて人間的な魅力を紹介する一冊。 武士道と英国の騎士道のよいところをミックスしたような正義感の強さ、正々堂々としたその姿、そしてそれが実行力を伴うことがすごい。さらにおしゃれでカッコいい。いささか脚色されすぎな感がないこともないが、歴史上の人物にロールモデルを求める気持ちは多くの人に共通なものだし、この手の物語は必要とされている。 ただ、個人的に彼のような人は好きか、と問われれば、これだけ高圧的で頑固で実力もある人だと、上司に持ったら自分にスペースが与えられなさそうだし、部下に持ったら使いこなせなそうだし、友人だったら、、付き合ってもらえなさそう?いずれにしても、やはり付き合うのは少々厳しいかな。

Posted byブクログ