アーモンド入りチョコレートのワルツ の商品レビュー
ピアノ曲と共に語られる中学生の物語。 夏休みは終わる。中学校は卒業する。ワルツの時間は終わる。次の扉を開ける前のきらきらした時間。彼・彼女達はもう次のステップに進もうとしている。そんな時間は、かつて私にもあったのかも知れない。 テーマとなっている曲自体はゴルドベルク変奏曲以外はメ...
ピアノ曲と共に語られる中学生の物語。 夏休みは終わる。中学校は卒業する。ワルツの時間は終わる。次の扉を開ける前のきらきらした時間。彼・彼女達はもう次のステップに進もうとしている。そんな時間は、かつて私にもあったのかも知れない。 テーマとなっている曲自体はゴルドベルク変奏曲以外はメロディがわからず、YouTubeで検索した。
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誰もが通りそうな後悔がとてもリアルで、惹き込まれる。人間の負に流される部分と、その中で一歩踏み出す人間の意志が、読んだ人に小さな勇気を与えてくれる。
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〈再登録〉ジューマン・バッハ・サティのピアノ曲をモチーフ、子供時代の出会いと別れを描いた三篇を収録。 子供の純真さだけではなく、嫉妬や迷いなどの葛藤もきちんと描いているのが印象的でした。
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中学生の頃、国語の問題で登場した小説で、当時とても好きだなと思いタイトルをメモしていました。大人になった今、偶然そのメモを発見し、手に取りました。とても穏やかな文章でスッと頭に入っていくお話でした。音楽が好きなので心地よかったです。お気に入りの1冊になりました。
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「子供は眠る」「彼女のアリア」「アーモンド入りチョコレート入りのワルツ」の3編が収められている。 森絵都さん初読み。 彼女のアリアが好き。嘘とわかっていても、それを肯定して質問していく彼のあたたかい思いやりが素敵だった。 角田光代さんの解説も響いた。
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ほっこりした気分で読むことが出来た。 3編に分かれていることで ダラダラ長いわけではないので読みやすかった! 思わず本編に出てくる曲をYouTubeで調べて 流しながら読んでしまった。 音楽を聴きながらの読書も悪くない。
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中学生がクラシックのピアノ曲との不思議な出会いで、不思議な体験をする短編3編はメルヘンのように美しく、懐かしい思いにさせられる。「ボク」や章、智明、ナス、じゃがまるの従兄弟5人が毎年8月に集まり過ごす章の父の別荘で、毎晩眠気と闘いながら聴くシューマンの「子供の情景」、不眠症の「ボ...
中学生がクラシックのピアノ曲との不思議な出会いで、不思議な体験をする短編3編はメルヘンのように美しく、懐かしい思いにさせられる。「ボク」や章、智明、ナス、じゃがまるの従兄弟5人が毎年8月に集まり過ごす章の父の別荘で、毎晩眠気と闘いながら聴くシューマンの「子供の情景」、不眠症の「ボク」が廃校舎で謎の少女藤谷りえ子の弾くバッハの「ゴールドベルク変奏曲」を聴いたことから始まる2人だけの心の交流の世界、「わたし」が同級生の君絵と通う絹子先生のピアノ教室で出会ったサティ似のフランス人の小父さんも含め4人で体験する楽しい時間。エリック・サティの「童話音楽の献立表」によるワルツを踊る喜びが溢れている。3編とも音楽の解説により、あたかも音が聞こえて来て、その世界に魅せられる時間帯に!
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ずいぶん昔に出た本だが、少し前にフォローしている方のレビューを読んで「読みたい」に入れていた。 中学生が主役の、3つのピアノ曲をもとにした3つの物語。少年たちだけで過ごす海辺の別荘、誰も来ない旧校舎での二人だけの会話、風変りな先生と突然現れたフランス人のおじさんとともに楽しんだ...
ずいぶん昔に出た本だが、少し前にフォローしている方のレビューを読んで「読みたい」に入れていた。 中学生が主役の、3つのピアノ曲をもとにした3つの物語。少年たちだけで過ごす海辺の別荘、誰も来ない旧校舎での二人だけの会話、風変りな先生と突然現れたフランス人のおじさんとともに楽しんだピアノ教室。 読み始めれば、うまく言い表せないが、最近の本とは異なる文章の雰囲気を感じ、なんだか懐かしい感じになる。 ちょっとモヤっとすることや我慢しなければならないことはあるけれど、生き辛いや心が塞ぐでもなく、少年少女のこれからの人生に対する楽観や肯定があり、本を閉じてからは多感な時間の終わりに切なさが沁みてくる。 二つ目の話の彼と彼女の健気さがかわいくて、一番好き。
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ピアノを聴きながら読みました 日常の中にある ほんの少しの非日常 眠気も相まって、白昼夢みたいで どこかふわふわとした感覚になります 小さい頃に集めていたきらきらの宝物のよう 一番好きだったのは彼女のアリアです この本は再読しません 初めて読んだ時の記憶をずっと大切にしていた...
ピアノを聴きながら読みました 日常の中にある ほんの少しの非日常 眠気も相まって、白昼夢みたいで どこかふわふわとした感覚になります 小さい頃に集めていたきらきらの宝物のよう 一番好きだったのは彼女のアリアです この本は再読しません 初めて読んだ時の記憶をずっと大切にしていたい 素敵な一冊でした 出会えて良かったです
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タイトルを見たとき、なぜかアーモンド臭と間違え青酸カリでも出てくる推理モノと勘違いしていたが とんでもない。とても爽やかな短編集だった。 三話からなる短編集だが、どれも思春期の複雑な心の模様を描きつつも、さっぱりとした読後感だ。 一話目の「子どもは眠る」はいとこの男の子同士の物語...
タイトルを見たとき、なぜかアーモンド臭と間違え青酸カリでも出てくる推理モノと勘違いしていたが とんでもない。とても爽やかな短編集だった。 三話からなる短編集だが、どれも思春期の複雑な心の模様を描きつつも、さっぱりとした読後感だ。 一話目の「子どもは眠る」はいとこの男の子同士の物語。専制君主的な章くんを主人公の目線で語っていく。一人称だからこそ見えてなかった真実がじわじわと描かれ、少し切ない。
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