切れない糸 の商品レビュー
「引きこもり探偵シリーズ」は好みではなかったけど、これは面白い。 「切れない糸」という題名の意味の深さ。 感動した。 沢田くんとカズくんみたいな人、大好き。
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実家でクリーニング屋を営む主人公が、お父さんの急死により後を継いで奮闘するお話。 クリーニング屋ならではの目線で、お客さんの謎を解いていく展開。 クリーニングって奥が深い!とまずそこに感動。普段自分が着ている洋服も、これからはもっともっと大事にしていかなくちゃと思った。 舞台は東京なんだけど、商店街の人たちで賑わい、地域の人とつながっていく光景が、これまたいい。 自分の育ってきた街と、ずっとこんなふうに関わっていけるのは、本当は一番幸せなんじゃないかな。広い世界もいいけど、ひとつの場所を、ご近所の皆で守ってゆくことだって、すごく大切。 どんな職業であれ、誇りを持って臨む姿はかっこいいし、尊敬する。 クリーニングに対する誇りや、お客さんを思う気持ち。作品からひしひしと伝わってきた。 坂木司さんらしい、少し不器用で、でも優しい人たちが沢山登場してきて、気持ちもあたたかくなれた。 続編を是非出してほしい。
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クリーニング屋を流れで継ぐことになる主人公。主人公の友達がきれもので印象的でした。友達は大切。謎解きも面白かったです。
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先のことなんてあまり考えていなかった主人公が、きっかけと勢いで実家のクリーニング屋を継ぐことになる。周囲の人たちに助けられ学びながら、いつの間にやら地に足つけて生活している。どんなに楽しくても居心地良くても、ずっとそこにとどまることはできないのだということが、爽やかに描かれていて...
先のことなんてあまり考えていなかった主人公が、きっかけと勢いで実家のクリーニング屋を継ぐことになる。周囲の人たちに助けられ学びながら、いつの間にやら地に足つけて生活している。どんなに楽しくても居心地良くても、ずっとそこにとどまることはできないのだということが、爽やかに描かれていて心地よかった。 ★3つにしてるが、気持ちとしては3.5くらいかな。 いろんな世代の人が交わる地域社会って今は少なくなっているから、こういう街に憧憬の思いを持ってしまう。けれども実際は狭い社会での息苦しさみたいなものもあるのだろうね。 シゲさん、ご年配のわり?に時々ぼそっと言う言葉が粋だな~と思ったら、最後に納得。 坂木さんの本は初めて読んだが、他のもこういうテイストなのだろうか。 ほのぼのはするけれど、こればかりだと飽きるかも…。
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この人の書く小説は、 隣でオシャベリしているのを聞かせてもらっているような サラ~っとしたものなので、気楽に読めていい。 しかも登場人物がみんな人がいいし。 三浦しをんの「まほろ駅前」と似たようなテイストかと。
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これもまあまあ面白かったな。 最近、商店街って減って来てるから。 友達の大切さも教えてもらった気がするし。
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クリーニング屋和也が大学の同級生坂田と一緒に、商店街のちょっとした謎を解く話。 商店街の人たちとのつながりが温かく、職人シゲさんがいい。 でも「引きこもり探偵」のほうが好みだな。
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感情の起伏に乏しい物語なんだけど、1つ1つのエピソードや言葉が尖っていて、チクチクする。 でもそれはツボ押しに似てて、痛みがあるんだけど快方へと向かうための痛み。だから不思議と嫌な気分じゃない読感。 実は結構根深いの闇がこの物語には混じっている。 ただ、描く場面を調節し...
感情の起伏に乏しい物語なんだけど、1つ1つのエピソードや言葉が尖っていて、チクチクする。 でもそれはツボ押しに似てて、痛みがあるんだけど快方へと向かうための痛み。だから不思議と嫌な気分じゃない読感。 実は結構根深いの闇がこの物語には混じっている。 ただ、描く場面を調節しているがゆえに日常系ミステリーになっている。というよりも、日常系ミステリーに「している」。 下手をすれば、登場するキャラそれぞれで一冊の本が書けてしまいそうな背景があって怖ろしい。
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ある出来事がキッカケとなって、 商店街にあるクリーニング店を継ぐことになった主人公和也と、 その仲間たちの話。 何だか心あったまるストーリーです。 人との付き合いって、糸みたいに不安定なものだ。 ちょっとしたキッカケでもつれ、 ぐちゃぐちゃになってしまうと、 いっ...
ある出来事がキッカケとなって、 商店街にあるクリーニング店を継ぐことになった主人公和也と、 その仲間たちの話。 何だか心あったまるストーリーです。 人との付き合いって、糸みたいに不安定なものだ。 ちょっとしたキッカケでもつれ、 ぐちゃぐちゃになってしまうと、 いっそのこと切ってしまいたくなる。 特にご近所づきあいが深い(?)商店街だと、 わずわらしいことも日々あるのかもしれない。 でも何だかよいなあ、こういう商店街。 自分の身近にないからこそ、憧れてしまう。
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殺人事件ではない謎解き。 謎解きというより、推察かな。 主人公は、父をなくしてクリーニング店のあとを継ぐか悩みつつ、それでも、とりあえず働きはじめる。 クリーニングに出される服や、状況から、そのひとの生活を察して(そこはひらめき友人が担当)悩み事を解決する。 そういう出来事を経て、父の仕事に対する理解を深め、父を知り、地元でクリーニング店を営んでいくことに納得していくという話。綺麗にまとまっていました。 友人も、それからクリーニング店に勤める第二の父のような人も、前向きになっていく。素敵。 坂木さんの著作は、やさしいなあ。読んでいて、ゆったりとした気持ちになれます。
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