ローマ人の物語(11) の商品レビュー
カエサルvsポンペイウス。これまでとは違い、ローマ人同士の戦いのため、戦闘の面白さよりも、人間の複雑な心理が混じり合う様子が非常に面白い時代。
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カエサル著「内乱記」に相当する時代を描いている。元老院体制を打破するための三頭政治時代を共にしたポンペイウスとの望まない勢力争いである。ドゥラキウムでの敗戦の際の演説で、敗れた責任は自分に無く部下にあるとした理由に痺れた。挫折した際に、再起を図るに必要なエネルギーは自己生産させる...
カエサル著「内乱記」に相当する時代を描いている。元老院体制を打破するための三頭政治時代を共にしたポンペイウスとの望まない勢力争いである。ドゥラキウムでの敗戦の際の演説で、敗れた責任は自分に無く部下にあるとした理由に痺れた。挫折した際に、再起を図るに必要なエネルギーは自己生産させるべきで、それを行うには部下を庇うよりも責任を押し付けて考えさせる方が有効なのだ。育成とマネジメントの天才である。カエサルとポンペイウスを分けたのは知性と情熱の合一だと書いてある。知性と情熱を兼ね備える事は今の世でも成功の秘訣かもしれない。
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「賽は投げられた」カエサルの言葉だったんだね、知りませんでした。ルビコン越えの後のカエサルは早かった。そして、ガリアでの決戦後、今度はローマ内にて決戦が迫ることになる。
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決して状況が万全ではなかった中でも、ルビコンを渡ったのはカエサルの信念の強さ故か、そのときのカエサルの心を想像するだけでもこの人の偉大さ、人としての強さが少しわかる気がする ※9/5にまとめて入力
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テレビかけっ放しで読書 同時進行での共通因数の出会い? 京を追われた攘夷派の公家達は、、逆賊に、、、 TVでは竜馬伝 元老院もこんなのだったかと 「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」 同じようなことを海舟鉄也...
テレビかけっ放しで読書 同時進行での共通因数の出会い? 京を追われた攘夷派の公家達は、、逆賊に、、、 TVでは竜馬伝 元老院もこんなのだったかと 「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」 同じようなことを海舟鉄也も福山龍馬に行っていた。
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優れた能力を持ちながら、カエサルの圧倒的な才能の前に、政治的にも軍事的にも敗れ去り、エジプトでみじめに殺されるポンペイウス。憐れ...
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「ルビコン」以後からポンペイウスの死まで。 カエサルの著作なら『内乱記』に当たる時代。 長さとしては5年間。 戦いに次ぐ戦い。 といっても、ガリア戦記の頃に比べれば、派手な決戦は2度と圧倒的に少ない。 圧倒的に政治的な「戦」記。 ***** 亡命政府となった元老院派と、ローマ...
「ルビコン」以後からポンペイウスの死まで。 カエサルの著作なら『内乱記』に当たる時代。 長さとしては5年間。 戦いに次ぐ戦い。 といっても、ガリア戦記の頃に比べれば、派手な決戦は2度と圧倒的に少ない。 圧倒的に政治的な「戦」記。 ***** 亡命政府となった元老院派と、ローマを含むイタリア半島、即ち首都を押さえたカエサルとの戦い。 内戦と言うと、個人的にまずイメージするのはアメリカ南北戦争だったりする。 (あ、完全に、『風とともに去りぬ』の影響ですが何か?) だから内戦という言葉からは、悲惨な、負傷兵(と言うより死体と死に体の山)が広場一面に広がっている、あの映画の1シーンを思い起こす。 内戦ほど人が多く死ぬ戦争はない、と話されたこともある。 それは、まさにアメリカ南北戦争の死者数の圧倒的な多さを根拠に言われた。 しかし、カエサル対、(元老院派に担がれた)ポンペイウスの戦いであるこの内戦では、それ以前のガリア戦役と比べても圧倒的に戦死者数は少ないし、悲惨さの度合いも薄い。 その理由はひたすら、カエサルの敗者に対する寛容にある。 勝者の権利=捕虜及び敗北者たちの抹殺を一切していない。 このことが、(次巻になるけれど)カエサルの命取りになる。 (そのことを予測しなかったわけではないでしょう?) <わたしが自由にした人々が再びわたしに剣をむけることになるとしても、そのようなことに心をわずらわせたくない。 何ものにもましてわたしが自分自身に課しているのは、自らの考えに忠実に生きることである。 だから、他の人々も、そうあって当然と思っている> (104項/カエサルのキケロへの手紙からの一節) 引き続いて塩野さんは 「これは、人権宣言にも等しい。 個人の人権を尊重する考えは、1800年後の18世紀になって起こる、啓蒙主義の専売特許ではないのである。」 と称えてはいるけれど。
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カエサルがついにポンペイウスに勝利し、内戦に終止符を打つ。このシリーズにはめずらしくほぼ全部戦役についてのみ書かれ、政治的な話が少なかった。そういうのもあり、アクション映画のワンシーンのようで、スペクタクルにあふれた巻だった。 それにしてもカエサルすごい... ■気に入りフレー...
カエサルがついにポンペイウスに勝利し、内戦に終止符を打つ。このシリーズにはめずらしくほぼ全部戦役についてのみ書かれ、政治的な話が少なかった。そういうのもあり、アクション映画のワンシーンのようで、スペクタクルにあふれた巻だった。 それにしてもカエサルすごい... ■気に入りフレーズ ファルサルスの会戦に際して、『わが将軍(インペラトール)よ、今日の私の働きぶりは、私が生きようが死のうが、あなたが感謝しなければすまないようなものにしてみせましょう』:百人隊長クラスティヌス
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カエサルのルビコン川渡河によって、ローマは内乱状態へと突入する。本国ローマを目指すカエサルと、自らの支持基盤であるギリシアへと脱出するポンペイウス派。両軍勢が雌雄を決したファルサスの会戦は、カエサルの圧勝に終わり、敗走したポンペイウスはエジプトで死を迎える。ここに至って、ついにカ...
カエサルのルビコン川渡河によって、ローマは内乱状態へと突入する。本国ローマを目指すカエサルと、自らの支持基盤であるギリシアへと脱出するポンペイウス派。両軍勢が雌雄を決したファルサスの会戦は、カエサルの圧勝に終わり、敗走したポンペイウスはエジプトで死を迎える。ここに至って、ついにカエサルはローマ全土を掌握する。
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カエサルの生い立ちから借金にまみれた青年時代、 頭角を現す30代後半、ガリアでの戦い、三頭政治、 と話は流れ、ちょうどCross the Rubiconのシーンで話が終わるんだ。 Cross the Rubiconするきっかけは 長年かけてガリアを平定したがカエサルを待ってい...
カエサルの生い立ちから借金にまみれた青年時代、 頭角を現す30代後半、ガリアでの戦い、三頭政治、 と話は流れ、ちょうどCross the Rubiconのシーンで話が終わるんだ。 Cross the Rubiconするきっかけは 長年かけてガリアを平定したがカエサルを待っていたのが 元老院最終勧告という、ポンペイウスに独裁権を与え(インペラトール、だったかな) ローマ(≒元老院)への敵対者(=カエサル)を倒す軍を与えたためでした。 そんなおいしいところでルビコン以前が終わってるから 以後を読まずにはいられなくなって(笑) 三頭政治、そしてルッカ会談と、(利用されてるとはいえ)カエサルと協力しあい、 唯一カエサルに匹敵する軍事戦略家であった ポンペイウスとの戦いを描いているのがこの巻だね。 劣勢にあったカエサルが最終的にはポンペイウス軍を撃破するんだけど、 その中でいくつもリーダー論?として出てきそうなセリフや振る舞いがあったり。 カエサルの打ち出す戦略にわくわくしながら読めます。 この巻の最後の方ではポンペイウスが最終的に死んでしまい (その死に方が悲惨だった。。。かつての味方に騙され殺されました。 ここらへんブルータスに殺されるカエサルに似てるね) ついにクレオパトラが出てきたんだよね。。。
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