花伽藍 の商品レビュー
5編の短編集。中山可…
5編の短編集。中山可穂作品の中では読みやすい本だと思う。同性愛(女性)を取り扱った作品が多いけど・・・恋愛小説として読むことができ、私は泣けた。
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恋愛を描いた短編が5…
恋愛を描いた短編が5つ。どれも深く、悲しく、切なく、そして狂おしい。一文一文がヒリヒリして、まさしく大人の恋愛。
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中山可穂さんの本をおすすめされたので読んでみました。 文章がすんなり入ってきて、自然と物語の中の空気感を感じられました。 作品に漂うエロスとセンチメンタルは、「鬱くしい」という表現がぴったりだと思います。 登場人物たちの狂おしいほどの恋慕が胸に迫りました。
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短編集 どれも面白かったが、やはり一つ一つが短いゆえに物足りずそれぞれをもっと深く知りたかった 掘り下げてほしかった 最後の作品が1番印象的であった 女性同士の恋愛の物語の多くは20〜30代の主人公だったり、10代の学生時代を描いたものが多いため、老後の話は新鮮であった。老老介護や家庭を持ってから自分のセクシャリティに気付くことなど現実的に直面する問題に触れていて非常に良かった。
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家の本棚にあったので、何となく手に取り読み始めましたが、5編全て女どうしの恋愛小説だなんて。本当は苦手なジャンルなんだけど、この作品は、人と人の繋がりや相手を思いやる気持ちなど、異性とか同性とか超越したような関係性が上手く描かれていて、私の対象は男性だけど、こういう感情あるわと思...
家の本棚にあったので、何となく手に取り読み始めましたが、5編全て女どうしの恋愛小説だなんて。本当は苦手なジャンルなんだけど、この作品は、人と人の繋がりや相手を思いやる気持ちなど、異性とか同性とか超越したような関係性が上手く描かれていて、私の対象は男性だけど、こういう感情あるわと思ったりしながら、気がつけば読了していました。
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女たちの恋の話。燃え上がるようなロマンスも、その先に続く日常も、そして別れも余すことなく描いている。どの作品も言葉運びが美しく、だからこそラストの余韻がどこまでも続いた。
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女性同士の恋愛を描いた5つの短編。可穂さんらしく、女性同士の恋愛のヒリヒリするような、物狂おしく、時にヒンヤリとした感情を巧みに描いていてぐっと引き付けられる。 ただ、短編だからか、出会って一目でひかれあって、深い関係になり、別れて・・・という流れが単調で、ヒリヒリする前に話が終わった感があって残念。 ただ、「花伽藍」のラストの桜の描写はさすがだし、最後に集録の「燦雨」は老女のビアンカップルを描いて目新しく、なかなか感じるところがあった。母がビアンで、自分が子供だったら、この状況は辛いだろうな~と思ったが、本人たちは幸せだったのだろうね。
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「燦雨」を読んで欲しい。短編集で、全て多かれ少なかれ女性同士の恋愛を描いた物で、勿論感情描写もそれに沿っているのですが、「燦雨」はそれを含みつつそれを超えて、老老介護の有り様、一つの到達点を書いていると思う。どうしようもなく心が震えた。他の短編も凄く凝縮されていて良いです。
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【本の内容】 ひと夏の狂おしく濃密な恋を描く「鶴」。 失恋したばかりの女性が経験する一夜の出来事「七夕」。 別れた亭主が転がり込んだことからはじまる再生の物語「花伽藍」。 別れの余韻が静かに漂う「偽アマント」。 未来への祈りにも似た「燦雨」。 結婚というルールを超えて結...
【本の内容】 ひと夏の狂おしく濃密な恋を描く「鶴」。 失恋したばかりの女性が経験する一夜の出来事「七夕」。 別れた亭主が転がり込んだことからはじまる再生の物語「花伽藍」。 別れの余韻が静かに漂う「偽アマント」。 未来への祈りにも似た「燦雨」。 結婚というルールを超えて結ばれた無垢で生々しい愛の歓びと痛み、そして愛にあぶりだされた孤独を、鮮烈に彩り豊かに描いた珠玉の短編集。 [ 目次 ] [ POP ] 恋愛は辛い、切ない。人間は死ぬまで孤独だということを、徹底的に知らしめます。 一人でいるときより、二人でいる方が一人を感じるって不思議だなと常々思うわけです。 その疑問に、この物語は答えてくれます。 本書は女性同士の恋愛を様々な形で描く短編集。 登場する女性たちはみんな孤独で、相手がいようがいまいが、最期まで一人で生きていくことを、当たり前のように受け入れています。 結婚しようが子供を作ろうが、人はいつでもひとりぽっち。 女性しか愛せない彼女たちは、結婚や出産というフィルターが無いぶん、その当然の事実を直視することができるのではないかと思うのです。 結婚しない、子供を作らないではなく、結婚できない、好きな人の子供が産めないという選択の余地のない立場にいて、それでも自分の心のままに生きるとはどういうことなのか。 負け犬女子必読の書です。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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中山さんらしいお話だな、と。 全編とおして。 女性って強いですね。 どの話の登場人物も生き方がまっすぐで魅力的でした。 中山さんの書く人物はそういう人が多いように感じます。 最後のお話が印象的です。 同性愛を扱ったお話は結構ありますが、その老後を書いたお話は珍しいな、と。 リアリティを感じますね。 性別問わず、あんなふうに好きな人と安らかに最期を迎えられるのが幸せなんでしょうね。
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