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ローマ人の物語(9) の商品レビュー

4.3

71件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

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2023/10/14

いよいよガリア戦記。 地図や進行経路、現在の名称など利用してとてもわかり易く読めました。 確かにカエサルのガリア戦記は素晴らしいですか、ローマの政治状況等含めとても分かりやすく楽しく読めました。

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2023/10/09

カエサル、やっぱりすごいな。ゲルマン人もガリア人もブリタニアも確実に遠征し勝利をおさめていく。遠征は一方から見たらただの侵略でしかないのだろうけど、それをカエサルは文明化と呼んでいる。 文明化を大義名分に列強となった国々はカエサルに文明化された国々だと思うと、苦笑してしまう。文明...

カエサル、やっぱりすごいな。ゲルマン人もガリア人もブリタニアも確実に遠征し勝利をおさめていく。遠征は一方から見たらただの侵略でしかないのだろうけど、それをカエサルは文明化と呼んでいる。 文明化を大義名分に列強となった国々はカエサルに文明化された国々だと思うと、苦笑してしまう。文明化ってなんだ?自国の文明に誇りを持つことと、文明化は大きく違う。耳に心地よい言葉には注意が必要だ。 文明化しようとするのは、人間のサガなのか。私も状況に陥れば、やはり文明化されていない国々、人々を文明化しなくては、と思うのだろうか。そんなことを考えた9巻でした。

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2023/05/03

ユリウス・カエサルを中心としたローマ史シリーズの2冊目。紀元前60年(カエサル40歳)から紀元前54年(46歳)までを扱う。スペイン属州総督を終えた後、カエサルはポンペイウス、クラッススとともに三頭政治体制を整えて元老院派と対峙する。執政官に就任した後、ガリア属州総督となってガリ...

ユリウス・カエサルを中心としたローマ史シリーズの2冊目。紀元前60年(カエサル40歳)から紀元前54年(46歳)までを扱う。スペイン属州総督を終えた後、カエサルはポンペイウス、クラッススとともに三頭政治体制を整えて元老院派と対峙する。執政官に就任した後、ガリア属州総督となってガリア全域の諸部族を次々と降していき、とうとうブリタニアにまで遠征する。

Posted byブクログ

2023/04/24

本巻でようやくカエサルが本領を発揮することになります。執政官への就任、クラッスス、ポンペイウスとの三頭政治、そしてガリア戦記です。本巻からは著者のカエサルに対する愛情がひしひしと伝わってくるので、読んでいるこちらが微笑を浮かべてしまいます。しかしそれを抜きにしても、カエサルが政治...

本巻でようやくカエサルが本領を発揮することになります。執政官への就任、クラッスス、ポンペイウスとの三頭政治、そしてガリア戦記です。本巻からは著者のカエサルに対する愛情がひしひしと伝わってくるので、読んでいるこちらが微笑を浮かべてしまいます。しかしそれを抜きにしても、カエサルが政治家として、軍事家として、そして間違いなくお金の面でも類い希なる才能を持っていたことがわかります。 本書を通じて確かにあらゆる面で頭の良さを感じます。ある時は意識的に、ある時は無意識なのでしょうが、とにかく物事を良い方向に進める才能に長けています。良いというのは自分だけでなく社会にとってもという意味であって、著者が指摘しているようにカエサル自身の私利をローマ社会の公益につなげ行動しているという、いわゆるWin-Win戦略を基本としています。 本巻ではガリア戦記の一部としてカエサルのブリタニア(イギリス)上陸が記されていますが、まさかその島が後の世界の中心になるなどとは、さすがのカエサルも予想していなかったことでしょう。ただオリエント重視の世の中で、誰も眼をつけていなかったブリタニアに侵攻したカエサルの視野の広さには驚かされるばかりです。

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2021/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前巻の終盤でようやく「起ち始めた」カエサルが、この巻からは一気に活躍していくことに。誰であっても世界史で習ったであろう「三頭政治」を成立させ、武人ポンペイウスと騎士階級のクラッススを巻きこんで元老院体制を脅かせるだけの基礎を築き、そのうえでガリア戦役に突入。中盤以降はずっと、一年ごとにガリア戦役で何が起きたのかが丁寧に描かれていく。やや退屈な感もあるが、着実に戦果を挙げていっているのが分かる。 カエサルがローマを留守にしている間に、元老院がポンペイウスとカエサルの間を割こうと画策したものの、その意図を遠隔地にいながらにして見抜いたカエサルがきっちりと対策を打って元老院の思惑を砕いているのも面白い。人が直接、伝えるしか通信手段のなかった時代において、どのようにしたらこれほどまでに迅速かつ適切に政敵に対処できるのか、不思議でならない。

Posted byブクログ

2020/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いや、面白いのなんのって。 塩野さんがカエサルびいきなのはわかっていましたが、ここまで魅力的な人物っている? 政治家として、軍人として、何より人の上に立つ者として、なんてよく気が回り、用意周到に事を進め、約束を違えない。 フェアで、気前が良くて、冷徹。 常に二手三手先を読み、一石で二鳥を得る男。 今更ながら、メロメロです。 女たらしで借金王なんて、大した瑕じゃないじゃん。(すごい女たらしなのに、女に恨まれない。すごい借金王なのに、債権者より強気) この当時、ローマが文化の最先端で、ゲルマン人もガリア人もローマ人からしたら野蛮人だった。 けれども、カエサルは一度も彼らの文化を見下したことは言わなかった。 ”彼は、ガリア人の宗教や風俗習慣を叙述しながらも、それらが自分たちのものより劣っているなどとは、一言も言っていない。それどころか、彼ら特有のもの、つまり文化は、尊重している。” 理解は出来なくても尊重する。 そういう器のデカさが、カエサルの魅力だよね。 続きが楽しみ。

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2020/05/05

★3.5かな。 作家がこの人物を愛してやまないことが分かります、ノリが違うことはこの時代のことをあまり分かっていない読者たる当方ゆえに余計に分かるかも。グイグイ引っ張る形で読ませてくれます。 でも盛者必衰ではないけれど、本当はこの輝かしい人物の中にその後の没落の鍵があるんではない...

★3.5かな。 作家がこの人物を愛してやまないことが分かります、ノリが違うことはこの時代のことをあまり分かっていない読者たる当方ゆえに余計に分かるかも。グイグイ引っ張る形で読ませてくれます。 でも盛者必衰ではないけれど、本当はこの輝かしい人物の中にその後の没落の鍵があるんではないかと。そこを掘り下げて欲しいと思うのですが、どうもこの作家にそれを求めるのは酷のようです。

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2020/03/02

カエサル40歳から46歳までの物語。執政官当選、カエサル・ポンペイウス・クラッススによる三頭政治、そしてガリア戦役。クラッススの息子やキケロの弟も登場。カエサルが本格的に活躍し出して、大河ドラマを読んでいるような面白さ。キケロも前巻より人間的なエピソードが多くてちょっと親近感が湧...

カエサル40歳から46歳までの物語。執政官当選、カエサル・ポンペイウス・クラッススによる三頭政治、そしてガリア戦役。クラッススの息子やキケロの弟も登場。カエサルが本格的に活躍し出して、大河ドラマを読んでいるような面白さ。キケロも前巻より人間的なエピソードが多くてちょっと親近感が湧いた。「野心」と「虚栄心」についての著者の考察も面白い。

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2018/11/11

内容 : 長き雌伏の時を経たカエサルが「陽の当たる道」を漸く歩みはじめた頃、ポンペイウスは既に地中海全域を覇権下に収めていた。 カエサルもスペイン統治を成功させ、危機感を強めた「元老院派」は両者の排除を図ろうとする。 しかしクラッススを加えた三者は「三頭政治」の密約を交わし、カエ...

内容 : 長き雌伏の時を経たカエサルが「陽の当たる道」を漸く歩みはじめた頃、ポンペイウスは既に地中海全域を覇権下に収めていた。 カエサルもスペイン統治を成功させ、危機感を強めた「元老院派」は両者の排除を図ろうとする。 しかしクラッススを加えた三者は「三頭政治」の密約を交わし、カエサルは41歳で執政官に就任。 ついに国家大改造に着手し、さらなる野望実現のため、ガリアへと旅立つ。 著者 : 1937年東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。 「ルネサンスの女たち」でデビュー、70年以降イタリア在住。 著書に「海の都の物語」「わが友マキアヴェッリ」など。

Posted byブクログ

2018/10/27

三頭政治確立からガリア戦役5年目まで。 あまりに巧みな政治手腕と軍事手腕。 帝政への道筋を自ら描いて一直線に進もうとしているかのよう。

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