銀行狐 の商品レビュー
銀行組織・仕組み+事件を絡めた初期数作目の本作。最近作品の"腐敗感"より、ドライかつシュールな"殺伐感"の方が強いかなぁ♪。
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元バンカーである作者特有の銀行の内部事情を使った秀作短編。バラエティに飛んでおり飽きさせない。随分前の作品ではあるが今でも十分通用する内容ですね。池井戸作品における銀行は企業にとってとても印象の悪い所と強調されているが本作でもご多分に漏れず。タイトルの銀行狐はとても複雑でどんでん...
元バンカーである作者特有の銀行の内部事情を使った秀作短編。バラエティに飛んでおり飽きさせない。随分前の作品ではあるが今でも十分通用する内容ですね。池井戸作品における銀行は企業にとってとても印象の悪い所と強調されているが本作でもご多分に漏れず。タイトルの銀行狐はとても複雑でどんでん返しもありお気に入り。ローンカウンターでは、何気ない生活の中で個人情報をばら撒いている事実に怖いものを感じた。
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【2015年18冊目】 久しぶりの池井戸作品。 ライトな感じの短編集であっと言う間に読み終わりました。 クオリティはいつも通り高い!もうちょい顛末を描いて欲しいなーというのは池井戸短編でいつも思うこと^^;
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いまさら池井戸潤作品にハマっている私。面白いのだから仕方がない。 本作品は5編からなる短編集。どれも銀行絡みである。当初、今年放映のドラマ「花咲舞が黙ってない」の原作本かと思っていたが、私の勘違いだった。原作本は先日読了した「銀行総務特命」と「不祥事」だった。でも、本作品の中の「現金その場限り」という「ゴメイ」にならず窓口で現金が渡されていた話はドラマでもあったような…。 本作品は「銀行総務特命」と同じく、ミステリーの結末が寸止めである。完全に犯人が暴かれなかったり、事件の動機がはっきり説明されなかったりして、やや消化不良の感。ま、それが池井戸潤短編集の作風なのかもしれない。長編については最後までしっかり描かれて消化不良はないのだが。なので、今後当分は長編中心に読んでみるとしようかな。 あと、ちょっと嬉しかったのが、最後の短編「ローンカウンター」に登場した銀行員が伊木遥だったこと。先日読了したデビュー作「果つる底なき」の主人公なのだ。あと、「銀行総務特命」の主人公である指宿修の初登場が、この短編集の「銀行狐」の主人公だったことも興味深い。著書の思い入れのあるキャラクターというものがあるのだろう。
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短編のストーリーを5作纏めた一冊。その一つにタイトルとなっている「銀行狐」があります。全てのストーリーが銀行を元にしていますが、そこは元銀行員である著者の力作を感じ取れます。他の作品でもそうですが、短編でも読んでいる間は夢中にさせてくれます。
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5編からなる短編小説。一番印象的だったのは、「ローンカウンター」。池井戸潤の企業小説はどれを読んでも面白いが、少しマンネリ気味に感じる。
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・ローンカウンター:金の動きを見ればその人の生活はおおよそ見当がつく。 ・金庫室の死体:池井戸さんとしては珍しく殺人絡みのミステリー。ただ、金の為に殺人するかな? ・現金その場限り:粗品の手渡しトリック。何処かでみた〜。こんだけ銀行小説書いてれば、そりゃあネタも被るね。 ・口座相違:銀行を騙すには知恵がいる。ドタバタコンビに足元掬われるとは皮肉だか。 ・銀行狐:これまた何処かで読んだな。企業脅迫。銀行と言う組織が抱えている矛盾とか、ばかばかしさみたいなもの。 狐か、キモだか既視感…
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面白かった。刑事ものと思ったら全部銀行もの。お金を扱うからこんなに事件とからみやすいのか?タイトル作が一番わかりにくかった・・・。
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短編集。 どれもいつも通り『銀行』が舞台のお話ですが、警察が事件を解決するお話があったりと、これはサスペンス色がちょっと強めかな。 短編なので読もうと思えば読めますが、盛り上がりはイマイチな感じでした。
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この短編集を読んで思ったこと。池井戸潤さんは、誰か犯人か?とか、どのような方法で犯行を起こしたか?ということよりも、犯行の動機が生まれた背景に銀行が絡んだ謎を織り込む作家さんだということでした。 『果つる底なき』が刊行された1999年9月の前後、1998年10月(ローンカウンター)~2001年7月(銀行狐)にかけて小説誌に初出誌した作品を収録した短編集。巻末を飾る「ローンカウンター」には『果てる底なき』の主人公 伊木遥が登場し、表題作の「銀行狐」には、後の'02/8に刊行される『銀行総務特命』で主役を務める指宿修平と鏑木和馬が登場する。 お約束の勧善懲悪×予定調和の『半沢直樹シリーズ』が持つ物語りの分かりやすさ痛快さ、読後の爽快感は無く、ハードボイルド銀行ミステリーというカテゴリーを作りたくなるようなクールでハードな味わいの作品集で、私にとっては少々難解な部分が少なくなかった。 この作品を読むと、当然のことではあるけれども、銀行が営利を目的として企業活動を行っており、その結果として強引な融資はもちろん、倫理や道徳、法律に反するような活動をしていたことがあったことも示唆されている。
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