1,800円以上の注文で送料無料

憲法と平和を問いなおす の商品レビュー

3.9

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

 長谷部ISMの凝縮…

 長谷部ISMの凝縮された書。取り敢えず長谷部ISM初心者の入門書としてよかろう。 個人的には、憲法9条改正論議の一貫として同書を位置づけるよりは、憲法の「入門書」として読むのが良いのではないか、と思う。 なぜ立憲主義か、なぜ民主主義か、なぜ多数決か、という、基本的なところを丁寧...

 長谷部ISMの凝縮された書。取り敢えず長谷部ISM初心者の入門書としてよかろう。 個人的には、憲法9条改正論議の一貫として同書を位置づけるよりは、憲法の「入門書」として読むのが良いのではないか、と思う。 なぜ立憲主義か、なぜ民主主義か、なぜ多数決か、という、基本的なところを丁寧に説明しているところが良い。並みの教科書だと、大概ごまかされて終わるところである。 長谷部ISMが凝縮されている書としては別に、『Interactive憲法』がある。 より深みを知りたければ

文庫OFF

こんなアプローチもで…

こんなアプローチもできるのか,と驚きの連続.平和主義の検討は第三部で,第一部・第二部は民主主義や立憲主義について.第一部・第二部もかなり面白いので,平和主義についてあまり興味がない人にもおすすめできると思う.

文庫OFF

とても読み応えのある…

とても読み応えのある内容であった。憲法とは、条文をおうばかりではなく、特に社会との関連性を重視しながら勉強すべきであると本書を読み強く思った。中でも、驚きであったのは、民主主義と関連させつつ、憲法の役目の一つに「公と私の境界線」を決める役割があるという指摘であった。筆者の説明に納...

とても読み応えのある内容であった。憲法とは、条文をおうばかりではなく、特に社会との関連性を重視しながら勉強すべきであると本書を読み強く思った。中でも、驚きであったのは、民主主義と関連させつつ、憲法の役目の一つに「公と私の境界線」を決める役割があるという指摘であった。筆者の説明に納得すると同時に、なんだか憲法に対する自分の考え方が変わった気がした。

文庫OFF

平和主義とはどういう…

平和主義とはどういうものをいうのか。憲法が目指したものとは。

文庫OFF

2021/11/19

平和主義について書かれているのは半分で、残りは民主主義と立憲主義。よって、憲法そのものというよりも政治(国家論)について書かれているという印象。ただし、立憲主義の中で人権にも触れてはいるが。著者に漂うある種の「ニヒリズム」に賛否はあるだろうが、個人的には好みではある。

Posted byブクログ

2021/01/31

論理が、憲法学の王道とは、とても思えない。 質の悪いセミプロか修士学生書いたようなロジックだ。 くだらない!

Posted byブクログ

2020/02/12

立憲主義と平和主義について。 立憲主義とは、万人の万人に対する闘争状態を招く私的な価値観の問題を、公の場に持ち込ませないものであり、その意味で、ともすれば根底的な価値観の問題を持ち込みがちであったり、短期的考慮に陥りがちな民主主義に対する規制でもあり、絶対的平和主義とも両立しない...

立憲主義と平和主義について。 立憲主義とは、万人の万人に対する闘争状態を招く私的な価値観の問題を、公の場に持ち込ませないものであり、その意味で、ともすれば根底的な価値観の問題を持ち込みがちであったり、短期的考慮に陥りがちな民主主義に対する規制でもあり、絶対的平和主義とも両立しない。 著者自身は、平安法制に反対していたことからもわかるように、護憲派ではあるが、群民蜂起を言うような絶対的平和主義的な憲法学者とも一線を画している。 私自身は、立憲主義が必然的に護憲に至るとは本書を読んでも思えなかった。この点では著者と意見を異にする(私が改憲派だという意味ではありません)ものであるが、それでも、立憲主義自体については、かなり真っ当な話をしていると思う。 改憲でも護憲でも、立憲主義というのはあるべきだと思うので、その立憲主義とはなにかを考える上で、著者と立場の違う人でも、一読の価値はあるかと。

Posted byブクログ

2018/09/07

私自身は憲法改正を望んでいる。特に拉致被害や竹島問題、中国共産党による領空・領海侵犯、北朝鮮による核恫喝外交を鑑みて9条を変える必要があると考えている。っていうかさ、この期に及んで「護憲派」を名乗る連中は頭がどうかしているだろ? 私はまたその成り立ちからして現憲法は容認し難い。速...

私自身は憲法改正を望んでいる。特に拉致被害や竹島問題、中国共産党による領空・領海侵犯、北朝鮮による核恫喝外交を鑑みて9条を変える必要があると考えている。っていうかさ、この期に及んで「護憲派」を名乗る連中は頭がどうかしているだろ? 私はまたその成り立ちからして現憲法は容認し難い。速やかに憲法を改正して、普通の軍隊と情報機関を設けるのが当然だろう。 https://sessendo.blogspot.com/2018/09/blog-post_7.html

Posted byブクログ

2017/11/07

同じ著者による『憲法とは何か』を読んだ際、しばしば引用されていた本書。 民主主義や立憲主義の基本的な説明は、こちらに書かれていそうだったので、続けて購入しました。 読んでみると、予想した通り。 例えるならこの『憲法と平和を問い直す』は、もう1冊の『憲法とは何か』の双子のお兄ちゃ...

同じ著者による『憲法とは何か』を読んだ際、しばしば引用されていた本書。 民主主義や立憲主義の基本的な説明は、こちらに書かれていそうだったので、続けて購入しました。 読んでみると、予想した通り。 例えるならこの『憲法と平和を問い直す』は、もう1冊の『憲法とは何か』の双子のお兄ちゃん。 華やかで社交的(発展的な議論を多数紹介)な弟に対して、実直で勤勉(基本的な考え方を丁寧に解説)な兄。 なぜ民主主義や多数決が採用されるのか。 その上でどのように立憲主義に基づく近代国家が成立したのか。 そして、国家間の争いを解決するにはどのような方法が考えられるか。 お兄ちゃんがじっくり解説してくれたお陰で、ようやく弟くんの内容も含めて議論がふに落ちました。 本書全体から感じられたのは、憲法は政治や社会をコントロールするための1つの手段に過ぎないのであって、平和を維持するためにはどのような社会でありたいか、人が粘り強く考えて決断を重ねなくてはいけないこと。 憲法は1つの手段に過ぎないとはいえ、その性質からみて安易に改正する、若しくはやみくもに護持するだけでは、本質を誤る可能性があること。 一人ひとり、異なる価値観をもつ人が一緒に暮らしていくって大変なことなんだな。 毎日ふつうに夕ご飯が食べられることだって、決して当たり前のことじゃない。 沢山の戦争と死の上に、今の私の生活がある。 終章「憲法は何を教えてくれないか」の中で、「自分で考えるということは、『……である以上、当然……だ』という論法で使われる、そうした『切り札』など実はないとあきらめをつけることである。」と記す著者の言葉が、祈りのように静かに心に沁みた1冊でした。

Posted byブクログ

2016/06/03

そもそも多数決で決めるのは正しいのか、から始まって立憲主義とは何か、平和主義とは何をさすのかなどを丁寧に説明していく作品。ホッブズ、ルソーなどの古典はもちろん最近の政治学者の名前も沢山出てくるのだけど一つ一つの議論は比較的わかりやすい。個人的には自然権に関する説明が面白かった。

Posted byブクログ