プラスティック の商品レビュー
面白かった! 寝ようと思って読み始めたら、そのまま読み終わってしまいました。 話の筋は読める、というか読めるように書いてあるのですが、それでも展開が巧みで、惹きつける力のある文章でした。 最近の流行りなのか、近頃は暴力表現の過激な本が多いと感じますが、これは昔の本だからか、ある...
面白かった! 寝ようと思って読み始めたら、そのまま読み終わってしまいました。 話の筋は読める、というか読めるように書いてあるのですが、それでも展開が巧みで、惹きつける力のある文章でした。 最近の流行りなのか、近頃は暴力表現の過激な本が多いと感じますが、これは昔の本だからか、あるいは著者が優しいためか、バイオレンスな感じはなかったですね。
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【すとんと綺麗にまとまる君】 形式からして最初から物語の線画が見えていたので色塗りをしているようだった。そして、とても綺麗な絵が出来上がった。
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井上夢人にハマり始めて勢いで購入。やっぱり組み立て方や文章構成が秀逸で引き込まれる。かなり初期の段階でうっすらとトリックに気付いたものの、それでも先を読ませるのは彼の力量かな。
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ネタはバレバレ。展開も捻りがない。 面白さを見いだすところは何もない。 評価の高いレビューが多いが期待は禁物。
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※このレビューにはネタバレを含みます
54個のファイルが収められたフロッピーディスク。 その中の文書、出張中の夫の帰りを待つ主婦・向井洵子の日記から混乱が始まる。 序盤の何をかいてあるのかよくわからない展開が徐々に明瞭になっていくのはクセになる。 一度読了後に改めて読んだときの再発見感。
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仕掛けにすぐ気づいたとしても、結末への引力はさすが。謎のまま混乱しながら読み進めてみたかった、という思いも少しだけあり。
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早い内に大筋は読めるので残りのページをどう埋めるのか心配になったが最後まで楽しめた。 ただ、有り得るかどうか疑問は残る。例えばトイレとか風呂は? 兎に角、オススメのミステリーです。
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フロッピーディスクに記録された文章を読み進めていきながら、 発生した殺人事件の謎に迫っていくという物語です。 ****************************************************************************** 54個の文...
フロッピーディスクに記録された文章を読み進めていきながら、 発生した殺人事件の謎に迫っていくという物語です。 ****************************************************************************** 54個の文書ファイルが収められたフロッピィディスク。 最初に記録されていた文章は、 ワープロの練習に勤しんでいる主婦が綴った文章。 出張中の夫の帰りを待つ向井洵子は、 始めて訪れた図書館で自分名義のカードが作られていたり、 夫の会社に連絡を入れても不可思議な対応をされるなど奇妙なことが続く。 一方で、同じマンションに住む作家のもとには、 向井洵子が書き綴った文書が保存された1枚のフロッピーディスクが届く。 次々と現れる不可思議な事件と殺人事件。 事件の鍵となる人物が現れては消えていくという不可思議な世界が、 日記という形で連綿と綴られていき次第に謎の真相に近づいていく。 ****************************************************************************** この作品の初版は1998年ですので、 ワープロとかフロッピーディスクといった現在ではあまり使われていないものが登場し、 読み始めは若干ながら違和感を覚えるかもしれません。 しかし、最初の日記を読み終えたときからこの作品の持つ不可思議さに引き込まれ、 読み進めていくうちに登場人物の性格や立場が徐々に読者の中に確立し、 後半に進むに連れて不可思議な世界が一気にひとつにまとまってくるという感覚を覚えます。 井上夢人さんの作品では「The team」で爽快感を覚え、 「魔法使いの弟子たち」では不思議な能力を持つ登場人物に惹き込まれました。 両方の作品に共通していたのは「不思議な能力」と「爽快感」だったのですが、 今回ご紹介した一冊とは物語の展開方法も内容もまったく異なり、 本格的なミステリーとして最後まで一気に読み通してしまいました。 考えてみれば今回読んだ物語の方が先に発行されていますので、 当時から読んでいる方からすれば、 最近の作品の方が作風が変わったということになるのかもしれませんね。 殺人事件がからむという、 私がいつもはあまり読まないジャンルの物語ながら、 ストーリー展開の面白さと結末の特異性にうなってしまった一冊です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最後まで読んで思い出した。ずっと前に読んだことあったな。 ワープロ、フロッピーディスク、そして多重人格。 冒頭の主人公と同じようにワープロを練習し、フロッピーディスクに文書を保存し、当時大流行した多重人格ものの本を何冊も読んだことを懐かしく思い出しました。
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夫の祐介が出張に行っている間、機械オンチで飽きっぽい私が使いこなしていたらさぞ驚くだろうと、日記をワープロでつけることにした向井洵子。最初は楽しく文字を打つことに専念していたのだが、次第に日常でおこる不可解な出来事にそれどころではなくなってきた。どうして初めて行ったはずの図書館...
夫の祐介が出張に行っている間、機械オンチで飽きっぽい私が使いこなしていたらさぞ驚くだろうと、日記をワープロでつけることにした向井洵子。最初は楽しく文字を打つことに専念していたのだが、次第に日常でおこる不可解な出来事にそれどころではなくなってきた。どうして初めて行ったはずの図書館で、「あなた昨日も借りましたよね?」と言われるの?なぜ祐介さんの職場に電話したのは初めてなのに、「あなたは奥さんとは声が全然違いますね」と言われるの? 少しまどろっこしいような設定に最初は惑わされるが、次第にその必要性もわかってくる。ある程度の数ミステリーを読んだ者なら、このカラクリ自体はかなり早い時点で気づくし、どういうオチになるのかもわかるので、その点での驚きは無い。今となってはミステリー界では珍しくもない題材である。が、わかっていても惹きつけられるこのおもしろさ。私は○○と○○だけは”別”だと思っていたけど、これも”同じ”だったのね(^^;読みが甘かった。最後の数ページは種あかしというか、いわば解説のような感じなのだが、そういうことかと見事にはまっていく快感。こういうの好き。 ちなみにプラスティックとは、”可塑的”からきているよう。
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