泣く大人 の商品レビュー
『泣かない子供』(角川文庫)に続く、著者のエッセイ集。 男の読者としては、「男友達の部屋」と題された連作エッセイは、著者の率直な言葉が地味に突き刺さってきます。それに続く「ほしいもののこと」というエッセイは、安心して読むことのできる心地よい言葉が綴られていますが、そこで安心して...
『泣かない子供』(角川文庫)に続く、著者のエッセイ集。 男の読者としては、「男友達の部屋」と題された連作エッセイは、著者の率直な言葉が地味に突き刺さってきます。それに続く「ほしいもののこと」というエッセイは、安心して読むことのできる心地よい言葉が綴られていますが、そこで安心してしまった自分に、またしてもばつの悪さを感じたりして、かなりアップダウンの激しい読書体験でした。 なんとなく、他の男性の読者の感想を気にしてしまう本です。
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再読。エッセイは進んで読みたいタイプじゃないんだけど、江國香織は別。<雨が世界を冷やす夜>と<ほしいもののこと>のところは特に好き。<男友達の部屋>は、気持ちも状況も自分と違いすぎて、経験的にはちっともわからないはずなのに楽しい。夜にやってる短いドラマみたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読んだことあるっけ?と思ったらそれは「泣かない子供」でした。 日々のこだわりや読書の記録などを綴ったエッセイ。 「贅沢なかたまり」のレーズンバターがとてつもなくおいしそう…! 「居場所がある、という気持ち」で書かれている闇と光、夜と不良に関するお話が一番心に残りました。 「くつろぎの時間」の楽しく生きるための正しい欲望と、気分転換にする小さな労働のお話にとても共感した。 男友達に関する考えが絶妙に言い得ていておもしろかったです。 心地の良い文章を書かれる方だなぁと改めて思いました。
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私も「泣かない子供」から「泣く大人」になってしまった。しかしそれは単に自分が弱くなってしまったわけではないのだということ。 もし、私がそのことを忘れてしまった時にはこの本のことを思い出したい。
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泣く大人、というタイトルが好き。久しぶりに読んだけれど、江國さんの小説もエッセイも同じ空気が流れていて、どちらを読むのも私にとっては非日常で楽しめる (❍❛‿❛❍❋)
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江国さんって、ほんとに女性なんだなぁと。 小説を読んでも思うけど、このエッセイは それが顕著に現れています。 「男友達」の稿を読んで、そう思いました。 自分にはそれが、そこまで備わっていない分 惹かれるのではないかと。 それがこの作者のワールドで人気のある所以なの...
江国さんって、ほんとに女性なんだなぁと。 小説を読んでも思うけど、このエッセイは それが顕著に現れています。 「男友達」の稿を読んで、そう思いました。 自分にはそれが、そこまで備わっていない分 惹かれるのではないかと。 それがこの作者のワールドで人気のある所以なのでしょう。 「あぁ、なるほど。」と思ったのは 下記の文章。 男女が友人になれるということを 理解できないひとには、できないらしいですからね。 ::::::::::::::::::::::: かつて恋をした男と女が男友達と女友達になるには、 たぶん、必要なことが二つある。 一つは互いに全く未練がないこと。 もう一つは、二人とも幸せなこと。
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わたしは江國香織の文章を読むとなんだかイライラする。でも江國香織の本はほとんど買って集めている。この人ほど作家になるべくしてなった人も、珍しいように思う。 「悪意がないということは機微もないということ」というのが、すごく心に引っ掛かった。機微をころされるくらいなら、悪意をもた...
わたしは江國香織の文章を読むとなんだかイライラする。でも江國香織の本はほとんど買って集めている。この人ほど作家になるべくしてなった人も、珍しいように思う。 「悪意がないということは機微もないということ」というのが、すごく心に引っ掛かった。機微をころされるくらいなら、悪意をもたない人生は送りたくない。
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最後の一文に、ぐさっとやられることが多かった。余韻を残したまま、「ところでね」と新しい話が始まる。 男友達についての章と、欲しいものの章が、 今の自分にあっていた。 都心の暗いバーで、それはこうなのよ、そんなことはこうしちゃえば、とか、 全然話違うんだけど私ね、とか、 でもしょ...
最後の一文に、ぐさっとやられることが多かった。余韻を残したまま、「ところでね」と新しい話が始まる。 男友達についての章と、欲しいものの章が、 今の自分にあっていた。 都心の暗いバーで、それはこうなのよ、そんなことはこうしちゃえば、とか、 全然話違うんだけど私ね、とか、 でもしょうがないね、これが私よね、とか、 そして、やっぱり人生ってだから楽しいのよね、と、 そんなお話をしている感じ。 読むと、すーっと心が軽くなる。正しいところに戻ってくる。というか、正しい女の子になれる。 ほんとうに、不思議だけど。
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なかなか読み進められなかった。 多分同じ女だから、似てる部分や理解出来る部分もあるけど決定的に違う部分やあえて選ばなかった世界を生きてるのを見るのが嫌だったからかもしれない。 最後の章だけは、すごく好きでスーッと読んでしまった。
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久しぶりに江國さんのエッセイが読みたいなぁと思って、本棚から発掘。江國さんはシティガールなんだなぁと思った。江國さんの書いたものを夢中で読んでいた高校・大学生の時は、江國ワールドに大人ってこういうことなんだと憧れて読んでいたけれど。今は、ちょっと違うかも。もちろんこの透明感のある...
久しぶりに江國さんのエッセイが読みたいなぁと思って、本棚から発掘。江國さんはシティガールなんだなぁと思った。江國さんの書いたものを夢中で読んでいた高校・大学生の時は、江國ワールドに大人ってこういうことなんだと憧れて読んでいたけれど。今は、ちょっと違うかも。もちろんこの透明感のある文章は変わらず好きだけど。
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